蛙と蝸牛

本の感想。ときどき競艇の話。

6ステイン

2007年10月30日 | 本の感想
6ステイン(福井敏晴 講談社文庫)

自衛隊OBなどを中心メンバーとする非常勤工作員からなる組織(普段は一般の職業人だが自衛隊からの指令により捨扶持程度の賃金でその非合法(ともいえる)活動に協力する組織。うーんこう書いただけでリアリティに欠けていると思うのだが・・・)があるという設定のもと、その工作員たちの誇りや正規人員でないことの悲哀を描いた短編集。

いずれも非常勤工作員やその上司の自衛隊員がミッションに献身的に取り組むのだが、「なぜそこまでする?」というインセンティブの説明が欠けていると思った。

また、著者の他の作品にも言えることだが、主人公の活躍があまりに超人的すぎて読んでいて共感し辛かった。

と、悪口ばかり書いたけれど、ストーリーがテンポ良く展開して十分に楽しめる作品でした。

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