おにゆりの苑

俳句と俳画とエッセー

花 行 脚

2023-04-16 18:08:17 | Weblog

 今年の花見は娘の車で行けた。
今日が満開と言う日、古戦場、五色園、岩崎川、御岳山、と廻ってくれた。いずれも前に行った処ばかりなので、思い出と共に、余計関心が湧く。
 古戦場は裏から廻るとちょっとした野球場の先に大きく枝を広げて花時の木がまばらに四五本ある。「降りる」と言われて車を出ると子供達の先客が何組か遊んでいた。ひとひらも散りはしない初々しい色合いの可憐な桜の木をカメラに収めた。
 次は五色園コロナの前に俳句の吟行をした、宗教法人の山々である。従って何体もの仏像が、そこここにある。今はあのような花見をしなくなったが三十年程前には人でいっぱいの広場があった。
一緒に連れていった男の孫が何処ではぐれたのか、上の広場の人混みの中を、「しゅん君のおばあちゃん、しゅん君のおばあちゃん」とわめいて探していたのを思い出す。娘の家の女の孫二人もビニールシートで、お団子を食べたりしていたが、うち孫がこんなにしっかり、はっきりしているとは、初めての発見でびっくりした。今大人になって、今そこへ自分の子供二人を連れていっているだろうか。自宅はござらっせの近くだから遠くはない。岩崎川の桜並木を通ってその西の山の日進の御嶽山へ行くと不思議な事に何処もちらりともしなかった桜が風のせいか弱い花吹雪である。娘が「うわー」といいながら
降りるかと聞いたが「ううん」と車の中から眺めた。去年は降りて枝を手に携えたのであった。
 年々歳々自分の体に自信がなくなって行くが娘のお陰で今年も花見を堪能出来た。
満足、満足、あと四五日で花の雫と共に消えていくのであろう。雨が近いとの天気予報であった。
        マスク無くカラオケに酔ふ花の茣蓙

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 卒 寿 祝 い | トップ |  少 子 化 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

Weblog」カテゴリの最新記事