おにゆりの苑

俳句と俳画とエッセー

フェルメール(地理学者)とオランダ・フランドル絵画展

2011-07-25 15:40:18 | Weblog

 娘の車で娘と二人豊田市美術館で開催中の「フェルメール(地理学者)とオランダ・フランドル絵画展を観に行った。
 大層暑い日だったが良く混んで居た。
 フエルメールの絵は一点だけで期待を裏切られたが、その分十七世紀のオランダ美術の黄金期に花開いた、
ルーベンス・レンブラント・ハルスなどの質の高い作品を揃えた見ごたえのある絵画展であった。
 音声ガイドを耳に当て、大小様々の絵を見て廻った。中でもレンブラントが描
いた「ビルダーべークの肖像」の、襟巻きの編み物の模様の緻密さと美しさには感動した。
 ルーベンスの絵の「竪琴を弾くダビデ王」の横向きの肩にも気品があるし、ブラウエルの作品「苦い飲み物」は、こちらまで顔をゆがめてしまうリアルさである。
 ブリューゲルの「ガラスに活けた花」も、ゴッホのひまわりの構図とは違って、花の品種がバラェテーで明るい採光に輝いている。
 へームの「庭の欄干の前の野菜と果物のある静物」と言う絵の中に、水差しが転がっているのは十七世紀の市民の豊かさの象徴であるとか・・・けれど私的には、カトリックとプロテスタントのせめぎあいの時代背景が潜んでいるように思える。
 フェルメールの「地理学者」と言う絵画は回廊の最後に展示されていた。窓からの採光と言い衣服の東洋風なところと言い、総体的なブルーの色ずかいも、それらに反映する光の柔らかさも、さすがこの絵画展を代表する名称がつけてあるだけのことはある。
 その「地理学者」の絵には地球儀や世界地図やコンパスが描かれていて、別に地球儀が飾られていた。
 オランダは世界中に進出して船で海を渡る航海によって国が栄えていた。日本でもこの時代私が最近読んだ「天地明察」によると、後に日本独自の暦を作った囲碁棋士で天文学者の安井算哲が、地道な活躍をしていた時と重なるのではないか。
 黎明は期せずして世界共に起こるのらしい。
 それと絵画を見るたびにこの先、写真技術と絵がどう共存して両立して行くのか、余りにも緻密な描写の絵を前にして、そんなことを考える十七世紀の西洋の絵画展であった。
 見
終わって美術館の二階のレストランで山の多い豊田市を眺めながら遅い昼食をとった。 
    
      俳句  忘れゐし抽斗開き土用干
           エルチョクロ聴きつグラスの冷酒飲む

 

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  茗  荷

2011-07-17 17:51:03 | Weblog

 早いもので会社を定年退職してから、十三年になる。
 その二、三年前、
若く美しい女性所長が「家に持って帰っても植える所がないからもらって」と茗荷を二株持たせてくれた。
 多分おしのび旅行の後始末と思いながら黙って持ち帰り裏庭に植えて置いた。
 退職してから気がつくと根元に薄紅色の茗荷の子が生まれるようになっていた。
 肥料をやるわけでも耕すわけでもないのに、初夏になるとつんつんと芽を出す繁殖力の旺盛さには感心した。
 やがて五メートル程の場所を侵蝕し多い時には百個以上の黄色い可憐な花を咲かせて摘み採るのをうながすようなので、大層重宝し子供が来ると持たせたりしていた。
 味覚の嗜好は親に似るとか、私も父に似て芹や蕗、うど茗荷などが好きであった。茄子と油揚げを炊くにも茗荷が入っていると格別の味がしたものであった。
 ところが
今年は何故か腰丈ほどに生い茂っているのに一向に芽が出ない。
 そうなるともう私と同じで「妙齢?」をすぎたのかと気になって仕方が無いので、今迄の何年間もの六、七月の日記帳まで繰り出してみると、あったわ、あった七月二十三日人にあげたと書いてある。してみるとまだこれからなのらしい。
 いつも立派な茗荷の葉ッぱで、柏餅もどきをこしらえるのだけれど、今日は庭から山帰来の葉を取ってきて下と上に貼り付けてこしらえた。べとつかずしっかりしているのでこれはこれで良い。
 摘みたての茗荷は下から白、黄、薄紅色、緑の頭と初々しくて、スーパーで買う硬い大きなものとは違う。
 そうめんの薬味に青紫蘇と共にさわやかさを味わいたいので早く出ないかとホースで水遣りをするたびに覗くが未だ何の変化もない。
  これをくれた所長は会社を中途退職し、隣町で若い燕と十年位居酒屋を開いている。茗荷をくれたことを覚えているか聴いてみたいが、私ももう飲みに行くような年齢では無くなっている。
            俳句  華あれば盛んに舞へり夏の蝶

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日 焼 け 止 め

2011-07-08 17:46:48 | Weblog

 今日頃梅雨が明けるらしいが、朝から日差しが強くじりじりと気温が上昇してきて昼近くになると、天気予報通り三十度を越す暑さになって来た。
 此処ゲートボール場の休憩場所は藤棚
の下に長椅子が対面に置いてあって、風がよく通るようにしてあるが夜間に悪く利用をされるといけないので囲は無い。
 一ゲーム終わる毎に冷たい茶菓で水分補給をして休憩をする。
 隣の保育園のプールでは園児たちの歓声がかまびすしい。
 私の場合此処まで来るのに片道二十五分自転車を漕いで来た揚げ句、十時から十二時までの練習をするので本当に日焼けがすごくて今更ながら紫外線が恨めしい。
 年間通して日焼けの予防に「サンプレイスーパーブロック」と言う焼け止めクリームを使っている。
 *強烈紫外線用*無香料・低刺激性*顔・からだ用とうたってあり、*よく振って必ず少量ずつ手のひらに取りムラなくのばしてくださいと補足説明がしてある。
 帰宅して、シャワーをあびたり又は入浴したりするのに女のあさましさでせっかく化粧をしてるのだからと化粧を落とさない。
 ものの本に依ると日焼けの手当ては日焼けした皮膚の早めの手入れが必要で、日焼けした所を水などで冷やし刺激を与えないようにする。症状のひどいところは角質層の水分量が低下して遊離アミノ酸が減少してかさつきやすくなっているので、炎症がおさまった後も化粧水や乳液で水分油分を十分補う必要があると書いてある。
 以前商売をしていた時化粧品も扱っていたが専門のマネキンさんが来てくれるので自分は一向に気がなく勉強不足で紺屋の白袴であった。
 さっそく化粧を落としてアロエの化粧水をぺたぺた叩きこもうと思う。それにしても皴はどうにもならない。
 昔から色白は七難を隠すと言うのに日焼けと皴と、両方具備していては何とも情けない。ゲートボールの夏休みはまだ一ヶ月も先なのだから、先ずは手入れの実行である。
  
    俳句 衣がえいろとりどりの学生等

 

コメント (1)
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