娘が車に乗せていってくれて、三好のモビックスえALWAYS「三丁目の夕日」のシリーズ3を観に行った。
シニア料金は1,000円で普通の人は1,八〇〇円である。中は平日のせいかがらがらであった。最近テレビで放映された(1)と(2)を観た私が(3)もあるならと早く観たくて出かけたのである。
あらすじは昭和三九年、日本中が高度経済成長と東京オリンピックに湧く中、夕日町三丁目の住民達はいつもと変わらず和気あいあいと暮らしていた情景を、山崎貴監督が当時の下町の現実的情景を再現し人々の記憶や、心に存在しているイメージの情景もともに再現してくれたのである。
当時の東京の港区愛宕町界隈を想定して其処に住む人々の暖かな交流が描かれ、淳之介が茶川と二人三脚で小説家えと、鈴木オートはカラーテレビを購入して街中の人を家に上げて見せたり、見習いの六ちゃんが煙草やの小母さんや、淳之介の奥さんの協力で恋を実らせて結婚したりと東京オリンピック頃の集大成である。
東京タワーが夕日に浮かんでいる三丁目からの風景が度々映されている。
私達が住んだ名古屋の下町も時代背景が一緒なら同じようなものであった。
名古屋のテレビ塔は昭和二九年に出来て、私達の始めてのデートはテレビ塔であった。
三一年に結婚したが、親戚が電気やだったのと夫の両親と同居だったのとで最初から冷蔵庫(ただし氷で冷やす)も丸型の洗濯機もテレビもあった。
三種の神器と言われるようになったのは、皇室の結婚式頃からである。
商売を始めての最初の車はミゼットであった。子供が成長して行く時この映画の一場面のように二人の子供も、フラフープを盛んに回して熱中していた。そのお友達の清美ちゃんも乗せて犬山遊園へ行った時は、いつ覚えたのか、往復とも「白い野ばらを捧げる君に」等と舟木一夫の歌を歌いっぱなしであった。
新幹線の出来る時、法面で遊んでいる息子を危険だからと巡査が家へ連れて来たこともあった。
そんなこんなで結局私の懐古趣味に付き合せた心豊かな映画鑑賞であった。感謝!
俳句 春雨にタクシー全部出払いぬ
鴨引きて残りし鳥の寂し気に