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市役所のバスは、九時に公民館を出発した。 老人会の「名古屋城と徳川園の小旅行」である。何度も行っているが、Nさんに誘われて行く気になった。ところが彼女は前日風呂場で転んで骨折をしたとのこと、仕方がない。一人で散策しよう。 二年前に俳句の吟行で行ったた時は入場した辺りで、ベンチにかけたり少し歩いたりして「春天の金のしゃちほこ遊泳す」 などとつたない俳句を詠んだりして皆に着いて行かなかった。ところが今回はバスを降りるとすぐに、渋い紫色のセーターを着た背の高い十歳くらい若い方が近寄って来て、私の腕をさっと組んでくれた。前年度の会長だったから、杖をついている人をヘルプするように言われていたのかもしれない。「よ、アベック」などと言われながらすがって歩き御殿の素晴らしい、襖などを見て写真に撮った。天守閣までは私の足ではついていけそうにないので出たところで別れてベンチから御殿の間に見える遠い天守閣の写真を撮った。 戦後焼け跡の石垣に立ってその頃名古屋ドレメへ通っていた従姉のみーちゃんと(今は亡き人)見たり、お城が再建され長女を連れて夫といったら舅とばったり一緒になったりしたことを思い出した。 バスは次、徳川園につき全員で昼食をした。 日本庭園内では、池の鯉は人が近ずくと餌が貰えると思うらしく寄って来る。冬囲いの藁を背にした牡丹を見て歩いたり、梅も馥郁とかおり、うららかな春日和であった。 半世紀前、一時間に一本のバスに乗って名古屋にある会社まで通勤していた頃田んぼの多かった道が、家つずきになっていて、休日のせいでもあり、老人バスは軽快に走り一時間足らずで四時には、もう出発した公民館に着いていた。 俳句 城めぐり梅の香りの馥郁と 徳川園葉牡丹探す万歩計
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