おにゆりの苑

俳句と俳画とエッセー

  医者は名医が良い 

2021-03-12 08:43:03 | Weblog

  保険のセールスをしていた頃、人に勧めるばかりでなく、自分も入ろうと
日頃契約者の診断で世話になっている医者に電話をしておいたら支部へ帰らない内に来て待っておられた。
 さっそく診てもらうと、血圧が高くて入れなかった。会社の向かいの薬屋で血圧の下がる薬を買って飲み、後日再診査をして入った。
 通勤途上の主治医に行った時、その話をすると、怒った先生は薬屋に押しかけて行かれた。薬局ではその薬は売ってはいけないことを私は知らなかった。その道に訴えられたので、それからの買い物の時嫌なめをした。
 そんな出会いの医者なのに、それ以来一日もかかさず血圧の薬を二十年来のんでいる。万博会場になる前の公園で、市の医者連盟傘下を集めて「歩こう会」を主宰された。参加しない夫に車で送ってもらって、何年も参加した。
 しかし今日はその話ではない。最近膀胱炎にかかって、愛知医大を紹介してもらった。次回血圧の薬をもらいにいくと「その後医大の方はどう」と聞かれたので、「三ヶ月にもなるのにちっともよくならないのですよ」というと「その道は素人だけど」と言いながら紙に絵をかいて「ここがこうなんだからしばらくかかるね。どのあたりで折り合いをつけるかだね」とてねいに教えてもらえた。
 その一言で私ははっとして、先生の肩をたたいた。そうだロングサイドで行こう、あせることはないと思った。
 私達の市でもよく講演をされるこの先生はやはり名医である。気がつけば息子夫婦がかかっている。孫も彼の妻が医大に勤めているにもかかわらずお世話になっている。
 この頃は大変さと鬱憤がじょじょに晴れてきた。今日あたりはそれなりに爽快である。
 主治医は名医、良医でなければいけない。

        塀際に人待ち顔の八重椿
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする