おにゆりの苑

俳句と俳画とエッセー

卒 寿 祝 い

2023-03-19 18:08:15 | Weblog

 三月一日、私の九十歳の誕生日を祝って土曜日に息子一家が長久手の「梅の花」で、卒寿の祝いをしてくれた。息子の車に同乗した私達女性陣が先につき、やがて男の孫一家四人が来て着席すると、息子から祝言の一言があって、私が、答辞を立派に言えば良かったのに、「年は待ってくれませんので九十歳にもなりました」と言っただけで、黙っていた。「一生よく働いてもらった」と言うフォローがあって、ひ孫に至っては二人ともハガキを書いてくれていたのに、読み上げず、私に渡した。座ったまま何か背中がごそごそすると思ったら、紫色のちゃんちゃんこを着せられ頭に帽子まで乗せられた。家族九人健康である。早くに逝ってしまった夫と比べると私は幸せ者である。写真を撮ってもらい懐かしい顔ぶれで豆腐懐石が始まった。
 ゆばは、鍋,肉は石で焼き、魚は極上の鯛、等次々と運ばれてくる。
 女性の孫二人の主人は民間の会社なので土曜日でも仕事らしく来られなかった。息子も孫も三月で人事異動が、あるらしく、それなりに話もはずんで、出てくる料理はどれも美味しかった。
 本人の私が忘れ勝ちだが、還暦には私が句集を出し、古希と、喜寿の祝いは赤池の「あさくま」でしてくれ立派な花瓶をもらった。傘寿は名古屋の「ホテルオークラ」で娘一家がしてくれ、米寿はポルトガルへ転勤する孫の送別を兼ねて長久手市の「喜多のや」で娘の家族が、おこなってくれた。そして今ここの「梅の花」の卒寿である。
 孫一同で高級パジャマやら花籠、この店の「豆腐セット」(これはそれぞれの家族に)を持たせてくれて、そつがない。
 写真と一緒に持ち帰った、ひ孫二人のハガキは、「おたんじょうびおめでとう。もう九十歳だね。いつもおおばあばの家にいったら、いっしょに遊んでくれてありがとう。すっごくうれしいです。すっごく元気がでて、すっごく楽しいよ。これからも元気でながいきしてね。おうえんしてるよ。大、大、大、大、大、大、大、すき、あおい、しおり。」
 と書いてあった。私がそれ相応のお礼の挨拶をしていたら、ひ孫らはその場で読みたかったろうにと反省している。

    紅梅の卒寿祝いて咲きくれし    淑子

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