おにゆりの苑

俳句と俳画とエッセー

    競   争

2016-07-26 14:38:05 | Weblog
単調な独り住いにテレビで放映される勝負事はどきどきして面白い。
  大相撲の名古屋場所は日馬富士が優勝し稀勢の里は最後まで、三敗力士を持続したが日馬富士の十二勝二敗には及ばず
  而も絶対条件の優勝が出来ず、横綱にはなれなかった。来場所もこの緊張が続くのであろう。}
   琴奬菊と安美錦の休場は楽しい  力士だけに興ざめであった。   
  生身の体で素手の勝負であるから、生傷が耐えない。
   今度は東京知事選の勝負である。
  鳥越氏、増田氏、小池氏とそれぞれがキャッチフレーズをかかげて、街頭演説にラストの票の攻防に必死である。こちらは都民も税金がかかっている上の政策なので、誰に決まるか相撲のようには安閑として高見の見物のようなわけには行かない。
 国の外ではクリントン氏トランプ氏が争っている。
 標題の競争とはちがうが、中日新聞に毎日掲載されている「平和俳句」いつまで続くのであろうか。かねこ・とうたといとう・せいこう氏の対談をきっかけにはじまったのであるが、こんなに長く続くとは思は無かったので毎日切り抜いてスクラップしているA4用紙の厚みが一寸したブックほどになってしまった。12月8日までであろうか。
 それぞれ競争をみているとなんだか楽しい。 

    俳句  茗荷の子冠かざし出で来たる
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あ る 日

2016-07-17 05:55:51 | Weblog
愛知医大で診療がおわったら、帰りのバスを途中下車して血圧の薬をもらいにN内科に寄るつもりが此処だけで半日がかりであった。
 後輩の青ちゃん殻連絡があって、アピタに用があるから落ち合おうと言ってきたので二人で昼食をした。
 その時彼女は「苗代さん(私の妹)の家を今壊しているよ」と教えてくれた。
 自分の医者巡りが大変でなかなか妹の見舞いにいけないと言うと「私もたまには車をとばしたいからこれから乗せて行ってあげるよ」と言う。
 渡りに船と 北区の「若葉の里」という施設まで走ってもらった。
 名古屋特有の大きな施設の三階で八帖ほどのスペースを独り占めし、車椅子でテレビをみていた。
 青ちゃんはやはりこのあたりの施設に居る伯母のところを問い合わせたり探したりして下の階で待つという。
 妹は久ぶりび私を見た途端、「私帰る家が無いの」と訴えた。紙とボールペンを出した私は「老いたら子に従えよ。家があってもSちゃん(一番下の妹)のように二十年もこう言う処でお世話になって逝った人生もあるんだから、選択肢、選択肢」と宥めた。
「何か持ってきて欲しいものある?」「お寿司」「何寿司」「普通のちらし」「今度来る時?それとも今?」「今」と答える。近くのコンビ二へ行ったらその時間助六が二個あるだけだったので、一個を施設の職員にみつからないように持ち、車椅子を押して部屋に送り「下で人が待って居るから」と別れた。
は 青ちゃんは妹の家の前を通ってくれた。壊して更地になっているのは見たくないと思っていたがいきや売られた建物は庭の樹木が取り払われて今時のメンテナンスか真っ白に塗り変えられてすっきりとハイカラで健在であった。
 二人は心が晴れぬが納得し送ってもらった我が家の前で別れた。

  俳 句 梅雨晴れ間誰にでも来る老いの坂
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作品展の打ち上げ

2016-07-07 09:48:34 | Weblog
七月の定例句座は先月の展示会の打ち上げと称して例年のようにヤジロベエで行った。    開会、先ずは反省会の一言づつ。色紙や短冊に句をしたためる苦労話や、来訪者の誉め言葉、白いバックの壁に黒の板は良く映えたことなど、私の順番では「終わりよければすべて良し」であったけれど黒板の順序の掛け違いや百枚の印刷物の刷りなおしなど、先生やIさんに何度もお骨折りをかけたことのあやまりを言いSさんは芳名録の署名が三年間で一番多かったことを喜んだ。
句会になると、嘱目の持ち寄りの句は二句で三句選であった。
イベントの席題は先生が達筆の「筆」という書を襖にはられた。
食事を楽しみながらなのに日ごろの研鑽よろしく

○ 半夏生友の文待つ筆不精 
○ この道と共に筆あり夾竹桃  
○ 品書きの筆あと流る夏料理  
○ 父の日や絶筆の文読みとけず
などと良い句が沢山出た。
私と来た日には、イマジネーションの足りなさで「筆」なら本物の筆しか浮かばずなぜ「ひつ」と読めなかったかそれに頭が行けば
「筆談の字の確かさや梅雨さなか」と今日か明日にでも見舞いに行こうと思っている妹のことを詠めたのにと瞬間的な真剣さがおしゃべり過ぎて足りないなと反省した。
もう夏は其処まで押し寄せて来ている。
   俳句 木下闇老いを隠して句座に行く 
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