おにゆりの苑

俳句と俳画とエッセー

ゆ っ く り ズ ム

2015-11-22 15:35:48 | Weblog

 今日の私の予定は三件であった。
昨日Nさんからみかんを、ひとケースもいただいたのでそれを少々持った。最近お出掛けの際は二時間くらい前からその態勢で動くようにしたら、あれを忘れたこれをして来なかったが少なくなった。
 気持ちだけは現役時代と変わらないが考えてみれば定年してから十七年も経っている。エレベーターで地下鉄のホームへ出ると、始発の女性専用車なので優先席に座る。
 途中満員の中へ足の悪そうな方が乗って来てふらふらしていたので、となりの席が空いた時背中へ声を掛けると有り難がって大病を克服した話を聞かされる。
 乗り換えて先ず一件目、松坂やへ直行し「御座候」をふた包み買った。すぐ隣の鈴波の行列の人が少なかったので椅子に掛けて待ち、昼食をした。
 二件目、中区役所の市民ギャラリーで写真の五人展をして居られる俳句の先生の処へよると食事に出かけられて留守であった。他の展示場を丁寧に見て特にキルティングはいくら好きでももう私にはそれをする時間が無いので、感心して眺めた。絵は感覚的にしか判らない。
 サイン帳に署名してお暇しようとしたら、帰って来られたので写真のうんちくを聞く事が出来た。スマホで撮ると一周可能だそうで二百七十度に延長したオアシスからの眺めや名駅のビル街、大須の幾つもの通りの入り口を一列に並べて写したのや、かきつばたの長く広い景色などあっと驚く写真の数々を見た。椅子に座ってご覧下さいとあった縦長の二枚は幾何に弱い私には咀嚼不十分であった。
 栄の地下街で見舞いの衣料品を少々買い足して、市役所まで乗り、国立病院へ胸をどきどきさせながら妹の見舞いに行った。妹の脳梗塞は先回の時よりは大分良くなってこちらの言う事は全部判る。なにやらぶつぶつ喋って居るのだがそれは私には判らない。歩けなければ何ともならないから足のリハビリはどうなっているのか聞きたかったが二時間居ても介護に訪れる甥には逢えなかった。
 日が短くなって出入りの門の藤棚の葉が枯葉になって裸木になっている。街中なので紅葉も見られず地下鉄の連絡通路へとゆっくり歩いて乗った。
 家に帰ると自転車の前籠に曾孫の七五三のDVDと赤飯が入れてあった。

    俳句  七五三慣れぬ姉妹のぽっこりや 

 

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 曾 孫 三 人

2015-11-12 08:23:25 | Weblog

 一ヶ月程前から出産の為里帰りしていた外孫より、予定通りの九日の朝三千百五グラムの男の児が生まれたと夜になって携帯に電話があった。
 その日は月曜日なのに一日遅れの連休なのか顔を出した息子が「今日当たりUちゃんに赤ちゃんが生まれるのじゃない?」と言ってくれたのに、自分の経験から「最初の児は遅れるものよ」と決め込んで呑気にしていた。
 次の日は本命の句会の日で会が首尾よく進行できることばかりを気にしていた。その帰りに家まで送ってくれたIさんが十一日の午前中に高野ムツオ出演のNHK Eテレ「俳句王国がゆく」公開録画のパンフと応募ハガキを何枚か持参して出席の依頼をしてきたので、近くの茶店でお茶をした。
 茶のみ話にこれからブライトベルへ孫の見舞いに行くというと「乗せてってあげるよ」との言葉。
 祝儀袋をとりに家に入る間待っててもらって出かけていくと、その病院は昨日句会を開いた「にぎわい交流館」の近くだったので帰りに寄れたのにと悔しい気がして、いよいよスマートホンを持たなければと思った。
 送ってくれたIさんに礼を言って別れ助産婦さんの案内で二階の部屋のドアをノックすると孫がすがすがしい顔を出して招じいれてくれた。赤ちゃんは神々しいまでに静謐で美しく,生まれたてってこんなに穢れが無いんだと今更ながら実感した。  白い着物ですやすやと眠っていたが枕元の私の声に反応してか一声泣いたので目を覚ますのかと期待したがそのまま眠ってしまった。髪が黒くて多く鼻立ちの整った赤ちゃんだったが瞳をみることはできなかった。
バスの時間のこともあり早々に別れて来てしまったが、千載一遇のチャンスであったと思える敬虔なひと時であった。
 この児のパパも孫娘の父も男の児の扱いにうれしいとまどいだったそうである。兵庫から新爺ちゃんと新婆ちゃんも昨日こられたそうである。
 つつがなくことは進行している様子なので電話のとき「母子共に健在で」の一言が抜けてたよと言おうとしたが、年寄りの冷や水と胸にしまった。
 直系の曾孫のところは今週末七五三とか言ってきたので、 私もこれで曾孫が三人になった。

       俳句  曾孫生る八年経し木に柿も生り

 

sugasuga

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