おにゆりの苑

俳句と俳画とエッセー

  イベントめいて

2023-08-16 07:30:28 | Weblog

 夏真っ盛りイベント並の忙しさ。
 毎年この頃になると原爆の日(八月六日、広島、長崎忌、九日)が、めぐってくる。今年は投下から七十八年目とあって、新聞もテレビも、にぎにぎしい。
 十三日からは、お盆である。
誕生日に当家で「卒寿の祝い」をしてもらったのに、嫁いだ娘から十一日に、墓参りと「卒寿祝い」をさせてといってきた。
 当日真夏日の中、娘一家は自分の家の本家の墓参りを済ませポルトガルから里帰り中の、ひ孫二人とと共に車二台で我が家に来てくれた。
はやばやと盆提灯が両脇にならんでいる仏壇に、お供えをして線香をあげて手を合わせて、今度は私を乗せてここの家の墓参りに行った。ひ孫二人も甲斐甲斐しく桶に水を汲んできて墓を洗ったり立派な鬼灯の入った花をいけたり、バッチリお盆らしくなった、
 十三時半に「木曾路」が予約してあるからそこにとそこに着くと、ひ孫の小さい一家が、待っていて九人になった。
 「卒寿祝い」の始まりである。
ここでも紫色の羽織を着せられて皆で写真を撮った。乾杯をして「祝いの言葉」を戴いた。つと前に目をやると、ひ孫二人が大人しく掛けている。とっさに、
 「大ばあばあが、あなた達と同じ年頃、小学校三年生の時に戦争が始まってねー。激しくなって来ると川原の開墾や校庭の開墾をして、食べるためのサツマイモを植えたりしたわ。体操の時間は竹槍の練習ばかりだったの。新校舎には、兵隊さん達が住んでいて、ビンタをつられたりバケツに水を入れたのを提げて立たされたりしていたわ。大じいちゃんも一月生れだから免れたけど同じ学年の四月生まれの人は、兵隊検査を受けたり、予科練に志願したのらしいよ。それでも戦争に負けたの。今はそんなことのない良い時代ね。」と言ったらだまって頷いた。「こんな良い時代が續くようにと祈ってます」と言って結びの言葉とした。「おばあちゃん元気で長生きしてね」と孫二人が声をあわせて言った。  ありがとう。

      日盛りや高齢なれど足強し
コメント
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