総勢三十三人の「夢のイタリア周遊八日間」の旅は終わった。今日はローマを発って帰国の途に着く。
日本列島最北端の青森県から長崎まで縦走したような旅だったので、おめかしをしてディナーの席につくような、夕食は無かったけれどさすがに、これだけの日を一緒に旅するとそれとはなしに仲良しになって、大体の人物像はつかむことができる。卒業旅行の女性五人組は華やかだった。
起きたアクシデントは二つ、ミラノに着いてみると歯医者さん夫婦の荷物がヘルシンキに残ってしまって、まる一日後に届いて気の毒であった。
もう一つはピザの斜塔を見てからのこと、新婚カップルが、近寄って来た現地女性にビデオカメラを盗られた。二人の人生最初の一ページであったろうに、可哀想でならなかった。
私の反省点は(これは直らない)島倉千代子の歌にも「親子で歩ける嬉しさに」と言う歌まであるのに、いつもの癖で一人すたすた、ガイドさんの一言一句聞き漏らすまいと早歩きをしてしまうことである。
妹はそんな私を警戒してちゃんと友達を誘って参加していた。娘は、前に二回も行っているのに私の為にここぞと言う時同伴してくれた事に、心から感謝する。
一世一代の海外旅行であったと言う事の無いように健康に気をつけて(天白の人と二人が最高齢者であった)次はフランスへでも行きたいものである。
同行の二人と別れて妹とセントレアで入浴して、さっそく日本食をと鰻屋に飛び込んだ。
俳句 ● 冠雪を臨み数独飛機の帰路