保育士をしている 三十代の孫に子供が生まれた。この孫にとっては待ち望んだ最初の男児である。
私にとつては、あちこちで五人目のひ孫である。
退院してきたので、お祝いに行くからと車で二分先の孫娘の家へ娘夫婦が誘ってくれた。今迄コロナ禍で見舞いが駄目だったのらしい。大変な難産だったとの事。
何とまあ可愛い2850gの宝物を、いつしょに行ったおじいちゃんが、さっそく抱いてゆすっている。もうおしゃぶりのように袖口をなめる。
私は落すといけないから遠慮をした。
その内に泣寝入りをしたので、赤ちゃん用のベットに、そっと横にして、大人五人で仕出し弁当にノンアルコールの祝い膳となる。
孫は無痛分娩で申し込んであったのに、帝王切開寸前迄行く大変さだったとまくし立てる。私は
此の孫の母のことを、予定日過ぎて十日にもなるのに、生まれないので私の実家から私の母が、
付き添いに来ていた途中で一度岐阜の家に帰ったこと等を、男性が二人いるにも関わらず話して
飽きない。母は私を十八歳で生んでいる。わたしは二十四歳で生み、娘は二十八歳でこの孫娘を生んでいる。
母胎の若い時ほど安産のような気がする。
孫の婿殿が丸いケーキにナイフを入れ出したので、その日がクリスマスだと気が付いた。ダージリンやら、コーヒーやら銘々好きな飲み物で赤ちゃんを寿いだ。
二時間後の四時頃迄眠るのであろうか、まだ泣き声は立てない。
この孫娘の姉に写メールをしても返事が来ないと思ったら、ポルトガルにいるこの一家は一年生の子供(曾孫)とその下の子どもを連れて旅行中であった。
この姉さんの子供のようにすくすくと育って欲しい。
俳句 曾孫生る十六年振り今朝の雪
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