世間では高速道路の利用料金が、千円になったせいか例年に無く、この連休をシルバーウイークなどと、もてはやしている。
私のそれは、先ず娘が県美へ、アンドレ・ワッツのピアノリサイタルに連れて行ってくれた事に始まりいろいろあったが、ヒット版はボーリング会であった。
五人の孫が、企画して、オバーチャをボーリングに誘ってくれたのである。
四時半に妹のN子を車にのせたSが、迎えにきて集合場所の千種の、ラウンドワンへ車を走らせた。
最初星が丘の筈であったが、大会を開いていて、受け付けないと言われて急きょ変更になったのである。
ボーリングなんて、二十年も前にプロの中山律子さんが、いちやく有名になったころ、会社のイベントで、二、三回やっただけで、その後衰退したものとばかり思っていた。
知らぬのは私ばかりで、今また結構しずかなブームとのことである。
孫四人ボーリングはそこそこの達人であった。この夏、富士登山をして、体力がついたというN子。「私、上手なんだけど」と名乗りをあげたU子は、中学時代ソフトボールの選手で県大会にまで出たくらいだから、肩がしっかりしているとのことである。
ようす見の1ゲーム目は皆100そこそこの点数で、アベレージ90のオバーチャが良し良しと思ったのも束の間、若い者はだんだん成績が向上する。
前日の新聞に載って居た車の衝突事故の同級生の通夜に行くので残念だけどと言って、中途で帰ったSと1ゲーム目に、101の同点だったU子は3ゲーム目など180点も出している。
Sが抜けたので女性ばかりの四人になってしまったが、ストライクが出る度に満面の笑みで私の掌にタッチしてきたりして、華やかに盛り上がった。
次の日「筋肉痛で苦しんでませんか、次回は全員参加を目指そう」とU子からメールが入った。J子が参加出来なかったことにキャプテンとして心を痛めているのか。
楽しかった私は、生きてなければ、生きてなければと、節をつけて歌っていた。
俳句 稲たわわ満を持したる日和かな