何かにつけて子供と言うは有難い。
前の日には息子が「ござらっせ」の美容院まで車に乗せていってくれて、22日には娘夫婦が迎えに来て車を「赤池」に預けて、姑さんと私を大相撲名古屋場所の升席へ招待してくれた。
体育館は15年程前に夫とで、孫を連れてサーカスを観に行って以来である。
館内は熱気に溢れていてテレビとは又違った趣である。
やはり百聞は一見に如かず、今日は千秋楽とあって満員御礼の看板がかかっていて、取り組みごとにフアンの掛け声がかかり拍手やら溜息が会場をゆるがす。
私は初めての観戦で、向うのお母様に「誰かひいきの方がいらっしゃいますか」と聞かれ「日馬富士も好きですけど、日本人に応援したいんですわ」と言った。
トップは外人にしめられている。稀勢の里も琴奨菊も今一で当分日本人力士の横綱は望めそうもない。
先場所優勝して今場所13敗していた旭天鵬が勝った時は優勝でもしたかのように観客が大喜びの声やら拍手をして場内がほっと和んだ。
14勝の横綱白鳳とこれも14勝の大関日馬富士の結びの一番は29年ぶりの全勝対決で涌きに湧いていたが、その割りにあっけなく終わった感がする
日馬富士の過去2回の優勝は14勝1敗だったが今回は全勝優勝である。大関が板についたような境遇から早く脱却して横綱になってほしいものだ。
大声で「横綱になって相撲界を変えろ」とどなっていた客がいた。
なかなか去りがたいと見えて誰も帰り支度をせずに、それともそれが誠意の常識なのか立ち上がって「君が代」を歌った。
それからが賞状やら賞品やらの授与が長かった。家でならテレビの前から移動して夕御飯の支度をしたりして、女性がそこまで見るのは、ここへ来てこそのことである。
外に出ると優勝パレードを見ようとする人垣ができていた。私どもは栄え出て夕食を頂いて挨拶をして別れ、私は藤が丘周りで帰った。久しぶりに命の洗濯が出来て楽しかった。
俳句 荒梅雨も今日で明けるか夕茜
白亜の家淩霄ゆれて零れける