僕のほそ道   ~ のん日記 ~

  
これと言ったテーマはなく、話はバラバラです。 つい昔の思い出話が多くなるのは年のせい? 

ラストマネー 愛の値段

2011年09月23日 | 映画の話やTVの話など


先日のブログで、テレビを見るとアホになると書いた。
今回は、テレビを見ると賢くなる、という話を書きます。
どのみちこのブログは、ハチャメチャなんだもんね~。

先週の火曜日から、「ラストマネー」というドラマが始まった。
NHK総合テレビで、午後10時からのドラマである。
サブタイトルは「愛の値段」。 全7話ということだ。

ご覧になっている方も多いでしょうね。

テーマは、生命保険。

生命保険会社の査定員の伊藤英明が主人公である。

生命保険は保険金詐欺などともからみ、複雑な背景を持つことが多い。
詐欺ではなくとも、通常でも受取人が誰になるか、難しい場合もある。

先週の第1回目を見て、本当に難しいのだなぁ、と思った。
そこで査定係という、生命保険会社の調査員の役割の大きさを知った。

第1回のストーリーは、こんな感じだった。

夫婦と子ども2人と妻の母親が乗っていた車が、崖から落ちる。
そして夫婦と子ども2人は死に、妻の母親だけ奇跡的に助かる。

夫には6千万円の保険が掛けられていた。
保険金の受取人は、妻である。
しかしその妻も、夫とともに死んだ。
子どもたちも、2人とも死んでしまった。

では、その保険金は誰が受け取るのであろうか…?

ドラマは、そういう展開で進んでゆく。

この場合、夫婦と子どもたちの4人は、「同時死亡」と見なされる。
…ということは、夫に掛けられた6千万円の保険金は、
本来であれば受取人であったはずの妻が亡くなったので、
妻の両親に受け取る権利が発生する…ということなのである。

これに納得できないのが、夫の両親であった。

「うちの息子が死んだのですよ。しかも、生命保険のお金も息子が掛けていたんじゃありませんか。それが、なぜ息子の嫁の親に保険金の全額が行くのですか?」

夫の両親は、保険会社の説明に抗議する。

この主張もまあ、何となくわかるような気もする。
しかし、あくまでも保険金は、受取人を中心に動く。

生命保険査定員の伊藤英明が、事務的に制度の趣旨を説明する。
顔色ひとつ変えることなく、淡々と生命保険の仕組みを説く伊藤英明。

悲痛な叫びで訴える夫の両親を前にしても、
「規則は規則ですから」との態度を崩さない。

このドラマでの伊藤は「情け無用の男」のキャラを演じている。
かつて「白い巨塔」で演じた気弱で誠実な医師役とは正反対だ。

そんなストーリーで、最後は意外な展開で終わるのだけれど、
こんな話って、見ていてなかなか勉強になって、面白かった。

先日放映された第2話は、また違うストーリーだけれども、
一方では、第1話から継続する話も、併行して展開される。

子連れで独身の高島礼子の家に出入りする、男の話だ。
男には、家庭があった。つまり男にとっては、不倫である。

女(高島礼子)は、男を愛してはいるが、
男の言葉の最後の一滴までは信じていない。
男には家庭がある。その一点で、男を全面的に信じられない。

男は「僕は君を心の底から愛しているんだ」と言う。
「では、私の言うことを聞いてくれますか?」と彼女は言う。
彼女…高島礼子は、相手の男にこう言う。
「生命保険に入ってください」と。

3日前に放映された「ラストマネー」第2話は、
当然のことながら第1回とは別のストーリーだったけれど、
この2人の話に限っては、第1話から共通して出てきている。

来週の火曜日がますます楽しみになってくる。

このドラマは生命保険を巡ってのトラブルがテーマだが、
若い査定員が、先輩の伊藤英明に、
「生命保険は亡くなった人からのプレゼントですよね」
と言ったことに対して、
「違う。生命保険は、魔物だ」
と言い放つ。

このドラマが訴えたいことを、端的に物語る言葉である。

たしかに、生命保険って、魔物かも知れない。

と同時に、生命保険や相続というものの仕組みがよくわかる。

テレビって、見ていて賢くなりますよね~

 

 

 

 

 

 

 

コメント
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