先週の14日から大阪の造幣局で「桜の通り抜け」が始まった。
14日のテレビのニュースでは、どのチャンネルでもこれを報じていた。
テレビを見て初めて、
「あ…? もう通り抜けの季節か。ほな、見に行こか」
という人たちが多い。
したがって、この通り抜けは、初日より2日目以降に見物客が殺到する。
僕と妻もそうである。テレビを見た翌15日に、造幣局へ出かけた。
12日に吉野で膝を傷め、2日間ほど家に引きこもっていたけれど、
平坦な道なら歩いても痛まなくなっていたので、格好の足慣らしだ。
耳鳴りで通う大手前病院のすぐ近くに造幣局はある。
地下鉄天満橋で降りたときから、大変な人出だ。
人の流れについて、ぞろぞろ歩いて行くと、造幣局の入り口に着く。
警官やら造幣局の職員らしき人たちがあちらこちらで、
「立ち止まらずに、歩き続けてくださ~い」
と、繰り返し客たちに呼びかけている。
造幣局の入り口から出口まで、500m余りの一方通行。
料金は、無料である。
ここは、資料によると、八重桜を中心に約350本・130品種があるそうだ。
毎年1週間限定で公開され、今年は14日から20日までである。
「立ち止まって写真を撮ると、他の方々の通行に支障が出ますので~」
桜は歩きながら見てください、と、当局の「お願いコール」が響く。
それでも、お構いなしにみんな写真を撮る。僕も、撮る。
通行が停滞したほうが桜をじっくり見られるので、誰も意に介さない。
そんな中で撮った写真の一部です。 ↓
桜を眺める人々の目は、みんな幸せそうであった。
身を乗り出して写真を撮る人。
柵の中へ入り込む人には、警察官が注意する一幕もあった。
これは「今年の花」である「都錦」です。
はて…? 「今年の花」って、何なのだ…?
造幣局のホームページには、
造幣局では、通り抜けの桜に親しみを持っていただくため、数多くの桜の品種のうちから一種を「今年の花」として選び毎年ご紹介しています。
と、説明されている。なるほど。別に根拠はないわけね。
…ということで、今年の花は「都錦」なのでした。
いろいろな品種には、樹の前にそれぞれ「名札」が掲げられている。
楊貴妃 蘭蘭 麒麟 妹背 …など。
上の写真は、「妹背」です。
さて、花が黄金色という珍しい桜…鬱金(ウコン)の前を通った。
よし、ここでも1枚写真を…と構えようとしたらアベックが来て、
「すみませ~ん。写真、撮っていただけませんか?」
と、僕にデジカメを差し出した。
「あ、いいですよ」と、受け取ったカメラを、アベックに向ける。
2人は鬱金(ウコン)の前で、ピタッと身体を寄せ合ってニコッと笑う。
カシャッ。「はい、もう1枚いきましょう」。カシャッ。
「どうも~。ありがとうございましたぁ」
アベックはうれしそうに、歩き去った。
僕はというと、この鬱金(ウコン)の写真を撮らずに、そこを離れた。
てっきり写真は撮ったものだと思い込んでしまっていたのだ。
家で確認したら、鬱金(ウコン)の写真がなかった。
あぁ~、アベックに声をかけられたばっかりに…。また、うっかりだ。
ただ、鬱金(ウコン)によく似た桜の花の写真が1枚あった。
どの辺で撮ったのか記憶が曖昧だが、出口に近い所だった気がする。
なんの桜だろ…と、いろいろ調べてみたけれど、はっきりわからない。
今年から初お目見えした「須磨浦普賢像」なのかも知れない。
いや、ひょっとしたら、別の場所にあった鬱金(ウコン)だったのかも。
相変わらず、頼りないことである。
↑ 鬱金(ウコン)によく似た桜。
「須磨浦普賢像」にも、似ている。
でも、よくわからない。すみません。花に弱いもので…。
ちなみに「本物」の鬱金(ウコン)は、この写真です(資料写真)
↓
ともあれ、例年どおり大盛況の「造幣局桜の通り抜け」であった。
平日だったが、大勢の人が見物にやって来た。
ただ、せっかくの1週間だったのに雨が多く、気温も低かった。
この日も、朝は小雨がぱらつき、昼はかなりの本降り。
僕らが行った午後2時半頃には、なんとか止んでくれましたけど。
大阪は今日も朝から雨ですが、通り抜けは今日で最後となります。
また、来年…ですね。
↓ 例によって「出たがり屋」の人の、おまけ写真。
…といっても、ここは造幣局ではありません。
4月5日。造幣局の近く、桜ノ宮へお花見へ行ったとき。
ドサクサにまぎれて出す1枚です。おじゃま虫~。