僕のほそ道   ~ のん日記 ~

  
これと言ったテーマはなく、話はバラバラです。 つい昔の思い出話が多くなるのは年のせい? 

マウンテンバイク再生

2009年12月27日 | ウォーク・自転車

もう10年以上も昔、近所の自転車屋さんで2台のマウンテンバイクを買ったことがある。そのうちの1台は、途中から前カゴやドロ除け、スタンドなどを付けて、通勤用の自転車として、10年くらいは使った。

ず~っと使ってきたので、当然なことだけど、そのマウンテンバイクも最近ブレーキやギアの働きが悪くなってきた。 とにかく修理しなければならない。 自分では手に負えないので、近所のその自転車屋さんに行った。

この自転車屋さんの主人は、僕とほぼ同年齢だが、若い頃、自転車好きが高じてドイツまで行って 「修業」 を積んだ人である。 しかし ちょっと偏屈というか、職人肌というか、まあ、あまり愛想は良くないおじさんである。

「こんにちわ~」と、僕は自転車を引いて、小さな店をのぞく。
店の入り口の横の壁に、
「当店は、10年後に閉店をいたします」 という貼り紙がしてある。

1ヶ月後とか、もっと先でも1年後…くらいまでならわかるが、10年後に店を閉めますという通知を、今からしているのだ。10年先のことなど、誰がわかるねん…、と僕は思うのだけれど、こんなところひとつをみても、ここの主人の 「人柄」 が想像できるというものだ
(…って、どんな人柄や?)。

「あ…、きょうは、何か…?」と主人。
「このマウンテンのブレーキとかギアとかが、効かなくなってきたので」

主人はひととおり僕の自転車を眺めまわし、
「う~む。修理は、無理ですな。今はこの種の部品もないし。それに…」
と、主人は、太いタイヤを指でなぞりながら、
「タイヤの中から糸がのぞいている。擦り切れてる。う~む」
主人は、やたらに「う~む」を連発する。

ブレーキもギアも、修理ではなく、新品と取り替えなければならない。
さらに、タイヤが擦り切れているので、これも替えなければならない。

「高くつきますよ」と主人が、きっぱり。

「そうですか。う~む」…と、こんどはこちらが唸る。

…そうか。ならば仕方あるまい。ここまで乗ったのだからなぁ。
「ん~、じゃぁ、この自転車、捨てるわ」 僕は、あきらめた。


 

    
    写真で見ると新しく見えますが、ギアもタイヤもボロボロ。
    長い間、世話になりましたが、このたび、「勇退」  してもらうことにしました。


 
マウンテンバイクはもう1台、わが家でホコリにまみれて眠っている。
ほぼ10年ほど乗っていないが、実はこちらのほうが「高級車」なんである。

「もう1台のほう、持ってきますから、それ、ちゃんとしてくれる?」
「あ、もう1台。そう…。あれはこの自転車より、ずっとモノがいいね」 
と、さすがに主人は、ずいぶん昔のことなのに、僕がここで買った別のマウンテンバイクほうも、よく覚えてくれていた。

僕はその自転車を持ち帰り、別の1台を引いて店に戻った。

「あ、これなら大丈夫だねぇ」 
と主人は、まずタイヤが擦り減っていないことを確認した。

しかし、急に運んできたので、自転車のタイヤの空気もぺちゃんこで、全体が汚い。
「う~む、これは、長い間、乗っていませんね…」 
主人は、ちょっとのけぞるような感じで、つぶやいた。

これは、当たり前だけど、先の自転車より、はるかにひどい状態である。

「では、自転車、預かっておきます。すぐにまた電話します」
そう言って主人は僕の電話番号をメモした。

それは、午前10時ごろの話である。

午前中に仕上がるのかな…? と思っていたが、電話がかかって来ない。
午後からスポーツジムに行き、夕方帰ってきたが、妻に聞くと、まだ電話がかかってこないという。ブレーキとギアの修理だけで、ずいぶん時間がかかるものだと思った。そして、こちらから電話をしてみた。

主人が電話に出た。
(何せこの店では、主人以外の人影を見たことがない)

主人は、
「もうあちらこちらがさび付いているので、いま、自転車をバラバラに分解しているところです。今日中にやらないかんと思って、急いでやっているけど、時間がかかって…」
と、やや高いテンションで言った。

僕は別に急がなかったので、そういうことであれば、気遣いはいらない。
「明日でもいいですよ。急ぎませんから」
そう言うと、
「あ、よかった。そう言ってもらえば、ありがたいね~」

とまあ、そういうことで、翌日、自転車を受け取りに行った。

ほこりまみれになっていたマウンテンバイクは、見違えるほど、隅々まで綺麗になっていた。きっと、ていねいに 「再生」 をしてくれたのに違いない。

「ありがとう」 僕は心から、主人に礼を言った。

これから、またこのマウンテンバイクで、あちらこちらを走り回りたい。

少なくとも、この店が 「10年後に閉じる」 頃までは、元気で走り回りたい。

 


 

  
  「再生」された10数年前のマウンテンバイク。
  スタンドだけは、前の自転車のものを取り外し、自分でつけました(これは簡単)。

 

 * おまけ

    本文とは関係ありませんが、僕は京都の西陣の自転車店で生まれました。
    母方の祖父が営んでいた、小さな自転車屋さんです。
    幼年時代は、その自転車店で育ちました。
    生まれつき、自転車とは、縁があったのかも知れませんね。

 

 

 

 


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怖い耳鳴りと 安心な耳鳴り

2009年12月25日 | 心と体と健康と

一昨日、akiraさんからいただいた耳鳴りに関するコメントは、非常に気になる内容が含まれていましたので、コメントにお返事をしていると、どんどん長くなってきました。それで、改めて、きょうのブログで、耳鳴りと、それが引き起こす怖い病気のお話などについて考えてみたいと思います。

akiraさんの身近におられる方が、くも膜下で手術をされたそうですが、倒れる前に耳鳴りがした…ということです。これは確かに怖い話です。耳鳴りが、大病の前兆になっているのではないのか…という疑いです。そして、いろいろ本を読んで見ると、そういうことは、十分あり得る、ということが改めてわかりました。

坂田英治という方の書かれた「耳鳴りを治す本」(マキノ出版)には、

 ~ 怖い耳鳴り、安心な耳鳴り、あなたはどっち? ~

というキャッチフレーズが表紙を飾っています。
だから、怖い耳鳴りというのも、実際にはあるのですよね。
akiraさんの知人の方のお話を聞くと、ますます現実感が増します。

普通、耳鳴りは、気にしてはいけないと言われています。いろんなことに集中して耳鳴りが意識に上がらないようにできるだけ無視をする必要がある、ということです。

まあ、それが出来たら苦労はないのですが、しかし、それも脳の病気とつながっていないか…ということを確認してのうえでの話なのです。まず、怖い病気が潜んでいないかということを、医師に診てもらわなければなりません。

言うまでもありませんが、耳鳴りの背後に何か危険な病気が隠されているかどうかを確認してもらうことが、最初にやるべきことなのです。その点、akiraさんも、僕も、脳のMRIの検査はして、異常なしだったので、第一段階では安全だといえると思います。

一般的に言われているのは、波動性のザーという音がする耳鳴りは、脳の血管障害が疑われ、動脈瘤、動静脈腫瘍を起こすことがあり、キーンとかジーンとかの音がする耳鳴り(僕はこれですが)は、聴神経腫瘍や髄膜腫などを伴ったりすることがある、ということです。特殊なケースでしょうけどね(…と思いたい)。

耳鳴りでは死にませんよ…と医者はよく、患者を安心させるのに言いますね。
(耳鳴りからうつ病になり、自殺する人は沢山いますが)

たしかに、加齢性のものや、ストレスから来る耳鳴りは、あまり心配する必要はないと言われています。要するに、その耳鳴りが、その人に与える苦痛度に問題がなければ、聴力障害の程度を定期的に調べるだけで、あとは様子を見ていけばいい…ということですよね。

でも、危険な耳鳴りがあることも確かなようですね。
ある本には、聴神経腫瘍には注意を怠らないようにしてください、とあります。
(でも、僕たちはすでに検査をしているので、それは大丈夫なはずです)。

akiraさんの知人の方がくも膜下で手術をされ、幸いにも回復して本当によかったですが、耳鳴りが、その予兆だったのでしょうか…? たぶん、そうだったのでしょうね。耳鳴りは、ひとつ間違えると、それほど恐ろしい病気の前兆にもなるらしいですからね。くも膜下と耳鳴り…。その関係が大いに気になるところですが、耳鳴りにもいろいろあるので、それは僕たちの耳鳴りとは違う質のものだったのかもしれません。少なくとも、そう思いたいですね。

今、僕が少し気になっているのは、ここ数年(つまり耳鳴りが発症してから)、血圧が高くなってきました。11月から、かかりつけの医師に「血圧手帳」なるものをもらって、毎日朝晩、せっせと家庭用血圧測定器で測って折れ線グラフに書いています。僕の場合は、どうやら夜中に血圧が上がるようですが、耳鳴りに襲われて以来、夜、眠れずに困っています。睡眠導入剤を、毎晩2分の1錠飲んで寝ていますが、それでもぐっすり、というわけにはいきません。

物の本によると、耳鳴りと血圧の関係はまだ解明されていないそうですが、僕は、不整脈の問題を抱えていることと、耳鳴りに悩まされていること、そしてその結果、不安な気持ちになり、夜もぐっすり眠れない、ということになるので、血圧も上がるのかなぁ、と思ったりしています。本当にね~、過去は血圧だけは自信がありました。上が100台~120台で全く正常だっのに、耳鳴りになったころから上がりだし、特に朝の血圧が150から160以上と高くなっています。医師は、薬は飲まずに、しばらく様子を見ましょう…と言ってくれていますが、耳鳴りが、全身症状としてこれまで上げた症状のほかに、高血圧、高脂血症、糖尿病なども伴うこともあり、耳鳴り持ちの人は、ぜひ健康診断を受けるように、と医師は勧めています。

akiraさんも、再度検査をされたほうがいいかも知れませんね。不安を抱えていると、また耳鳴りの音を大きく感じさせることにもなってしまいますものね。

akiraさんもそうだと思いますが、僕もかつて、耳鳴りに関す本をネットから何冊か取り寄せて、むさぼるように読みました。いま、このブログを書くのにも、本棚から2冊の本を引っ張り出してきて、ざっと読み返したところです。

もうお読みかも知れませんが、神崎仁という方が執筆された「耳鳴りを治す ~コントロールしながらうまくつきあう ~」(慶応義塾大学出版会)という本が、僕には一番信用できるような気がします。

また少し、この本で、勉強してみようかな…とも思います。

耳鳴りをあまり気にし過ぎてもいけないけれど…
気にし過ぎない、というのも、なんだか落とし穴が待ってそうで怖いですね。

しかしまあ、2年以上長く続いてきた耳鳴りだから、大丈夫かな~と思ったりします。
何か怖い症状の予兆だとしたら、予兆がちょっと長すぎますもんね(笑)

最近あまり話題にしなかった耳鳴りの話ですが、もちろん毎日悩まされていることには変わりありません   。

 

 

 

 

 

 

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骨格筋量が増え、体脂肪量が減った!

2009年12月23日 | 心と体と健康と

駅前のフィットネスクラブ 「コスパ」 に通い始めて、2ヶ月近く経った。
まじめに、せっせと通っている。 週に3~4回は行っている。

ウエイトトレーニングをして、そのあと、プールに入って下手な水泳をする。
そして、お風呂に入って、着替えて出る。 その間、90分。

初めて行ったのが10月27日。
その日に、体の測定があった。 
                  ↓
http://blog.goo.ne.jp/non-ap/e/1c1c902dc3e41bb334c7688651f2e999

InBody という体内の脂肪と筋肉の測定である。

前にも書いたが、体重計の上に立ち、両手で金属のようなものを持って静止する。
体の中に電気が流れて、脂肪や筋肉のことがいろいろわかるのだ。

一番大事なのが、体重と、骨格筋量と体脂肪量である。
10月の測定時は、体重は普通で、体脂肪量が多く、骨格筋量が少なかった。

12月中にもう一度測定をしてください、と言われていたので、昨日その2回目をした。

その結果が、どひゃ~~~ん、と叫びたいくらい、とてもうれしい結果だった。

体重はほとんど変わらなかったが…

少なかった骨格筋量が、22.6キロから23.2キロに増えていた(まだ少ない方だが)。

そして、体脂肪量が、10.9キロから、9.7キロに減っていた。

ついでに言うと、体脂肪率も、かなり減った。

 「骨格筋量が増えて、体脂肪量が減るのが理想的です。
  この2ヶ月、よく頑張られましたね~」

女性スタッフにほめられて、天にも昇りたい気持ちであった。

「うれしいですね。 励みになります」 と僕は素直な感想を述べた。

骨格筋量の増と、体脂肪量の減をポイント計算して、その結果…
なんと、 「がんばりました賞」 として、1800円の商品券をもらった。

コスパの中にTシャツや短パン、海パンなどのトレーニングウエアの売り場がある。
そのお店で使える1800円の商品券を、「ご褒美」 としてくれたのである。

僕を測定してくれた女性は、「すごいですね。 いつもよく頑張られてましたもんね」
そう行って、褒めてくれた。 褒められるというのが、これほど気分の良いものだとは…

わずか2ヶ月だが、数値が少しでも改善すると、やっぱりうれしい。

「これからも、がんばりますわ」 と僕は女性スタッフに笑顔で言った。

「がんばってください。 でも、あまり無理はしないでくださいね」

いいスタッフですね。 ちゃ~んと、言うべきことを心得ていますね。

…そうです。
いくら励みになると言っても、僕らの歳では、無理するのが一番いけないのです。

 

 

 

 

 

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片山右京のこと

2009年12月21日 | 思い出すこと

同行者2人の富士山遭難死亡事故で、泣き崩れる片山右京の姿は痛々しかった。
「天気図から判断して、片山さんたちは途中で下山すべきだった」
ある山岳気象予報士は、そう言っていた。 しかし、時間は戻ってくれない。

久しぶりに片山右京をテレビで見たというのに、痛恨の会見となった。
自分ひとりが生き残ったことは、死ぬこと以上に辛いのかもしれない。

その片山右京で、思い出すことがある。 

きわめて個人的な話で恐縮だけど…。

  ………………………………………………………………………………

僕は自分の実の父親のことを、ほとんど知らない。
京都で生まれ、まだ幼稚園にも行かないうちに、両親が離婚してしまった。
そして、父親は、僕の前から姿を消した。

その後、母は僕を連れて再婚し、大阪へ出てきた。
僕が小学生になる直前のことであった。

それから、母と義父と僕の3人暮らしが、僕が結婚する時まで続いた。

母は、僕の実父のことについては、いっさい話さなかった。

僕が成人し、結婚し、子供が出来、40歳になり、50歳になっても話さなかった。
別れた夫のことなど、思い出したくもなかったのだろう。 そう思っていた。

写真も処分したのだろう…。 僕の幼い頃の写真に、実父は写っていなかった。
僕も別段、実の父親がどんな人だったかは、聞こうともしなかった。
だから僕は、父の顔や体つきをよく知らない。

母は今年81歳になり、特別養護老人ホームでお世話になっている。
3年前に脳内出血で、半身が付随になってからは、車椅子の生活である。
義父は、7年前に亡くなっている。

僕と両親との小さな歴史を語れば、そういうことになる。

さて、今から5年ほど前のことである。
その頃、母は、まだ元気でひとり暮らしをしていた。
母の家に、妻と一緒によく遊びに行った。 その時の話である。

ある日、母の家に行くと、母は、僕の顔をしげしげと見つめながら、こう言った。

「きのう、テレビを見ていたら、片山右京という人が出てはってなぁ、
 その人の顔を見て、ドキッとしたわ。 ほんまにびっくりしたでぇ。
 その右京さんという人の顔がな、…あんたのお父さんとそっくりやった」

「へぇ~。 そう…? そんなに似ていたの?」 と僕。
「ふん。 世の中に、あんな同じ顔の人がいてはるとはなぁ…」
と言って、母は、「それにな、あんたとも、よぉ似てるねん」 と付け加えた。

僕は、片山右京の顔って、どんな顔なのか、はっきり知らなかった。

「そんなに似ているんやったら…」
…と言いながら、僕は母に、冗談めかして、
「ひょっとしたら、僕のお父ちゃんが再婚してできた子が片山右京やったりして…」
「……」
「そんなら、僕は片山右京と腹違いの兄弟やがな~」
そう言って高笑いをした。

母は、ため息をつくように、少しだけ気のない笑みを浮かべた。

その後片山右京をテレビで見て、顔だけではなく背格好まで自分に似ていると思った。

かたや元 F 1 レーサー、かたやペーパードライバーという大きな違いはあるけれど…

昨日、報道番組で、右京さんが、
「申し訳ない気持ちです。 全部、自分の責任です」
と、慟哭の会見をしている様子を見て、思わずもらい泣きした。
そして、同時に、母のあの言葉を思い出した。

片山右京。
…その名前が、また京都っぽい。
顔だけではなく、小柄な体格もそっくりだ、と母も言っていた。

昨日、妻が、再三テレビに映る右京さんの顔を見て、僕の顔と見比べながら、
「よ~く似ているねぇ。 ほんと、そっくり」 と言った。

ということは、僕は母親似ではなく、父親似だったのか…

と、生まれて60年経ってから、その 「事実」 に気がついた次第である。

 

 

 

 

 

 

 

 

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こんな時に限って… とほほ

2009年12月18日 | 日常のいろいろなこと

寒~い寒~い昨日の、寒~い寒~い出来事を話さなければならない。

午後、僕は自転車に乗って約1.5キロ先にある駅前のジャスコへ買い物に行った。
(食料品の買い物は、わが家では僕の役割なのだ)

自転車をこぎながら、ちょっと気になっていたことがあった。
「やっぱり、財布を持ってくればよかったかなぁ…」
そう思ったが、すでに寒風をついて、駅前に向かっているところだ。 もう遅い。
「まあ、いいか…」
ワオンカードがあったら、財布なんていらないものね。

家を出る時、僕は財布の中からジャスコ用の 「ワオン」 カード1枚だけ抜いた。
「財布は? 持って行かなくてもいいの…?」 と妻。
「ジャスコで買い物だけしてすぐ帰るから、ワオンカードだけでええよ」

ワオンカードって、皆さん御承知ですよね…?
          ↓    
    http://www.waon.com/

これまで、ジャスコへ買い物に行くのに、財布を持たないということはなかった。
ワオンカードしか使わないのだけど、財布も必ず持って行った。

しかしこの時は、意識的に財布を置いて、ワオンカードだけ持って出たのである。
ジャスコでの買い物だけだからということのほかに、ちょっとした理由があった。

1週間ほど前、同じジャスコのレジで、カードを出したときに財布を足元に落とした。
それに気がつかず、通りがかった人が 「財布、落としましたよ」 と教えてくれた。
教えてもらわなければ、そのまま家に帰って、大騒ぎしているところだった。
また、一昨日、
忘年会があり、帰りぎわ、財布がない! と青ざめた瞬間があった。
よ~く調べて見ると、ジャケットの内ポケットに入れていたことがわかった。
そんなことが続いていたので、ある種の意識が働いたのだろう。
財布を無くしてしまってはいけない…という意識が。

そういうことで、ポケットにワオンカード1枚だけ入れて、ジャスコへ行ったのである。

カゴいっぱいになるほど食料品を買い込んでレジに並んだ。

自分の順番が来て、レジのお姉さんが手ぎわよく品物をピッピッとやる。
「合計で、○○円でございます」
「ワオンでお願いしま~す」 といつものように言う。
そして、いつものようにワオンカードを所定の位置にピタッと置いた。
いつもなら、「ワ~オッ」 という音が出て、それでおしまい。
しかし、この時は違った。

何の反応もない。
ウンともスンとも言わない。

「あれぇ…?」と僕。
「おかしいですね。 もう一度、やりなおしましょうか」 とレジのお姉さん。
同じことを3度繰り返しても、カードは何の反応も示さない。
「どうしたんでしょうね…?」
「どうなってるんやろ…?」
僕の後ろに並んで、ジリジリししているだろうお客さんたちの視線が気になる。

何度やってもうまく行かないので、
「すみませ~ん」 と、レジのお姉さんは、大きな声で別の店員さんを呼んだ。

「恐れ入りますが、サービスカウンターまでお願いします」
と、別の店員さんに言われて、一緒にそちらまでカゴを持って移動する。
なんだか、イヤな雰囲気になってきた。

サービスカウンターの若い女性が、僕のカードを機械に入れた。
しかし、やっぱり反応がない。

女性は、カードの発行元である J A L の何とか…いう部署へ、電話をかけた。
「こちら、ジャスコ藤井寺店ですが…お客様のワオンカードが反応しないのです」

電話を切っったあと、女性が僕のほうを向いた。
「すみません。カードのチップが損傷しているんじゃないか、ということなんです。
申し訳ありませんが、このカードの一番下にある電話番号へおかけ願いますか?
カードの再発行ということになると、こちらでは何ともできかねますので」
「はぁ。 わかりました。 家に帰ってそうします」
「では、恐れ入りますが今日のお支払いは、現金で…よろしいでしょうか…?」

    

    

なんでこんなことになるねん!

今日は、財布持ってきてへんがな!

しかし、買ったものにお金を払うのは、当たり前の話である。
まさか 「ツケにしてくれ」 とも言えまい。

その女性に向かって、
「あのぉ、お金持っていないんです…」
…と言うのは、正直言って恥ずかしかった。

それと…これまで財布を持っていない、なんてことは絶対なかったのに…
こんなときに限って、なんでカードが反応しないのだ。 
 
そんなことって、あるのか。 あんまりな話ではないか。 ぐすん。

「これから家に帰って、お金を持ってまた戻ってきます」
そう言うほかはない。

僕は食料品がぎっしり詰まったカゴをサービスカウンターに預けて、
自転車で家に帰り、妻に 「とほほ」 と一言嘆き、財布を持って再び外に出た。

冷たい冷たい風が、ビュービュー吹いていた。

サービスカウンターでお金を払い、品物を受け取り、また自転車で家に向かう。

ビュービュー
ビュービュー

体が芯から冷え切る寒さである。

ため息すら出てこないような、情けない話であった。

 

 

 

 

 

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喧喧囂囂 侃侃諤諤 …??

2009年12月16日 | 雑記

(注) ↑ このタイトルは、中国語ではありません  。  念のため。

パソコンの入力で珍変換や変換ミスはよくあることだけれど、
話し言葉の中での言い間違いも、日常の中では掃いて捨てるほどある。
しかし、それがテレビでの間違いだと、あとで訂正したりしなければならない。

一昨日の夕方、関西テレビ(フジ系)のニュース番組を見ていたら…

番組の最後で、キャスターが、
「先ほどのニュースの中で、一箇所、訂正があります」 と神妙な顔をした。
なんだなんだ~と身を乗り出すと(僕はこういうことが大好きな野次馬である)、

「先ほど、関西の3空港の一元管理のニュースをお伝えした中で、
『喧喧囂囂(ケンケンゴウゴウ)の議論がされた』  と申し上げましたが、
 正しくは 『侃侃諤諤(カンカンガクガク)の議論…』 の誤りでした。
 お詫びして、訂正いたします」

と、まあ、こんな内容だった。

テレビニュースは、じっと見ている人より、何か用事をしながら見ている人が多い。
ほとんどの人が、この 「訂正」 を聞いても、ピンと来なかっただろうと思う。

喧喧囂囂 (ケンケンゴウゴウ) と侃侃諤諤 (カンカンガクガク) はどう違うのか?

手元の電子辞書 「広辞苑」 で調べてみる。

喧喧囂囂 (ケンケンゴウゴウ) → 沢山の人が口々にやかましく騒ぎ立てるさま。
侃侃諤諤 (カンカンガクガク) → 言を曲げず、遠慮なく論議をすること。

こう見てみると…
聞いているだけだと言葉の区別がよくわからないけれど、意味はまったく違う。
ケンケン~のほうは、ただワアワアと騒いでいるだけ。
カンカン~のほうは、堂々と真正面から議論をする。
…ってことですよね。

そのニュースというのは、関西・伊丹・神戸の3空港のあり方について、
国・自治体・経済界などの諸団体が激しく議論した様子を伝えたものだった。
その時に、「橋下大阪府知事らが喧喧囂囂(ケンケンゴウゴウ)の議論をしました」
と、テレビでは伝えたようである。
(僕はその部分を聞き逃していた)

そして、それが、番組の最後に 「正しくは、侃侃諤諤カンカンガクガク) でした」
という訂正になったというわけだ。

な~るほど。
訂正を聞いたとき、なんでそんな細かいことをいちいち訂正するのかと思ったけど、
意味の違いの重要性を考えてのことだったのだなぁ、とまぁ納得した。
(でも、訂正を聞いて意味を理解した視聴者がどれくらいいたのだろうか…?」

それにしても、喧喧囂囂 (ケンケンゴウゴウ) と侃侃諤諤 (カンカンガクガク)。
なんとも、語呂がよく似ている。

僕の知っている市議会議員も、本会議場でこの言葉を好んで使う癖があった。
その議員は、常に、「喧喧囂囂(ケンケンゴウゴウ)の議論がされておりますが…」
と言っていた。 たぶん、侃侃諤諤(カンカンガクガク)のつもりだったのだろう。

「ケンケン ガクガク」 という、2つをごちゃまぜにした言葉もよく聞く。
逆に 「カンガン ゴウゴウ」 という言い回しをする人もいる。

要するに、本当の意味がよく理解されていないのがこの2つの言葉である。
僕も、どっちがどっちだかよくわからないので、この言葉は使ったことがない。

その点では、勉強をさせてもらったわけだけど…
テレビ局も普通に 「熱気に満ちた議論」 とかナンとか言っておけばよかったのに、
生半可な知識で原稿を作るから、こんな言い間違いをしてしまうのだよ~ん。

それで思い出したけれど、いつだったか、女子アナが、
「笑う門 (かど) には福来 (きた) る」 と言うべきところを、

「笑う門 (もん) には福来 (きた) る ですよねぇ」 と言っていた   。

これは、番組中に訂正も何もされなかったデス。 あはは。 


そりゃそうでしょうね。
最近は、女子アナも容姿優先で、言葉もロクに知らない人たちが増えた。

こんなのを、いちいち訂正していたら、それこそキリがなくなりますよね~。

 

 

 

 

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パソコン 珍変換

2009年12月14日 | 雑記

パソコンで文章を打っていると、誰もが必ず体験するのが 「珍変換」 ですね。

むかし、仕事で、市議会議長の公式行事あいさつ原稿を作っていたことがある。
キーを打ちながら、ギョッとするような漢字変換が画面に出ることが時々あった。

たとえば…
「大阪府民」 …と打ったつもりが、 「大阪不眠」 と変換される。
「市民の皆さん」 …と打ったら、 「死民の皆さん」 と出る (怒られるで)。

「地域防災計画」 と入力したら、「地域亡妻計画」 と画面に出た。
地域の災害を防ぐ計画のはずが、この文字では、地域から妻たちを亡くす計画だ。
どんな計画やねん…?

まあ、そういうことで。
皆さんも、パソコンを打ちながら、いろいろな珍変換と遭遇したことでしょう。

人の氏名は、一発にその漢字が出てくるのは稀なので、何度か変換しますよね。
ちなみに、藤原紀香、と入力しても、すぐに正しい字は出てきませんものね。
僕が打った時に最初に出た字は、「藤原の理科」 でした。 

僕の知り合いに、芝池信孝という人がいます。 「しばいけ のぶたか」 ですね。
この人の名前を入力したとき、「芝池の豚か」 と出たことがあります。 げ~~っ。
そのまま 「芝池の豚か 様へ」 なんて送ったら、ぶん殴られますよ、きっと。

しかしまあ、「ゆで卵」 と打って、「ゆでた孫」 と出たときも驚きましたけどね。
あぁ、こわ。

 ………………………………………………………………………………………

昨日、新聞雑誌の切抜きやノートなどを整理していると、1枚のコピーが出てきた。
何年か前に、誰かからもらったパソコン珍変換集だった。
ほんまかいな…と思うような珍変換だけど、実際にあった話ばかりだそうです。
せっかくですから、ここで紹介してみたいと思います。
左側が 「そのつもり」 で入力した文。 右側が珍変換です。 


裸のままですけど包装紙ないんですか? → 裸のままですけど放送しないんですか?   

○○さんの意見は要注意かと思います → ○○さんの意見は幼虫以下だと思います

講習会の出欠を確認してくださ~い → 口臭か胃の出血を確認してくださ~い

あの人、もう重役になったんだって → あの人、猛獣役になったんだって

ふんわりソフト感触が楽しめます → ふんわり祖父と間食が楽しめます

うまくいかない画像サイズになった → 馬食い家内が像サイズになった

今日居ないもんね。 ゴメン~! → 胸囲ないもんね。 ゴメン~! 

食事したうえで来てください → 職辞したうえで来てください

今日12号棟が見学できます → 今日中に強盗が見学できます

あなたのこと理解したい → あなたの小鳥怪死体

日本の秘境100選 → 日本の卑怯100戦 

了解金曜にお願い → 漁解禁よウニお願い
                
6個作って下さい → 肋骨食ってください

変わる時なんだよ → 蚊割ると黄なんだよ

新宿花園郵便局 → 新宿は謎の郵便局

恋人たちの季節 → 恋人立ち退き説

渡しましょう → わたし魔性

舞台活動 → 豚以下集う


…というような感じです。 

それにしても…

○○さんの意見は幼虫以下…って、これは言い過ぎやろ。 でも誰かに言ってやりたい。
馬食い家内が像サイズになった…って、家を突き破って家内が 「家外」 になるがな。
日本の卑怯100戦…ってどんな試合や。 朝青龍とか亀田兄弟の試合のことか?
職辞したうえで…って、ホントに辞職して来たら、取り返しつかんで。
今日中に強盗が見学できる…って、よぉそこまで変換するなぁ。 呆れるわ。
恋人立ち退き説…って、2人で借りているマンションを追い出される…?
  
日本語って、ほんと~に、複雑珍奇ですね~。

 

 

 

 

 

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事業仕分けの次は議員仕分け?

2009年12月11日 | 議会&役所

事業仕分け…という言葉がすっかり流行語として定着した。

無駄をなくすためには思い切った改革が必要だ、と口先だけで言うのは簡単だ。
それを実行に移すことがなければ、いくら御託を並べても、何の意味もない。

そういう視点から見れば、少々荒っぽい作業であってもやむを得ないだろう。
あの事業仕分けは、あらゆる問題点を国民に提起しただけでも十分効果があった。

そこで思う。
仕分けは事業だけでなく、議員にも向けるべきである。
議員を仕分けするのだ。

何の仕事をしているのやらさっぱりわからない参議院議員を含め、
国会議員の先生方は、あれだけの数が必要なのか?  
歳費 (お給料) や諸手当も高すぎる。
あれこそ、大きな無駄ではないのか。 思い切って仕分けをして、リストラしろ。
と、まあ、そんなことを思うわけ。

そして、「仕分けの眼」 を、地方の議員に向けることも必要である。

市議会議員や町議会議員の選挙に一票を投じている住民たちは知っているのか?
自分たちが投票した議員が、日頃どんな活動をしているのか、ということを。

何の能力も適性もなく、ただ選挙に当選しただけ、という議員も案外多いのだ。

僕は在職中、四捨五入すると30年に及ぶ歳月を、市議会の事務局で勤めてきた。
その経験から言うのであるが、市議会議員はピンからキリの差が激しい。

身を粉にして市民のために心血を注ぐ議員は、過去にもいたし、現在もいる。
しかし、ハシにも棒にもかからない議員も山ほどいたし、今もいる。

「オレは議員やぞ~」 と、自分は人よりエラいのだと頭から思いこんでいるヒト。
葬式に姿を見せることを議員の最大の仕事だと思い、何よりも最優先するヒト。
市職員に無理なことを要求し、拒まれるとヤクザも顔負けの恫喝をするヒト。
逆に、職員に嫌われたら頼み事を聞いてもらえないと、職員にペコペコするヒト。
議会中ほとんど居眠っているヒト (確かに中身のない質問では眠くもなるが…)。
女性議員にセクハラまがいの言葉を平気で口にするヒト。
弱い者には傲慢だが、強い者には揉み手ですり寄る意気地のないヒト。
質問の最後の最後まで原稿棒読みで、議会を 「学芸会」 にしてしまうヒト。

近ごろの議員は、勉強というものをしなくなったように思う。 本も読んでいない。
だから質問をするにも、担当の職員の 「指導」 を受けて質問する議員が増えた。
質問のネタは、テレビで見たものばっかり、というヒトもいる。

そして…議員としてもっとも重要である健全な批判能力の、カケラもないヒト。

市長のやることを無批判に賛成するのなら、議会なんて、元からいらない。
といっても、ピント外れの批判では、批判にならない。
ぐたぐたと不平不満を並べて時間を浪費しているだけである。 
これもタチが悪い。 

プロの議員なのだから、良識に基づいた、きちんとした批判能力が必要なのだ。

僕は、それこそピンからキリまでの議会の光景を、イヤというほど見てきた。
議会も、もう少し、ピリっとしなければならない。

しかしまぁ、言うまでもないことであるが、尊敬すべき議員諸氏も沢山いる。

だから、事業仕分けと同様に、議員仕分けをやれぇ…と言いたいのである。  

まあ、どうやるのかが難しいところだけど、少なくとも選挙は仕分けにならないよね。

選挙は、議員としての能力とは別の要素で勝ち負けが決まるから。

 


 

 

 

 

 

 

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熊野古道と耳鳴り

2009年12月10日 | ウォーク・自転車

12月9日。

元勤務先のOB職員の集まりに参加して、紀伊半島南部の熊野古道を歩いた。
このOB職員の 「歩き好き人間」 の集まりは、「どこでも行こ会」 という名称だ。

快晴の中、初冬のキリリとした空気を存分に味わえて、嬉しかった。

さて、熊野古道は、世界文化遺産に登録されて、一躍有名になった。
そして、まあ、当然のことだろうけど、そこを歩く人が増えた。
もちろん、長いコースだから、一般人は、1回では歩き通せない。
何回にも分けて、歩き継いで行く。

「どこでも行こ会」 はバスをチャーターする。
熊野古道の、ある地点までバスに揺られて行く。
そこから、みんなバスを降りて、歩く。 人数は30人~40人だ。

そして、13~15キロを歩いて、その日はバスでまた大阪へ帰って来る。

数ヶ月後、またバスで前回のゴール地点まで行き、そこから歩き始める。
少しずつ歩を進めて、熊野古道のフルコースを踏破しようというのである。

「どこでも行こ会」 は、これを、もう何年も前から続けてきた。
熊野古道の終点へ辿り着くのは、もう間もなくで、あと3回か4回くらいだという。

実は、僕がこの催しに参加をさせてもらったのは、この日が初めてだった。

この日は、和歌山県白浜の近くでバスを降り、川沿いの道や山中を、約13キロ、歩いた。


    
   
ボランティアの案内の人から説明を受ける 「どこでも行こ会」 のメンバー


富田川、という川添いを歩く道が多かったが、その美しい川の橋を何度も渡る。
この日の熊野古道コースは、川の左岸と右岸を行ったり来たり、という感じなのだ。

橋が架かっていなかった昔は、旅人は何度も川で身を清めながら歩いたそうだ。
熊野古道が川渡りを繰り返すのは、そういう深い意味があったんだねぇ。

水森かおりが 「熊野古道」 という歌の中で、
  
 ♪ 涙の川を何度か渡り
   女は強くなると言う
   つまづきながらも また一歩
   熊野古道 峠越え
   歩き通したその時が
   きっと私のひとり立ち  

と歌っているが、…これは、こういう背景に基づいた歌詞なんですね~。 
実際に熊野古道を(ほんの一部だけれど)歩くと、この詞の巧みさがわかる。 

そして僕らは、つまづきながらもまた一歩、熊野古道の峠を越え…歩いた。

で、その道すがらのこと。

道の脇に、いくつも、薬師如来がまつられてあった。

その中に、耳の病気に効く薬師如来があった。
「おぉっ。 耳の病気といえば、耳鳴りも耳の病気のひとつじゃないか」
僕は色めきたって、そのお薬師さんの前で帽子を脱ぎ、背筋を伸ばした。

本来は、穴のあいた石を供えてお参りをするんだそうだが、
まわりを見渡しても、いきなりそういうものは見つからなかったので…。

しかたなく、代わりに穴のあいたコインである5円玉をそのお賽銭箱に入れて、
どうか、この忌まわしい耳鳴りが、少しでも収まりますように…

と、ペコリと頭を下げ、お薬師さんにお願いをした。
ついつい、お願いは長くなったようだ。

気がついたら、みんな先に行ってしまって、周囲には誰もいなくなっていた
あわてて、走って集団を追いかけながら、ふと、思った。

5円玉1枚で耳鳴りを治してくれ…とは、ちょっとセコかったのではないか…?
同じ穴の開いたコインなら、せめて50円玉でも入れたらよかったのか…と。

まあ、お金の問題でもないのでしょうけど。

  

  
   薬師さんの説明が書かれている立て札。
   耳鳴りが 「耳の病気」 かどうか、ビミョーなところですが。

  

 

  
  薬師さんのそばに、穴のあいた石が沢山供えられている
   


    

 

 

 

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のんのん日記

2009年12月08日 | 日常のいろいろなこと

12月某日   モミィの疑問

来年の手帳を買おうと思い、駅前のジャスコへ行くことに。
部屋で遊んでいた孫のモミィに、「一緒に行く…?」 と声をかける。 
「ええよ」 と、ふたつ返事でついて来た。 

モミィを自転車に乗せて、ジャスコに到着。 「本屋さんへ行くよ」 と言った。
書籍売り場は、4階にある。

「本やさんへ行くの? なんで本やさんに行くの?」
4歳になるモミィは、元々よくしゃべるけれど、最近やたらと 「なんで?」 が多い。
たとえば、「なんで電信柱があるの…?」 とか、
「なんで坂道って、あるの…?」 とか、次々と難問を発する。

この時は 「なんで本やさんに行くの?」 と聞くので、
「手帳を見たいねん。 だから本やさんに行くわけ」 と答えた。 すると、
「本…って、なんで本と言うのん?」 とまた難しいことを聞く。
「本はね…、昔から、本やねん」 …自分でも何を言っているのやら。

「そしたらね、本やさんの、やさん、って何のこと?」
「うぅ…。 何かを売っているのを 『や』 と言うて、それに 『さん』 をつけるねん」
「何かを売っているところが “やさん” なの?」
「そうや。 お肉を売っていたら、お肉やさん。 魚だったら、魚やさん」
と会話をしながら、洋服売り場の前を通ったら、
「そんならこれは、服やさん、やねぇ」 と言う。
「そうそう。 わかっとるがな。 えらい、えらい」

次に、手相を見るコーナーの前を通った。
大きな、手の絵が描かれた看板がかかっている。
お客は誰もおらず、ひとり、手相見らしきおばさんが、ちょこんと座っている。

モミィは、手の看板をチラッと見て、僕のほうを向いた。 そして、大声で、
「ここは、おててやさん、やねぇ。 おてて、売っているんやねぇ」

僕は思わずまわりを見た。 そして、声を潜めてモミィに言った。
「おてては、売ってへんね。 手相や。 て・そ・う 」
「てそう…? てそうって何…?」 
「え~っ? 手相か…? 手相言うたらなぁ…」

最近のモミィといると、ずっとこんな調子の会話が続く。 誰か代わって~


12月某日  「坂の上の雲」 異聞

NHKのスペシャルドラマ 「坂の上の雲」 の第2回目を見た。
幕藩体制から明治に移り変わった日本の 「夜明け」 の様子がよくわかって、面白い。

当時、愛媛の松山から東京へ出るのに、4~5日かかったという。
主人公は、松山から船で神戸まで行き、そこでまた船に乗り換えて横浜へ行く。
横浜から東京までは、鉄道だ。 まだ、東海道本線の全通前であった。
今はアルゼンチンでも1日半で行ける時代だけど、昔は大変だったんだ。

ドラマで、正岡子規が、米国のベースボールを友人たちに紹介する場面があった。
子規はユニフォーム姿にバットを持って、仲間たちを驚かせる。

子規は、ベースボールに関する英語を、 「直球」 「四球」 「打者」 「走者」 …
などと翻訳して、野球を広めた、と言われる。

「野球…と書いて、野ボール (のボール) と読むのだそうじゃ」
子規はみんなにそう説明した後、 「わしと同じ名前じゃ」 と言う。
…ということは、正岡子規の本名は 「のぼる」 というのか…?

正岡子規を広辞苑で引くと、名は常規 (つねのり) とある。 
のぼる、とは書いていない。

ネットで調べてわかった。 幼名が 升(のぼる) だったという。
ふ~ん…? 正岡子規の幼名がのぼるで、野球が (野ボール)。

だったら、僕も昇 (のぼる )だから、「野球」 の字をあてることもできるんだ。

ところで、正岡子規の「のぼる」 は 「升」 という字を書く。
僕の 「のぼる」 は 「昇」 である。

正岡子規の 「升」 の上に 「日」 の字が乗っかって、 「昇」 になる。

これってなんだか、日はまた昇る…って感じが、しません…?  

よくわからないハナシですね。 すみません。 

 

12月某日  恐ろしい偶然 ~ 押尾逮捕 ~

じゃいさんから、メールをいただいた。
その内容を見て、びっくり・びっくり仰天…であった。

   「恋ノチカラ」 再放送を見ていたら、矢田亜希子アップの場面で
   「押尾学容疑者 麻薬取締法違反 (譲渡) で逮捕」 のテロップが…

そして、この画像が添付されていたのである。


    


じゃいさんのメールのタイトルは 「恐ろしい偶然」。

ほんまや。 なんという、偶然。 (偶然やろね~、どう考えても…)
押尾容疑者の元妻が出ているドラマの最中、しかも顔アップの時に、このテロップが。

それにしても、この瞬間を見逃さず撮ったじゃいさんも、すご~い。

じゃいさんによると、このテロップが出た時は、矢田亜希子は、相手役の堤真一の頬を、
思い切りひっぱたくシーンだったそうである。


ぞぉ~~~っ。

じゃいさん。 貴重な画像を送っていただき、ありがとうございました。
さっそく、あつかましく、使わせていただきました。

 

 

 

 


 

 

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W杯抽選会 その他

2009年12月05日 | ニュース・時事

今回のテーマに入る前に、どうしても書いておきたいことがある。

千葉県で英会話講師リンゼイさんの遺体が見つかった事件で、市橋が再逮捕された。
今回の容疑は、殺人と強姦致死である。

調べによると、市橋は自宅マンションでリンゼイさんを強姦したうえ、
首を絞めて窒息死させた疑いがある、という。

リンゼイさんの遺体から体液が検出され、市橋のDNAと一致したそうである。
捜査一課長は 「殺害が性的暴行と密接して行われたと判断した」 と説明した。

市橋は認否については黙秘を続けている。
しかし、現場状況と鑑識捜査の結果をみれば、これはどう見ても、犯人だろ。
いつまでシラを切るつもりなんだ、この男は。

先日まで絶食していて、ほんのわずかでも反省しているのかと思ったら、
いったん食べ物を口にすると、「量が少ない、もっと腹にたまるものが欲しい」
そんな不満を漏らし、チョコレートなどを差し入れてもらったという。

そして、昨日のテレビでは、
「市橋容疑者は、差し入れのお菓子を食べ、漫画を読んで過ごしています」
と報じられたのには驚いた。 なにぃ? 菓子を食って漫画を? 

いったい誰が漫画本などを差し入れをするのか。 「人権尊重」 の弁護団か…?
甘やかすにも、ほどがある。

人を殺し、顔の整形までして逃げ回り、捕まったら何を思ったのか絶食をする。
我慢出来なくなったら食べ始め、「甘いもの」 まで要求し、食べながら漫画を読む。
こんなことを許しているから、凶悪犯罪が後を絶たないのだ。
加害者の人権だか何だかしらないが、殺されたほうの身にもなってみろ。
まったく、今の世の中、どうなってるんだ。

先日、中村うさぎさんのエッセイを読んでいたときにも、よく似たことを感じた。

中村さんは著書で 「秋葉原無差別殺傷事件」 の犯人・加藤智大の話を書いた。
すると、編集者から 「実名でフルネームはやめて、K被告とかに変えてほしい」
と言われたそうである。

「なんでなの?」 という中村さんの疑問に、編集者はこう答えたという。

「加藤被告が何年かたって社会復帰した時、プライバシー侵害で訴えられるかも」
だから、個人を特定できないようにしたい…ということであった。

これに対して中村うさぎさんは怒った。

プライバシー侵害? ちょっと待てよ。
人を何人も殺しといて、メディアに名前が出たら 「プライバシー侵害」 だと?
服役後も、「人を殺した者」 として肩身の狭い想いをしてその後の人生を生きる…。
それも責任の一部じゃね~のか?

…そう書かれている。 まったく、そのとおりだと思う。

ほぼ犯人に間違いないと見られる男に、お菓子を与え漫画を読ませる…

「人権保護」 って、そういうもんじゃないんだと思うんだけどね。

 ………………………………………………………………………………

今日は南アフリカで行われたサッカーW杯抽選会のことを書こうと張り切っているのだが。
昨日の夕方、市橋が漫画を読んでいると聞いて、腹立たしくて黙っていられなかった。

…さて、気分を切り替えて、話をコロっと変えます。

来年6月にアフリカ大陸で初めて行われるW杯だが、その組み合わせが決まった。
抽選会は、日本時間の今日の未明に
行われた。

昨夜、録画をセットしていたので、今朝の5時半に起きて一番に見た。
2時から録画していたが、アトラクションや何やらで、なかなか抽選会に入らない。

でも、まあ、僕の大好きな女優、シャーリーズ・セロンが進行役だったので、よかった。
彼女は、生まれも育ちも南アフリカなのである。 
この女優さんは、いつ見てもいいなぁ (うっとり)。

          
        


 

午前3時ごろから、ようやく抽選会が始まった。
強いチーム同士や同じ地域同士が予選リーグで同じく組に入らないよう、
あらかじめ、出場32チームが4つのグループに分けられている。

日本は第2グループで、同じ枠に韓国、北朝鮮、オーストラリア、米国などがある。
だから、このグループ内の国同士は、予選リーグでは同じ組に入らない。

そんなルールのうえで、抽選会が開始された。

予選リーグは、32ヵ国が、A組からH組まで8組に分かれ、4ヵ国ずつで戦われる。

その予選リーグで2位までに入らなければ、決勝トーナメントに出られない。
だから、どの組に入るかで、ほぼ、決トに出られるかどうか、予測がつく。
要するに、日本と同じ組に入る国々が、少しでも弱いところなら見通しは明るい。

結果は、日本はE組に入り、オランダ、カメルーン、デンマークと一緒になった。
この結果を、どうみるか…? 

いやまぁ、どうみるか、どころではない。 えらいグループに入ってしまった。
オランダは、現在の力は、世界最強だと言われているチームである。
うぅ…。 これは、苦し~い。

そして、カメルーンだが、ここにはFWにエトーというスーパースターがいる。
日本が、「突出した個人がいるチーム」 に弱い、というのは、周知の事実である。
うぅ…。 ということは、これも、苦し~い。

そして、デンマークは…?

その実力はよくわからないが、オランダ、カメルーンより、少しはやりやすい…?
それでも、日本よりは実力は上であることに違いない。
なんだかなぁ…。これは、1勝もできないのでは…と弱気の虫が顔を覗かせる。

日本は初戦にカメルーンと当たる。
これに負ければ、万事休すだと思ってもいい。
次のオランダに勝つためには、「奇跡」 という助っ人が必要だ。
2敗すれば、デンマークに勝っても、ほぼ、決勝トーナメントは絶望、ということ。

岡田監督は常々、W杯ではベスト4をめざす、と言っている。
士気を上げるつもりかも知らないが、ちょっと言い過ぎである。

日本は、自国開催以外のW杯(98年フランス大会、06年ドイツ大会)では、
まだ、1勝すらしていないのである。
日本で行われたときは、たしかにベスト16へ進んだことは進んだ。
ロシアに勝ち、チュニジアを破って、2勝をあげた。
しかし、あくまで舞台はホームの日本であった。
開催国だから、ベスト16進出ぐらい、当たり前の話である。

問題は、外国で行われるW杯なのだ。 ここで勝たなきゃならない。

まず、外国でのW杯で1勝をあげること。 これをめざすべきであろう。
ベスト4…なんて、あまりにも現実離れした抱負を、安易に口にすべきではない。
(と言いながらも、もしそうなったらどれほど狂喜するだろう…とも思うが)

それにしても、久しぶりに出場する北朝鮮は、えげつないグループに入ったものだ。
世界ランク1位のブラジルと、実力はそれ以上といわれるポルトガル。
そして、FWの超人ドログバのいるコートジボワールだ。
この3チームと戦わなければならない。
北朝鮮チームを応援するわが友、コスタクルタさんは、どんな心境だろうか。
                ↓
       http://blog.livedoor.jp/hwang8/


ちなみに、韓国は、アルゼンチン、ナイジェリア、ギリシャと同組だ。

韓国とアルゼンチンが対戦したら、僕は断然アルゼンチンを応援するんだもんね。

誰が韓国なぞ応援するものか。 がんばれ、アルゼンチン(まだ早いがな)。

ともあれ、W杯南アフリカ大会まであと6ヶ月。

前回W杯ドイツ大会では、深夜や明け方のテレビ中継に夢中になりすぎた。
夢中になりすぎて、不整脈が高じ、脳の血管が詰まった(つまり軽い脳梗塞)。

病院に運ばれた翌朝が、日本対ブラジル戦だったのを、今も覚えている。

次の大会は、もう少し冷静に見る…ことが、果たして出来るのかどうか。

 

 

 

 

 


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