昨日、3月20日は、メディアで報道されているように、地下鉄サリン事件が起きた日でした。
この事件で、14人が死亡し、6300人以上が被害に遭った。
決して忘れてはならない、未曽有のテロ事件です。
その事件が起きたのは1995(平成7年)の3月20日。
今からちょうど30年前ですね。
この事件に関しては、個人的にも忘れられないことがあります。
以前にも書いたことがありますが、改めて書きます。
1995年といえば、1月17日に阪神大震災が起きた年です。
その年、僕と妻は3月に、休暇をもらってパリに旅行する予定だったが、震災の惨状を見て恐怖心が湧き、余震もあり得るという報道もあったので、海外旅行に行くのが不安になった。で、パリ旅行を秋に延期することにし、その代わりに2人で東京へ旅行に行ったのです。
東京ディズニーランドへ初めて行ったのもこの時。
当時の日記を見ると、旅行は3月17日から19日までの3日間。
ディズニーランドには18日に行った。
そして大阪へ帰る日の3月19日のことでした。
お昼に銀座で東京での最後の食事を楽しんだ。
その日は日曜日だったので、銀座の道路は歩行者天国になっていた。
そこをぶらぶら歩きながら、地下鉄銀座駅の降り口へ行った。
階段を降りようとしたら、そこに一人の男性が立っていて、ちょうどティッシュペーパーを配るような感じで何かのカードを配っており、僕にもその1枚のカードをくれた。
見ると、東京の地下鉄の路線図だった。
僕はそのとき何も思わずにそれをポケットに入れ、
地下鉄に乗ってから改めて取り出して見てみると、
その路線図の裏に奇妙で不気味な文章が載っていた。
カードには、2ヵ月前に起きた阪神大震災のことに触れながら、
「日出る国、災い近し」
と書かれてあったのです。
そして…
「間もなく日本に大震災以上の大きな災いが訪れるであろう…」
ということが書かれていた。
何だこれは? 地下鉄の路線図と、何の関係があるの…?
と僕は不思議に思いながらも、それ以上は考えず、またポケットにしまいこみ、その後は、東京駅から新幹線に乗って夕方に大阪に帰り着いた。
そして翌日。3月20日の月曜日の午前のことである。
勤務先の市役所へ出勤したら、
ロビーのテレビの前に職員たちが群がっていた。
何事かと思って、僕もテレビの前へ行ってみた。
画面にニュースが流れていたのだが、
地下鉄の構内らしき光景が映っている。
「何これ? どこの地下鉄? 何かあったの?」
と僕がそばにいた後輩職員に問いかけた。すると彼は、
「東京の地下鉄で毒がまかれて、大騒動になっているそうですよ」
と、言った。
「えっ? 地下鉄で毒がまかれた?」
僕が地下鉄サリン事件を知ったのは、この時だった。
そして翌日、
3月21日は春分の日で、仕事は休みだった。
僕は朝からTVニュースやワイドショーを見続けた。
もちろんどのチャンネルも地下鉄サリン事件一色であった。
それらの番組の中でひとつ、あれ…? と思うレポートがあった。
事件の前日に「あるもの」が配られていた、というのだ。
あるレポーターが、
「実はこういうものが前日の午後、銀座で配られていたということです」
と言いながら、テレビ画面にカードを示し、それがアップで映し出されたのを見て、僕はびっくりした。
僕が受け取った、あの地下鉄の路線図カードとそっくりだったのだ。
「間もなく日本に大震災以上の大きな災いが訪れるであろう」
と書かれてあった。
これは絶対に間違いない。
僕が銀座の地下鉄の降り口で男性から受け取ったものと、
まったく同じものだった。
レポーターが続けて言うには、この路線図のカードは東京都などが公式に作製したものとは違うものであり
「この路線図の中心には霞ヶ関駅が描かれています」
ということだった。
僕は、銀座で受け取ったその路線図カードを出してもう一度確かめた。
するとやはり霞が関が路線図の中心になっていた。
あとからわかったことだけど、サリン事件の主な現場となったのは地下鉄霞ケ関駅だった。
テレビではレポーターが「事件の前日に配られたこのカードには何かの意図を感じます。サリン事件を予告したのでしょうか?」と興奮しながら言っていた。
思えば僕は、オウム真理教の男からその路線図カードを受け取ったのだった。
そしてテレビの前で、そのカードを握ったまま、茫然自失となった。
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ついこの間のことのようですが、あれから30年が経ちました。
昨日、そして今日と、テレビでこの事件のことが報じられています。
事件の1日前に東京の地下鉄に乗った僕たちとしては、この事件は思い出しただけでぞ~っとします。もし、もう1日遅ければ、サリンの被害に遭っていたかも知れない、という恐怖感も、なくはなかったです。
あの年は、1月に阪神大震災が起き、3月にこの事件が起き、と、
本当に怖い年でした。
あれが、今から30年も前のこととは…
本当に、時の経つのは早いです。