僕のほそ道   ~ のん日記 ~

  
これと言ったテーマはなく、話はバラバラです。 つい昔の思い出話が多くなるのは年のせい? 

奈良県・東吉野村なのだ

2009年07月05日 | ウォーク・自転車

昨日は早朝から山登りに連れて行ってもらった。
総勢7人のグループである。

行った先は奈良県東吉野村…

と言っても、他府県の方々にはよくわからないと思う。
大阪に住む僕でもそれがどこにあるのかよくわからないのだから、説明もできない。でもまあ、行く前は奈良県だか三重県だかもわからずに行ったけれど、今は「奈良県でした」と言えるだけ、大きく進歩したことを喜びたいデス。

とにかく、僕はわけもわからず、誘われるままに出かけたのである。

我々7人は、1台の車で、現地の登山口まで行った。
登る山のてっぺんは「薊岳」という山だ。
「あざみだけ」と読むそうである。

しかし、実のところ、僕は山へ登るのには大いに不安があった。
このブログでも書いたけれど、何週間か前、ジョギングで左足首を痛めて、それがまだ完全には回復していないようなのだ。

それでも誘ってもらったものだから、「あいよ、行きまっせ」と答えた。
答えてから「はて、この左足首の状態で登山ができるのか?」と考えた。

平坦な場所なら、たぶん数時間歩いても大丈夫だろう。
しかし、山道はこわい。途中でやめる、というわけにはいかない。
しかも、今回のコースは5時間ぐらいかかるようで、かなり険しそうだ。
山中で足に痛みが出て、歩けなくなったらどうするのか…?

僕はそのことをみんなに黙っていたのだが、行きの車の中でそれを告白した。

「足首が痛む危険性があるが、そうなったら、僕をおんぶしてくれるか?」
と、みんなに質問をしたのである。返ってきた答えは、
「おんぶ…? 誰がするかい。蹴飛ばしたるわ!」
という、慈愛と友情に満ちた言葉であった。
僕はその時点で、山へ登るのをあきらめた。とほほ。

さて、7人のうちの一人であるMさんは、車を運転する役目だけの人で、山には登らない。みんなを登山口まで運び、そのあとみんなが下山して来る場所へ車を移動させ、そこで待機する、という大変奇特な方である。

僕も、山には登らず、Mさんといっしょに、みんなを見送ることにした。
そして、そのあと、Mさんとも別れて、みんなが下山する場所まで、車道を歩いて行くことにした。車道といってもほとんど車は通らない静かな道であり、ところどころ民家もあるので、万が一足首が痛んでもなんとかなるだろう…。

「行ってらっしゃ~い。気をつけてぇ。時間までに帰ってこなければ、ちゃんとケーサツに通報してあげるからね~」
…と、山へ登って行く5人をやさしく見送り、
「では、僕も歩いて行きます」
と、車にいるMさんに言い残して、ひとりで車道を歩き始めた。

木々に囲まれた川沿いの静かな道。
これぞ森林浴、というやつである。なかなか気分がいい。


                   


…そんなことで、奈良県東吉野村の一角を、僕はあちらこちらと散策し、途中で河原に下りて、おにぎりを食べ、せせらぎの音と、小鳥のさえずりに耳を傾けたりしたのである。

地図を見ながら、みんなが下山する場所へ行くのに、いろいろと回り道をしたので、結局5時間近く歩いた。左足首は、時々痛んだが、休憩して歩き出すとまた普通に戻った。それを繰り返しながらも、これだけの長時間歩けることができたことが、何よりもうれしかった。

下山の場所に到着すると、Mさんが車の横で立っていた。
そこで、1時間ほど待っていると、5人がふらふらになって帰ってきた。
足取りはメロメロで、顔は鬼の形相である。
予定では5時間のはずだったのが、6時間以上かかっていた。

「えげつないコースやったわ。行かんでよかったな~」
と、5人のおじさん登山隊は、それぞれに疲労困憊の様子を見せながら、僕が行かなかったことを、大いに褒め讃えて(?)くれたのである。

僕たち7人は、また車に乗り込み、帰途に着いた。

「ほんまにしんどかったなぁ。もう二度と山へは行かん!」
とボヤく人。
いきなり眠り込む人。
「いててて」と足を撫でる人。

2時間後、わが町・藤井寺の駅前ビルの駐車場に車を置き、ビル内の中華料理店に入った。すぐ隣に、僕の通うECCの英語教室があるのだが、その中華屋さんで、ギョーザや唐揚げやチャーシューなどを注文して、みんなでビールを飲みまくった。その美味しかったこと! 

でも…
車を運転してくれていたMさんは、アルコールはいっさい飲まない人である。
僕らがワイワイと騒いでいる横で、ひとり氷水を飲みながらギョーザを食べ、ラーメンをつるつると口に運んでいた。にこやかにみんなの話を聞いている。

山登りなのに山へも登らず、僕みたいに歩きもせず、運転をして、みんなを待つだけ。そして、打ち上げ宴会では水を飲んで静かに微笑む…。宴会が終わったら、また車を運転して、みんなをそれぞれの場所へ送って行く(僕は歩いて帰ったが)。Mさんは僕の知人のそのまた知り合いであり、今回、僕はMさんとは初対面であった。ふ~む、世の中に、こんないい人がいたとはなぁ…。

…そして、一夜明けた今日。
朝起きたら、足首が痛い。
腰が痛い。
お尻の筋肉が痛い痛い。
それに、ビールを飲みすぎたのか、頭まで痛い。

痛い、痛い、痛い。

 

 

 

コメント (7)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする