めぐろのめばる

目黒川近辺で日本の四季を楽しみ、未来の日本を憂う。
かつての美しい日本と日本人がいかに素晴らしかったかを思う。

生き残る為の戦い

2015-08-28 11:25:31 | 大自然

早朝にウォーキングをしていると、様々な事に出くわします。
夏の終わりに多いのが、道路際に結構見つかる、まだ生きている
夏ゼミ達です。
木の上で鳴いていればいいのに、と思いつつも、何故、まだ飛べるのに
道に落ちているのか、とても不思議です。

でも、公園の植え込み等、よく見ると、結構虫の死骸が見つかります。
しかし、不思議な事に、翌日同じところを歩いても、殆ど見つかりません。
道路を清掃していらっしゃる近所の方が、落ち葉を掃くついでに、
昆虫の死骸を片付けているのかと思っていました。

真夏でも、桜の葉は、黄色く色付き、結構な量が一日で落ちているため
連日、近所の方々や、歩きながらゴミを拾う高齢者の方々によって
いつも綺麗な道路になっていると思っていました。

しかし、今日、少し雨の降る早朝に、意外な光景に出会いました。
数十m離れたところで、何やら黒い影が動いています。
だんだん近づくと、大きなカラスが何かを啄んでいます。
かなり接近すると、驚いたように、横っ飛びしたカラスの口ばしには
何と、アブラゼミが羽をばたつかせています。

その後、しばらく進むと、また同じ様な光景に出くわしました。
2羽のスズメが、何かを追いかけて、盛んに羽を広げています。
良く見ると、スズメの下で羽をブルブルと震わせているミンミンゼミが
必至で飛び立とうとしています。

しかし、次の瞬間、少し高い所で舞っていた一羽のスズメが
勢いよく滑降すると、自分の身体の半分ほどもある蝉を咥え
飛び立ちました。
直ぐ後を追いかける様に、もう一羽のスズメが飛び去ると、
遊歩道の上に、透き通った一枚の羽根が落ちていました。

そう言えば、幼い頃も、沢山の動物の死骸を見ましたが、しばらくすると
いつの間にか、どこかに消えてしまいました。

自然の摂理は、あらゆる生物が繋がって、お互いに生きているのを感じます。
私達は、直接自分の食を満たすために、狩りをしたりすることは殆ど無く、
多くの流通機関を通して、食品として摂取して居る為、自分たちは、
他の動物とは異なる生活を送っている様に思ってしまいがちですが、
地球上に生きる一生物として、この食物連鎖から逃れる事は出来ません。

しかしながら、私達の生活は、自分たちだけが生きながらえる様に創られ
他の生物を一方的に利用する事で発展してきました。
人類の歴史は、生物の頂点に立ち、他の生物を乱獲する歴史でした。

その結果、今や、世界的に、私達人類は食糧難にあえいでいます。
私達が便利さを求め続けた結果、地球の気象すら変えてしまっています。

どんなに、私達が進歩しても、生物の一つとして、他の生物から
生きる糧を得なければなりません。
私達の生き方は、今や、岐路に立たされています。

このまま地球の富を枯渇するまで利用し続け、多くの生物と共に
絶滅の道をたどるか、はたまた、生き物として原点に立ち返り
地球上に生きる多くの生物達と食物バランスを保った生活に
戻るか、選択を迫られています。

小雨の降る遊歩道を足早に歩いて行くと、何羽ものドバトが手すりに
羽を濡らしじっと佇んでいます。
時おり、公園の方から、ペアのキジバトが鳴く声が聞こえます。
しかし、目を下に落とすと、暗青色に濁った目黒川が流れることなく
澱んでいます。
殆ど底が見えることなく、様々な色に汚染されている水面を見ると、
そこには、生き物の生活が全く感じられません。

多くの動物たちは、自然が無くなり汚染されても、ただ必死に命を繋ぎ
生きています。
しかしながら、私達人間は、見た目の自然を求め、自分たちの生きている
生活環境すら、生物として生き辛くしているのに、いつ気が付くのか、
その時が、人類の末路にならない事を願わずにはいられません。



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