朝、テレビを点けると、ちょうどワールドカップの女子決勝の
選手入場場面でした。
気にはしていたのですが、今日の朝であるとは思っていなくて
早速、テレビの画面に食いつく事となりました。
グリーンの芝生に入場してくる我国に精鋭たちは、とても美しく
誰もが自信にあふれた表情です。
しかしながら、側に並ぶアメリカの選手の大きい事、まるで
大人と子供の様にしか見えません。
平均身長もかなりの差が有り、過去の対戦成績も、、残念ながら
一勝のみ。どう見ても、劣勢は隠せません。
とは言うのの、我チームは前回のワールドカップの勝者です。
これまでの予選の戦いで一段と逞しさが出てきています。
決して勝てない相手では有りません。
そして、開始の笛が鳴ると、いよいよ世紀の決戦です。
日本チームは、頭一つ大きく、一回り大きいアメリカ選手に
果敢にアタックしていきます。
この、ホイッスルが鳴った時の胸の高まりは、サッカー経験者は
何時になっても思い出すものです。私の青春もサッカーと共に
在った事を思い出します。
ゆっくりと腰を据えて見始めようとしたその時、何と、先制ゴールを
アメリカが入れてしまいました。
日本中のテレビの前の人達が目を見開き、声が詰まってしまったことでしょう。
開始早々、決められていしまいました。
今までの試合では、先制ゴールは日本が入れるのがパターンでした。
それから、しばらくして、またもやネットを揺らしたのはアメリカのシュートでした。
日本のサッカーが出来ません。攻撃の布陣がことごとく破られ、
完全に主導権はアメリカのものと成って進んで行きました。
その後、拮抗した試合をするものの、残念ながら惨敗となりました。
二連覇の偉業は夢と消えてしまいました。
選手、監督、現地まで赴いた応援団の気持ちはどんなに悔しかったでしょう。
準優勝だからそれでも素晴らしいとは言えますが、選手たちは、優勝する為に
この日まで頑張ってきたのです。
全てを犠牲にし、毎日苦しい練習に明け暮れ、想像できない程の
プレッシャーに耐えてきているのです。
しかし、これがスポーツの宿命でもあるのです。また、素晴らしさでもあるのです。
選手たちにとっても応援した日本中の人たちにとっても、共に戦い終えた事で
次なる夢と力をもらえたのです。
この戦いを見た日本中のあらゆる環境で生きる人たちに、勇気と希望を
彼女たちは与えてくれたのです。
私達は、誰でも何かに向かって進むことで、自分だけでなく、他の人達にも
影響を与えるものです。それが、自分にとって苦難の道であればあるほど
達成したときの喜び、チャレンジした後の喜びは大きいものです。
女子サッカーの戦いは、私達に沢山の希望と喜びを与えてくれたのです。
4年後、また、日本中を熱狂させてくれることを願わずにはいられません。