今年の暑さは、格別です。
気温が高いだけでなく、日本人が未来に進めない
狭い所に押し込められている様な暑さです。
かつては、どんなに暑くても、様々な行事や自然との
触れ合いで、むしろ季節を楽しんでいたのですが、
今や、暑さを耐え忍んだり、逃れたりと言う、
殺伐とした、毎日を耐える日本社会と成っています。
様々な文化の発展と共に、人々の英知を持って
対処してきた多くの自然現象に、近年では異常気象もあり
私達人間の力が及ばない程の苦戦を強いられています。
核家族化が叫ばれた時代から、ネット社会に成って、
さらに、家族からの逃避が家族すら及ばないほど
より心が離れた時代と成っているのです。
お互いに目を見て、言葉を発し、身体に触れ、お互いの
意思の疎通を図っていた時代は過ぎ去り、目の前に居ても
他人以上に離れた存在の家族や友人関係が増えています。
自分の世界を広げる分には良いのですが、一度ネット社会で
放浪し始めると、誰も助ける事が出来ず、目の前の人に
助けを求める術も失ってしまう事が有ります。
今やネットを利用して、お金さえあれば一人で生きていけると
信じて疑わない人が増えています。
人との関わり合いも、気にいればいくらでも広く持てますが、
気にいらなければ簡単に遮断する事が出来、究極の我儘が
存在できるのが今の時代を反映しています。
人と人との関係を上手く出来ない人たちに、私達を取り巻く
大自然との関わりを考える事は更に難しいものと成ります。
幸せは自己満足で得られるものでは有りません。
自分を包む人や自然が一体となった時、究極の喜びが有ります。
私達人間は、いつの時代になっても、生かされて存在しています。
更に、自分以外のものを生かす事で生きがいを感じられます。
この息苦しい時代、何故息苦しくなるのか、これは、決して
衣食住が満たされていないだけでない事を、一人の生きている
人間として考える事が大切と思われます。