羽鳥操の日々あれこれ

「からだはいちばん身近な自然」ほんとうにそうなの?自然さと文化のはざ間で何が起こっているのか、語り合ってみたい。

還暦記念茶器

2009年02月22日 19時09分22秒 | Weblog
 風は冷たかったが、気温は3月下旬並みの気候に誘われて、散歩に出かけた。
 小一時間歩いたところで、商店街に出た。
 少し休みたくなっていたこともあって、趣味の品を扱う瀬戸物屋に入った。
 
 実は、生前、野口三千三先生からいただいた茶托に合う湯飲み茶碗を、先日来探しているのだった。
 この店は、安価なものに混じって、いい品物も取り揃えている。
 とはいえ、びっくりするほどの‘高嶺の花’ではない。
 そこで安心して、手に取りながら吟味していた。

 一言、二言、同年輩の女店主と話を交わした。
「お客さんにお見せしたものがあります」
 店先のウィンドウの中から、渋い茶碗を取り出した。
「ゥムムッ」
 気に入った。
「九谷焼ですが、練りこみといいます。作家もので、自分で使ってもいいと思って、何年も前に仕入れたものなんです」
 何食わぬ顔をして薀蓄に耳を傾けた。
 手に取ってみると滑らかな肌と磁器の堅さがいい感じなのだ。
 
 いったん自宅に戻って、茶托を取り出し、それを持って再び店をたずねた。
「まぁ、ぴったりじゃありませんか」

 その帰りにもう一軒の瀬戸物屋にも立ち寄った。
 急須である。
 松の肌を思わせる柄は、昔から好きだった。
 野口先生もこの窯の急須を日常的に使っていらっしゃった。

 こうして、一気に茶托に合わせて九谷焼の煎茶用茶碗と萬古急須とを揃えることができた。
 実は、自分の還暦記念にしようと、昨年末から考え、探していたものだ。

 コーヒーも紅茶も日常的に嗜むことはない。
 日本の緑茶一辺倒の暮らしである。
 当然、客人にお出しするのも日本茶。
 ちょっぴり贅沢をさせてもらった。
「なんてたって還暦だもの、お許しいただこう」
 
 さて、この茶器を使う最初の客人は誰だろう。
 ぜひとも美味しいお菓子持参を願おうかなぁ~!?
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