羽鳥操の日々あれこれ

「からだはいちばん身近な自然」ほんとうにそうなの?自然さと文化のはざ間で何が起こっているのか、語り合ってみたい。

今を生きる者を生かしてくれる法要・・・・

2018年12月10日 15時11分58秒 | Weblog

昨日、父の十七回忌法要を無事に終えた。

主役は父であったのだが、全体を通して母の存在がひときわ大きかった。

終わってみると「93歳 母の元気を祝う会!」となった。

本堂でのお焼香もしっかり行い、お墓参りも寒がることもなくみんなと一緒に手を合わせていた。

会食の段になると、「おいしいわー」を連発。

ほとんど完食であった。お箸を器用に使って、残された歯でしっかり噛んで、嚥下の際にも危なげない。

終盤になって、甥っ子たちに囲まれて、大きな声で会話し笑いをとっていた。

思えば、参加してくださった皆さんは70歳代で、80歳に手がとどく方もいる。

私としては半ば冗談で、母の“生前葬”を兼ねるような気分で準備していていたが、とんでもなかった。

結果として“元気な母を祝う会”となった。

生きている者は強いなー。

生きているということは、こういうことなのだ!

実は、日曜クラスの方にアドヴァイスをもらった。

お言葉に従って、一時間から利用可の外出介護サービスを頼んだことは正解だったことを特筆しておきたい。

車椅子での移動、車椅子から昇降機への乗り換え、食事やトイレの世話など、全てをこなしてくれた。

介護資格を持つ男性スタッフの方にすっかり世話になって、母は終始ご機嫌だった。

こうしたサービスを受けることは、母だけでなく親戚の方々にも、安心感という「おもてなし」となった。

老老介護も当たり前の高齢化時代に、新たなニーズが社会のあり方を変えていくことを実感した。

思いがけず主役となった母は、介護タクシーの車中から、介護の方はもちろん、親戚の皆さんに、両手を大きくふって、にこやかな笑顔でお別れしていた。

「お母さんをよろしく!」

父が私に託した最後の願いを、こうした形で果たせたことに安堵することができたことは、幸せこの上ない。

「お帰りなさい」とロビーで母に声をかけて、迎えてくれた施設の方々に「ただいま」とはっきり挨拶。

「いかがでしたか」

「とっても、楽しかった! 今度は遠くに出かけたい」と曰う。

こんな風に生きている者を生かしてくれたのは、父だった。

十七回忌法要は、母にとっても私たちにとっても、格別に意味深い行事となった。

ありがとうございます。
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