羽鳥操の日々あれこれ

「からだはいちばん身近な自然」ほんとうにそうなの?自然さと文化のはざ間で何が起こっているのか、語り合ってみたい。

時には「動作認知」、そして「重さで地球とつながる感覚」

2011年10月30日 14時18分31秒 | Weblog
 昨日の朝日カルチャーでのレッスンテーマは、予定通りの「膝のあくび」だった。
 最初は遠慮気味だった「あくび」も、話を聞き、実際にいくつかの方法でやってみるうちに教室全体の雰囲気が変わっていった。
 実体験としてあくびの気持ちよさを誰でもしっているだけに、イメージが持ちやすく、からだ深部の伸展(のびひろがり)へとつなげられた。ことばの力、体験の力、具体的イメージの力が一体となって、「上体のぶらさげ」や「やすらぎの動き」、一連の座位によるほぐし等々が、本当の意味で身体に落とし込まれたようだった。
 
 同時に行ったさまざまな動きで「肩甲骨の動き」を実感する試案も、Mさんの発言等々に支えられて、一歩前進の観があった。これほどまでに肩甲骨が重さで流れて動くとは、私自身も驚きであった。
 力を抜くことの積極的な意味である。

『筋肉の存在を忘れよ そのとき筋肉は最高の働きをしてくれるであろう
 意識の存在を忘れよ そのとき意識は最高の働きをしてくれるであろう』野口三千三

 とはいうものの、時には「動作認知」というか、リラックスした環境のなかでという条件はあるが、身体意識を覚醒させて動きを自分自身でまた他者との関係のなかで検討することも大切なことだ、と思っている。
 それが意識過剰にならずに、丁度いい頃合いで、丁度よい間合いで、実践できたように思う。
 そのキッカケは、なんといっても「あくび」と「あくびのイメージ」である。

 このテーマはこれからももっと掘りさげてみたい。
 女性の方が男性に比べて、脚の変形による歩行の不自由さが見られるのは、ひとつに筋力の強さに違いがある、という説も納得できる。であるならば、女性にとっては、骨に重さを任せる感覚と、任せられることでつくられる「骨格の維持」は、老化・加齢にとって大きな課題である。
 サジさん曰く「バリでは重いものを頭にのせて運ぶ習慣があって、姿勢はとてもいいですよ」と。
 子供の時から水をのせて、坂道なども運んでいくそうだ。
「重さで地球とつながる感覚」が育てるからだ!このテーマこそ、貴重だ。
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