羽鳥操の日々あれこれ

「からだはいちばん身近な自然」ほんとうにそうなの?自然さと文化のはざ間で何が起こっているのか、語り合ってみたい。

1Q84……BACH

2009年07月11日 09時36分32秒 | Weblog
 なぜ、もっとはやく思い立たなかったのだろう。
 僅かな焦りと残念さが交じり合った心もちで今朝は目覚めた。
 そしてピアノを弾く時間、8時が待ち遠しかった。
 
《J.S.BACH Das Wohltemperierte Klavier TEILⅠ》
 和名:平均律クラヴィーア曲集 第一巻
 楽譜棚から取り出した。
 この曲集は、一巻と二巻からなる鍵盤楽器用曲集。
 二十四の調性(長調と短調)で作曲されている。

 なんでも村上春樹さんの『1Q48』は、この曲集のつくりに因んでいるとどこかで読んだ。
「そうだ、久しぶりに弾いてみよう」
 一日一章読書に呼応するように、一日一曲の音を出してみよう。
 ところが小説の方は、今朝で四章まで読み終わっている。
 曲を四番まで一気に弾く時間はない。
 それに弾いたことのない番号の方が多い。
「まっ、いいか」
 第二番まで弾いてみた。

 弾きながら思い出したことがある。
 チェロのパブロ・カザルスは、毎日、チェロの練習に加えて、この曲集を一曲ずつ練習するという日課は、亡くなるぎりぎりまで続けたそうだ。

 日本人作家のなかで村上さんて、英訳される本数が抜群だと聞いたような記憶があるが、この小説のスタイルをバッハに源を求めるとは、もしかして狙ってません? なんて思ってしまう。

 兎にも角にも、小説を読む行為と、バッハを一番ずつ弾きあわせる行為が、なんともしっくりいくことに気づかされた。
 弾きながら、今までは聞こえなかったバッハの音が聞こえてくるから不思議だ!
 
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