長年使うものを買い換えるとき、「買うべきか、買わざるべきか」ハムレット的に迷うことが多くなって久しい。
よーく考える。
自分の年齢と、ものの耐用年数を比べて、思い切って買ってしまう時と、残念な気持ちを残しつつ諦める時がある。
売り場をうろうろ行ったり来たり。そんな姿を斜め上から見つめながら、哀しみが漂っているのかな〜、と買うことを諦めて立ち去ることがある。
年をとるということは、こういうことか。
先日は、なぜか迷ずわず俎板を買い替えた。
昨今では、木製を使う人はめっきり減ったのだろう。
私は、やはり木製にとどまっている。
これまでの銀杏から青森ヒバに変わった。
それ以来台所からは、森の香りがしてくる。
料理にかかる前に、深呼吸をしている自分がいる。
これまでの俎板は、使い続けて自然に生まれた曲線が、かなり深くなっていた。
以前は、知り合いの大工さんが、俎板にカンナをかけて平らにしてくれていた。
そうすると寿命が延びた。
その大工さんも亡くなってしまった。
年輪がつんでいて重さがあり、真っ平らの俎板の切れ味は抜群である。
俎板には切れ味とは言わないのかもしれない。
包丁の切れ味を決めるのも俎板であるわけ。
ヒノキは固すぎるから、刃こぼれが起こりやすいと聞いたことがある。
このヒバも固いから、包丁をよく研ぐ必要がありそうだ。
俎板も包丁も、ともに手入れを怠るな、ってことらしいが、これが不得意。
「お客さん、20年は十分に持ちますよ」
20年分の宿題をもらった。
あの時、支払いを済ませていると”やっと売れた”と、もう一人のヒソヒソ声が聞こえてしまったっけなー。
よーく考える。
自分の年齢と、ものの耐用年数を比べて、思い切って買ってしまう時と、残念な気持ちを残しつつ諦める時がある。
売り場をうろうろ行ったり来たり。そんな姿を斜め上から見つめながら、哀しみが漂っているのかな〜、と買うことを諦めて立ち去ることがある。
年をとるということは、こういうことか。
先日は、なぜか迷ずわず俎板を買い替えた。
昨今では、木製を使う人はめっきり減ったのだろう。
私は、やはり木製にとどまっている。
これまでの銀杏から青森ヒバに変わった。
それ以来台所からは、森の香りがしてくる。
料理にかかる前に、深呼吸をしている自分がいる。
これまでの俎板は、使い続けて自然に生まれた曲線が、かなり深くなっていた。
以前は、知り合いの大工さんが、俎板にカンナをかけて平らにしてくれていた。
そうすると寿命が延びた。
その大工さんも亡くなってしまった。
年輪がつんでいて重さがあり、真っ平らの俎板の切れ味は抜群である。
俎板には切れ味とは言わないのかもしれない。
包丁の切れ味を決めるのも俎板であるわけ。
ヒノキは固すぎるから、刃こぼれが起こりやすいと聞いたことがある。
このヒバも固いから、包丁をよく研ぐ必要がありそうだ。
俎板も包丁も、ともに手入れを怠るな、ってことらしいが、これが不得意。
「お客さん、20年は十分に持ちますよ」
20年分の宿題をもらった。
あの時、支払いを済ませていると”やっと売れた”と、もう一人のヒソヒソ声が聞こえてしまったっけなー。