電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

高田郁『花散らしの雨~みをつくし料理帖(2)』を読む

2013年06月15日 06時06分08秒 | 読書
角川書店のハルキ文庫で、高田郁著『花散らしの雨~みをつくし料理帖(2)』を読みました。料理人として生きる18歳の娘の話で、本書はその第二作。少々ステレオタイプな表現が鼻につくところはありますが、なかなかおもしろいシリーズのようです。

第1話:「俎橋から~ほろにが蕗ご飯」。「つる家」のライバル登龍楼が澪のもとに送り込んできた間諜は、澪の信頼との板ばさみになって悩みます。献立や材料は真似ることができても、料理人の器量は真似られるものではありません。とはいえ、登龍楼の主人である采女宗馬というのも、悪役ながら大物という印象です。
第2話:「花散らしの雨~こぼれ梅」。房州流山の白みりんの見本を抱えた行き倒れを助け、その素晴らしさに感嘆しますが、話はそれだけでは終わりません。みりん粕は「こぼれ梅」といって、幼なじみの野江と一緒に食べた思い出のおやつなのだとか。あさひ太夫が斬られて怪我をしたと又次に聞いて、「こぼれ梅」を吉原まで持参します。度胸があるといえばいいのか、無鉄砲と言えばいいのか、主の種市や芳は心配なことでしょう。
第3話:「一粒符~なめらか葛饅頭」。澪と芳が住んでいる長屋の隣人で、火事の恐怖のために言葉を失ってしまった太一が麻疹にかかってしまいます。血のつながりはないけれど、実子のように愛情を注ぐおりょうが必死に看病をしますが、こんどはおりょうが麻疹に感染。大人の麻疹は大変だと言いますが、実際に重篤な状況に陥ってしまいます。口の中に水泡が出来て、食べられない太一に食べてもらえるものを工夫したのが、タイトルの「なめらか葛饅頭」でした。美味しそうです。
第4話:「銀菊~忍び瓜」。おりょうの病欠の間、助っ人に来てくれたりう婆さん、なかなか味な老婆です。腰は曲がっていても口は達者で、仕事ができて戦力になる。まるでどこかの家の老母のようではないですか(^o^)/
蛸ときゅうりの酢の物が、まさか葵の御紋との連想で敬遠されるとは。原因さえわかれば対処のしようはありますが、恋心だけは対処のしようがありません。忍ぶ恋?それも結構。日常生活は大切で、夏の花火はたいてい妙に甘酸っぱいものです。

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新書と金銭感覚

2013年06月14日 06時03分34秒 | Weblog
私の場合、金銭感覚が実質的に養われたのは、初めて一人暮らしをした学生時代のようです。貧乏学生にとって、教科書や専門書を購入する他には、岩波新書や文庫本を数冊購入するくらいが限度でした。まあ、実際に読めるのもその程度でしたが(^o^;)>poripori

スーパーで買い物をするとき、これを節約すれば岩波新書が一冊買えるな、などと考えていた学生時代のささやかな夢が、毎月出る岩波新書の新刊を全部買って読んでみたい、というものでした。今ならば、ずいぶんささやかな夢と笑ってしまいますが、当時の生活ではかなりの贅沢と感じていたように思います。当時、岩波新書は1冊150円、それがある年に1冊180円に値上げとなり、なんだか夢が遠ざかったような気がしたものです。

そして現在。人目を引くタイトルに釣られて600円とか700円とかいう結構な値段の新書を読み終えた後で、はたして昔の岩波新書の青版150円や黄版180円などとくらべてどれほどの価値があるのだろうと、思わずガッカリしてしまうこともあります。何年前の話だよ、物価も上がっているよ、と言われればそれまでですが、学生時代の金銭感覚の基準が岩波新書の値段にあっただけに、いまだにこのような感覚が抜けません。困ったものです(^o^;)>poripori

そんな中で、新調した靴をはいて通勤しています。まだ長時間歩くのは無理ですが、けっこう快適です。

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シューベルト「交響曲第1番」を聴く

2013年06月13日 06時01分04秒 | -オーケストラ
連日の快晴続きで、畑はすっかりカラカラで、自宅裏の果樹園でも地下水を汲み上げ、潅水しております。冷たい水を何百リッターも散布しながら、樹木が喜んで生き返るように元気になる様子を見ると、こちらも苦労のしがいがあるというものです。

畑には干ばつでしかないのですが、通勤にはこの好天はありがたい。まだ神学校に在籍する16歳と若いシューベルトが作曲した、交響曲第1番ニ長調D.82 を聴きながらハンドルを握ります。1813年の秋というこの曲の完成時期は今からちょうど200年前で、ベートーヴェンは交響曲第7番を初演し、ローベルト・シューマンはまだ3才の赤ちゃんで、ヴェルディとワーグナーが生まれた年にあたります。

第1楽章:アダージョ~アレグロ・ヴィヴァーチェ。ニ長調、2分の2拍子。オペラの序曲のような始まりは、やがて若々しく力強いアレグロへ。
第2楽章:アンダンテ、ト長調、8分の6拍子。穏やかな三部形式の緩徐楽章ですが、転調して悲しげな気分を示すところもあり、16歳の少年の感情の幅はけっこうありそうです。
第3楽章:メヌエット、アレグレット。ニ長調、4分の3拍子。前の時代の優雅なメヌエットではなく、スケルツォ風なものです。トリオ部のレントラー風のところは、いかにもシューベルト的です。
第4楽章:アレグロ・ヴィヴァーチェ、ニ長調、2分の2拍子。速いテンポで軽いノリで、イタリア風というのかロッシーニ風というのか、当時の流行のスタイルだったのでしょう。ファゴットの出番が印象的です。



通勤の途中に聴いているのは、オトマール・スウィトナー指揮シュターツカペレ・ベルリンの演奏で、1985年の7月に東ベルリンのイエス・キリスト教会で収録された、DENON のPCMデジタル録音による紙箱全集の中の1枚、COCQ-83990 という型番のものです。もう1枚は、鈴木秀美指揮の山形交響楽団によるもので、Exton の EXCL-00082 です。



鈴木秀美盤は、速いテンポで、前向きではつらつとした躍動感があります。スウィトナー盤のほうは落ち着いた演奏で、とくに第2楽章の陰影の描き方は、うまいなあと感じます。若いシューベルトの交響曲は、予想以上に、意外なほど魅力的です。

■スウィトナー盤
I=12'04" II=8'04" III=6'41" IV=6'08" total=32'57"
■鈴木秀美盤
I=11'44" II=6'17" III=4'01" IV=5'25" total=27'27"

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高田郁『八朔の雪~みをつくし料理帖』を読む

2013年06月12日 06時01分16秒 | 読書
角川書店ハルキ文庫で、高田郁著『八朔の雪~みをつくし料理帖』を読みました。

本書は、享和二年の淀川の洪水で両親をなくした澪(みお)が、大阪の天満一兆庵の嘉兵衛に拾われ、天性の味覚を見込まれて料理人の見習いとなりますが、様々な運命にほんろうされて、元女将の芳と二人、江戸の長屋で暮らしながら、そば屋「つる家」で働く中での出来事をつづるお話です。言ってみれば、身を尽くして料理に打ち込む娘の物語。

第1話:「狐のご祝儀~ぴりから鰹田麩」。物語の始まりは、主要な登場人物の顔見せが主題でしょう。そば屋「つる家」の主人の種市、常連客の小松原さま、澪と芳、町医者の源斎、裏店の気のいいおかみさんのおりょうとみなしごの太一などです。小松原さまと呼ばれる浪人風の男は、なにやら謎の人物のようです。
第2話:「八朔の雪~ひんやり心太」。心太は「ところてん」と読むのだそうで、どう考えても不思議な読み方です。吉原の遊女が登場するのも流れとしては唐突なのですが、ここは澪の幼なじみの野江との関わりで、多少の不自然さはやむを得ません。淀川の洪水で澪が両親を失うところは、ドラマの背景を説明する上で大事なステップなのでしょう。
第3話:「初星~とろとろ茶碗蒸し」。そば屋「つる家」の店主の種市が腰を痛め、もう仕事を続けるのは無理と宣告されます。で、考えたのがそば屋ではなく澪に店をやってもらうこと。種市がなぜ「つる家」という名前にこだわったのか、その理由も明かされます。あれこれ悩む澪を決断させるのが、やっぱり小松原さまの一言。さらに、「基本に戻れ」という指摘も。この人は、ずいぶん良い役回りですねぇ。そして、ここに初めてライバル登龍楼が登場し、いきなり放火で店を失ってしまいます。
第4話:「夜半の梅~ほっこり酒粕汁」。澪はなかなか前向きです。屋台の店を出して、酒粕汁を売ります。寒い季節に熱々の酒粕汁はこたえられないでしょう。ブリの代わりに塩鮭が入っているとのことですが、大根とニンジンとコンニャクと油揚げと根深ネギが材料といいますから、三平汁や石狩鍋ともまた違うようです。吉原のあさひ太夫こと野江との連絡役をつとめるのが、翁楼の料理人の又次です。小松原さまは、やっぱりいい役回りです。



なかなかおもしろい。娘料理人というシリーズ、『舟を編む』でもヒロイン役の香具矢さんが「女で板前というのはおかしいか」と問う場面がありました。料理=男の世界ということを、実はようやく認識した次第。なにせ、今までは老母と妻の家庭料理が中心で、料亭の板前さんの顔など見たことがありませんでしたので(^o^;)>poripori

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音楽用語が名前になった例

2013年06月11日 06時05分41秒 | クラシック音楽
マイカー通勤の途中で、色々な車とすれ違います。中には、音楽用語を車名にしたものがあります。例えば、

デュエット:二重唱、トヨタ
マーチ:行進曲、日産
フーガ:遁走曲、日産
ラルゴ:ゆるやかに、日産
エチュード:練習曲、マツダ
コンチェルト:協奏曲、ホンダ
プレリュード:前奏曲、ホンダ
バラード:譚詩曲、ホンダ

などです。現在は製造が中止された車種もありますが、けっこう多いものだと感じます。

そういえば、ホンダのクイントというのも、クインテット(五重奏)から来ていたはず。日産のフィガロは、モーツァルトの歌劇「フィガロの結婚」から来ているのかもしれませんし、大昔に日野自動車のコンテッサ(伯爵夫人)などというのもありましたので、ヘルマン・プライがフィガロに乗り、シュヴァルツコップがコンテッサに乗る、などという空想もおもしろいものです。

オーディオ・メーカーでは、たしかケンウッドに社名変更する前は(株)トリオでした。こちらは三重奏ですが、音響メーカーが音楽用語を名前に使うのは不思議ではありませんし、さらに推測すれば、創業者が三人だったとかいう事情でもあったのかも。

不思議なことに、コンピュータ関係では音楽用語を名前にした例はごく少ないようです。昔のロータス社??にMS-DOS版の統合ソフトで Symphony というのがありましたが、たしか日本語化はされなかったと記憶しています。現在は、OpenOffice.org系のオフィス・スイートの名前に使われているようです。

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NHKの大河ドラマ「八重の桜」はいよいよ戊辰戦争へ

2013年06月10日 06時04分41秒 | 映画TVドラマ
NHKの大河ドラマ「八重の桜」を楽しみに観ております。徳川慶喜は松平容保を連れて船で江戸へ戻り、主君に置いていかれた会津藩士は怒りの置き所がない。誰かが生贄になるしかないという悲劇の経過は、理解はできるものの、会津藩士の頑迷さもまた感じてしまいます。そして、徳川慶喜は江戸城を明け渡して水戸で謹慎、このときの台詞が「幕府の家臣はいたが、会津のような家臣はいなかった」でした。でも、逆にそれが会津の悲劇の源になったのかも。仙台藩、米沢藩など奥羽列藩は、会津藩へ穏便な処置を願う嘆願書を出しますが、一蹴されます。あまりにも行状のひどかった官軍参謀の世良修蔵は仙台藩士らによって殺されてしまい、ドラマはいよいよ奥羽越列藩同盟から戊辰戦争~鶴ヶ城攻防戦へと向かいます。

吉村昭『白い航跡』では、平潟から会津へ激しい攻防戦が描かれています。近代装備を備えた官軍側に対して、旧式の武器に頼らざるを得ず、刀と槍で死の突撃を敢行するしかない会津藩兵の姿は、昭和の太平洋戦争末期の日本の姿をも連想させます。



ところで、このドラマを見てきて、感じたことが一つありました。会津の掟の一つである「ならぬことはならぬものです」は、大人が子どもに服従を教える時には都合がよいけれど、大人どうしの場合、身分制の下ではたんに服従を要求することになります。上位の者が誤っているとき、とりわけトップが誤っているときには、これを正すことは困難になるのでは、と考えてしまいました。現代の制度下でも、職階制だけではトップの過ちを回避できないわけで、情報公開法というのが大事な役割を果たしているようです。

写真は、腰砕けになる奥羽越列藩同盟の中で、ほとんど唯一、勝ち戦を展開した庄内藩領・鶴岡に向かう途中で見た月山です。

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羽黒山に行き五重塔を見学して精進料理を食べる

2013年06月09日 06時01分01秒 | 散歩外出ドライブ
過日、たまたま羽黒山を訪ねる機会がありました。子供がまだ小さい頃に、月山の七合目、弥陀ヶ原まで登ったことはありますが、羽黒山神社や五重塔はたぶん小学校の遠足以来、およそ五十年ぶりです。残雪が豊富に残る月山を眺めながら走る山形自動車道も良かったけれど、羽黒山の国宝・五重塔は、やっぱり厳粛な気持ちになります。



神社にどうして五重塔?と不思議に思いますが、実はもともと月山は高野山と同じく山岳密教・真言宗の霊場だったのだそうです。それが、明治政府の神仏分離令によって強制的に神社系と仏教系に分割させられて、羽黒山の仏教寺院の伽藍はみな取り壊されたのだとか。大切な五重塔を破却から守るために、大急ぎで本尊の薬師仏を大国主命に取り替えて、白木造りをよいことに神道の建物だと強弁し、今日まで残されたのだそうです。戊辰戦争の賊軍の地である東北の、多くの仏教寺院が直面した受難の中で、歴史の重みが思わず取らせたとっさの行動だったのでしょう。風雪に耐えて立つ白木の五重塔は、五十年前と同じ姿で立ち、歴史の重みをあらためて感じさせてくれました。



こちらは、一本歯の高足駄で歩く山伏さんです。羽黒山神社では、出羽三山の合祭殿の修復工事をしており、茅葺き屋根の厚みや杉の太さに思わず絶句。







そしてその後は、某宿坊にて精進料理をいただきました。月山筍、山蕗、山ウド、カノカワ(キノコ)、青ミズなどの山の幸に、胡麻豆腐のあんかけなどのメニューで美味しく完食。もっとも、不埒にも「我が家の食事と似たようなものだな」という感想を持ってしまいましたけれど(^o^;)>poripori



たしかに、老母と同居する我が家のメニューは、どうしても油っ気の抜けた老人向けのものになりがちで、肉・魚中心というよりは、精進料理ふうになってしまいます。そのため、老母が女学校の同級生たちと同級会に出かけたときなど、「平田牧場の三元豚のトンカツを食べたいね」とか「美味しい海鮮料理を食べたいね」などという話が出てくるのはやむを得ないことでしょう。

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網野善彦・森浩一『馬・船・常民』を読む

2013年06月08日 06時05分48秒 | -ノンフィクション
講談社学術文庫で、網野善彦・森浩一著『馬・船・常民~東西交流の日本列島史』を読みました。当方、数十年前の受験生の頃は理系の世界史選択でしたので、日本史、とくに古代や中世にはとんと疎く、雲の中のような印象を持っています。しかも、政治的な事件の背後でどんな社会の変化が起こっていたかに関心があり、権力者の名前を漢字で正しく書けることがそれほど大切なこととは思っていないという、きわめて出来の悪い読者でもあります。本書のタイトル『馬・船・常民』というものに、まず興味をひかれました。何かを運搬する昔の人々の話かなと思ったわけです。考古学・古代史の森浩一氏と中世史の網野善彦氏との対談をまとめた本書の構成は、次のとおりです。

I. 馬の活躍と人間の争い
II. 海からの交流
III. 歴史の原像

対談の内容は実に幅広く、当方が理解できる範囲はごくわずかであったと感じます。その数少ないポイントを列挙すれば、

(1) 東国には牧と馬の文化圏があり、高句麗との関係が深いと見られる。
(2) 城を構えた場所は、単に軍事的要衝というだけではなく、前時代から連なる人々を支配する象徴となる土地を選んだと考えられる。
(3) 田畑の面積と穀高を基本とする考え方の他に、海運や舟運に基づく経済力を考慮すべきである。特に、点在する天領や寺社領など。
(4) 商業活動と宗教との関わり:神に捧げ無縁となったから交換できる、交換が成り立つ、という考え方。貨幣の基礎。
(5) 塩の交易と製鉄・鉄釜。錆びて破損する鉄釜の修繕と現地鋳造。

などでしょう。それだけでもたいへん興味深いところです。



なお、本県(山形県)に関係するところを一つだけ挙げるとすると、p.173 が興味深い。平泉の仏像が寄せ木造りになっている理由を、都で作って運搬するからだとし、太平洋を経由して北上川で運ぶのであれば一木造りでも可能だったはずで、むしろ日本海経由で酒田か鶴岡のあたりで船から下ろし、最上川を使って運んだ後に、峠道を馬か牛の背中に載せて運んだのではないか、と推測しています。それゆえの寄せ木造りではないか、というのです。うーむ、日本海~最上川~平泉というと、義経伝説そのままではないか。興味深いところです。
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再びThinkPad~新しいサブノートパソコンを検討する

2013年06月07日 06時00分28秒 | コンピュータ
四年も経たないうちにマザーボードが壊れたらしいDELLのInspironMini10vに代わるサブノートパソコンを検討しておりました。当方の条件は次のとおりです。

(1) サブですので、価格はあまり高価でないこと。
(2) メモリーは4GB以上。
(3) 本体のサイズはB5まで。
(4) 液晶ディスプレイはノングレア(光沢なし)を希望。
(5) 重さは2kg未満。
(6) 無線LAN、アナログRGB端子あり。
(7) できるだけ長時間電池駆動できること。
(8) CPUやグラフィック能力はとくに高性能である必要はない。
(9) Windows/LinuxダブルブートとしたいのでHDDが使えること。
(10)光学ドライブは不要。

さて、この条件で探してみた結果、ネットブック全盛の前回(2009年)とは異なり、小型のサブノートサイズのパソコンはずいぶん少なくなっているようです。とくにノングレア・タイプのディスプレイを望むと、ほとんど選択肢は限られてしまいました。

で、結論は?

Lenovo ThinkPad Edge E130

です。CPU はセレロン(1.5MHz)、OS は Windows8(64bit) で、11.6"液晶ディスプレイは 1,366×768pixel の 16:9 タイプ、LED バックライトの光沢なしで背後の映り込みを防止します。64bit ですのでメモリーは 8GB に増強し、HDD は 320GB、重量は 1.5kg、6セルの Li-ion 電池で最長9時間をうたっています。本体価格が 51,450 円のところ、先の週末までのクーポンで割引となり、専用のリバーシブル・スリーブケースとあわせて合計 44,835 円となりました。色は、今回は青を選びました。

で、さっそく注文。メールで受注確認後、送金手続きをしたところです。

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タケノコの季節に~エグみの正体

2013年06月06日 06時02分02秒 | 季節と行事
少し前の話ですが、毎年、この季節には親戚から朝掘りのタケノコをどっさりいただきます。妻はせっせと皮を剥き、大鍋で煮るなど、調理に余念がありません。おかげで美味しいタケノコご飯や煮物、梅肉和え、タケノコ汁などを食べることができます。掘ってくれた親戚と妻の努力と自然の恵みに感謝です。



ところで、せっかくの朝掘りのタケノコも、時間が経つとエグみが増し、何とも言えない味になってしまいます。あのエグみの正体は何?物好きな理系魂が騒ぎます(^o^)/

Wikipedia(*1) によれば、タケノコのアクはシュウ酸やホモゲンチジン酸などが主成分だそうです。ホモゲンチジン酸をさらに調べると、アミノ酸の一種であるフェニルアラニンがチロシンに変化し、これが4-ヒドロキシフェニルピルビン酸を経てホモゲンチジン酸に変化するのだそうな。タケノコを煮たときのあの白い粉のようなものは、やはりアミノ酸の一種チロシンだそうで、タケノコはチロシンを豊富に含んでいる食材ということになります。



ところが、いったん掘りかえされると、チロシンがどんどんホモゲンチジン酸に変わっていくために、時間が経つほどエグみが増すということのようです。なるほど、それで掘ったらすぐに煮ることによって、4-ヒドロキシフェニルピルビン酸オキシゲナーゼなどの酵素を熱失活させ、エグみの原因ホモゲンチジン酸の生成を防いでいるわけですね。そんな理屈は知らなくても、先人の知恵はやっぱりすごいものです。

(*1):タケノコ~Wikipediaの解説
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スナップ写真は備忘録に貼る

2013年06月05日 06時01分38秒 | 手帳文具書斎
だいぶ前のことになりますが、以前の職場からこの三月の定年退職の際のスナップ写真が送られてきました。たいへんありがたいことで、良い記念になりましたが、デジタル写真が中心になってだいぶなりますので、冊子のアルバムなどはもう作っておりません。さて、この写真をどうしましょう?

せっかくですので、プリント写真を備忘録ノートに貼り付けてみました。すると、前後の出来事や新聞記事の切り抜きなどと関連ができて、これはこれで良い記念になります。たまにしか印刷しないデジカメ・フォトは、アルバムでなく備忘録ノートに貼る、というのも良いものです。そういえば、昔は写真専用の糊なんてのがあったなあ。

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Windows8のユーザーインターフェース

2013年06月04日 06時03分37秒 | コンピュータ
自宅では Ubuntu Linux ですが、職場では Windows7 のパソコンを使っています。Word/Excel2007のメニューが変わってしまい、わかりにくいことを除けば、Windows95 の頃から、スタートメニューの位置も役割も変わっていませんので、なんとか類推で操作できています。

ところが、たまたま新しい Windows8 のパソコンを使うはめになり、電源を入れて、思わず固まってしまいました(^o^)/
なんだかよくわからないユーザーインターフェースだなと思ってスタートメニューを探しましたが、ない!インターネット・エクスプローラを起動したら、いきなり Bing が立ち上がり、これもムッとします。仕方がないので、「Windows8 使い方」で検索し、泥縄で少しばかり勉強しました。その結果、わかったこと:

(1) スタートメニューが「スタート画面」に拡大された。従来画面へは「デスクトップ」を選べばよいが、むろんスタートメニューはない。
(2) 「使わないときは隠す」設定みたいに、メニューが隠れている。画面右端には「チャーム」、画面下部には「全てのプログラム」一覧。
(3) 隠れているメニューを引き出すには、例えば右上端から左下にマウスを動かすか、下端で右クリックする。
(4) Windows キーでスタートメニューが開いたように、「スタート画面」が呼び出される。
(5) IE や他のアプリケーションでメニューが見当たらない場合は、ALT キーでメニューを表示できる。
(6) 終了する時は、チャームの中から「設定」ー「電源」ー「シャットダウン」を選ぶ。
(7) または、全てのプログラム一覧の中からコマンド・プロンプトを呼び出して、
    shutdown /s /t 0
でシャットダウンすることができる。

こんな感じで、まずは使い始めることができました。(7) のコマンド・プロンプトは、

ipconfig /all

などのコマンドを多用する関係上で、私らしさかもしれません(^o^;)>poripori

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くんくん、何のにおい?

2013年06月03日 06時02分23秒 | アホ猫やんちゃ猫
ご主人が帰ってきて、なにやら並べています。
くんくん、何?このにおいは?
なにか、革のにおいみただけど。



それはね、奥さんと一緒に買いに行った、おニューの革靴だよ。かじっちゃだめだよ。

犬じゃあるまいし、革靴なんかかじったりするもんですか!
それにしても、また本とCDを買ってきたの?
この小さい紙切れは何?

あ、それは山形弦楽四重奏団のこんどの定期演奏会のチケットだよ。富岡楽器に行って、前売券を買ってきたのさ。ついでに、CDも買ってきたんだよ。寺神門亮とクイケン、ラ・プティット・バンドによるモーツァルトのヴァイオリン協奏曲第1・2番、モンテヴェルディの「聖母のための夕べの祈り」さ。松田理奈さんのイザイ「無伴奏ヴァイオリン・ソナタ」は、先の山響モーツァルト定期で買ってきたものだよ。

ふーん、よくもまあ、懲りないのね~。
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山響モーツァルト定期第19回でヴァイオリン協奏曲第1番と交響曲第23・28番等を聴く

2013年06月02日 11時33分54秒 | -オーケストラ
土曜の午後、妻と待ち合わせて山形テルサホールに向かいました。今回はだいぶ余裕を持って会場に到着でき、山響モーツァルト定期「アマデウスへの旅」スタンプラリーのスタンプを押してもらいました。今回で第19回を迎えますが、一度押してもらうことを忘れたとはいえ、すでに16個になりました。あと2個で18個になりますので、今年度中には「山響のCD1枚プレゼント」に到達します。そんな楽しみもあっての演奏会。今回のプログラムは、

モーツァルト:
 交響曲 第16番 ハ長調 K.128
 ヴァイオリン協奏曲 第1番 変ロ長調 K.207 
 交響曲 第23番 ニ長調 K.181
 交響曲 第28番 ハ長調 K.200
  演奏:松田理奈(Vn)、飯森範親指揮 山形交響楽団

というものです。

1曲目、交響曲第16番、ハ長調K.128の楽器編成は、Ob(2),Hrn(2),Fg(1),1st-Vn(8),2nd-Vn(8),Vla(6),Vc(5),Cb(3)というもので、両ヴァイオリンは対向配置です。解説によれば1972年の5月に書かれたものだそうで、第2回イタリア旅行の後に次々と生み出された連作の中の一つ、という位置づけらしい。もちろん、私は初めて聴く曲です。予習しようにもCDもLPも持ちあわせず、全く白紙のままに臨みました。第1楽章:アレグロ・マエストーソ、第2楽章:アンダンテ・グラツィオーソ、第3楽章:アレグロ。若いモーツァルトの曲らしく、颯爽とした、基本的に明るい音楽です。山響の演奏は、いつものようにフレッシュで純度の高いものです。今回の演奏会も、録音をしているのだそうで、やがてCDで全集になるらしい。こういう演奏を、自宅で、あるいは車内で、愉しむことができたら幸せでしょう。将来の楽しみが一つ増えました。

第2曲目は、ヴァイオリン協奏曲第1番、変ロ長調K.207です。楽器編成は少し縮小され、
Ob(2),Hrn(2),弦楽5部というもので、さらに弦楽も 6-6-4-3-2 となっています。指揮者をのぞき、オーケストラ全体で25人!もう、ほとんど半分に縮小されました。ここに独奏者の松田理奈さんが、ヴァイオリンをかかえて登場します。赤いドレスにボーイッシュなショートカットというスタイルで、歩き方もけっこうさっさっと歩きます。第1楽章:アレグロ・モデラート。演奏が始まると、わーお!軽やかな独奏ヴァイオリンと小編成のオーケストラが、低音から十分に音を響かせて、実に見事な演奏を聴かせます。リトルネロ形式と言うのでしょうか、独奏部と管弦楽部がわりと明確に交替する形なので、わかりやすいです。第2楽章:アダージョ。ゆっくりとしたテンポで、少しヴィヴラートをかけて、ソロを聴かせますが、実にいい音です。第3楽章:プレスト。軽快で歯切れの良い演奏。松田さんは、技巧的な部分でも実に正確で、そして本当に美しい音で楽しそうにヴァイオリンを奏で、少人数のオーケストラはホールの響きを生かしつつ、軽やかなリズムでモーツァルトの音楽を再現しました。

最前列を除きほぼ満席となった聴衆の拍手を受けて、松田さんのアンコールは、イザイの無伴奏ヴァイオリンソナタ第2番の第1楽章。楽しいモーツァルトの音楽から一転して、圧倒的な技巧と凝集された緊張感のある音楽に魅了されました。



ここで、休憩となります。後半は、交響曲第23番、ニ長調K.181 から。楽器編成は、再び変わります。Ob(2),Hrn(2),Tp(2),1st-Vn(8),2nd-Vn(8),Vla(6),Vc(5)+Fg(1),Cb(3) です。全曲でおよそ9分程度という、ごく短い曲です。第1楽章:アレグロ・スピリトーソ、第2楽章:アンダンティーノ・グラツィオーソ、第3楽章:プレスト・アッサイ。オーボエ・ソロが良かった~。

続いて、交響曲第28番、ハ長調K.200 です。第1楽章:颯爽としたアレグロ、バロック・トランペットが高らかに響きます。第2楽章:弦楽合奏を主体に、時折Ob,Hrnが加わる、美しい緩徐楽章です。第3楽章:メヌエット、アレグレット~トリオ。第4楽章:プレスト。ヴァイオリンの細かな動きから。対向配置が効果的です。実に見事な弦楽アンサンブル、モーツァルトの響きでした。



終演後に、ファン交流会に参加しました。ソリストの松田理奈さんは出産後初めてのステージだったそうで、いつになく緊張したそうです。とてもそんなふうには見えませんでしたね~。例によってCDを購入してサインしてもらおうと思いましたが、選んだCDがイザイの無伴奏。CDもリーフレットも黒を貴重としたもので、黒のサインペンではサインするところがない!しかたがないので、英文のプロフィールのページにサインしてもらいました(^o^)/



さて、次の山響の演奏会は、来月の20日・21日、「ドイツ・ロマン派の礎」と題して、メンデルスゾーンの特集です。特に、交響曲第2番「讃歌」。バッハの「マタイ受難曲」を蘇演したメンデルスゾーンらしく、バッハのこの曲の影響を受けた曲だそうで、独唱と合唱が入ります。滅多に聴けない曲で、今から楽しみです。

帰りは、例によってお食事。今回は、某店で久々に「とんかつ」を食べました。平田牧場の三元豚。美味しかった~。




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本日は山響モーツァルト定期の予定

2013年06月01日 06時02分08秒 | 散歩外出ドライブ
暑くて半袖で出かけたり、やけに涼しくて長袖に上着で出かけたりしているうちに、もう六月になりました。早いものです。本日は出勤日ですが、夜に山響モーツァルト定期の予定。本日の曲目は:

モーツァルト:
 交響曲 第16番 ハ長調 K.128
 ヴァイオリン協奏曲 第1番 変ロ長調 K.207 
 交響曲 第23番 ニ長調 K.181
 交響曲 第28番 ハ長調 K.200
  演奏:松田理奈(Vn)、飯森範親指揮 山形交響楽団

となっております。山形テルサホールで妻と待ち合わせ、16時の開演です。

その他、日曜日の雑多なメモ:
(1)早朝、果樹園で一仕事、(2)文具店で付箋とプラチナのコンバータ、(3)書店で文庫本を物色、(4)お昼寝(^o^)/

写真は、過日の日展会場、山形美術館前にて。

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