電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

リムスキー・コルサコフ「スペイン奇想曲」を聴く

2008年01月17日 06時55分33秒 | -オーケストラ
冬の朝、つるつるに凍結した寒さの中を、通勤のために出発するとき、ちょいと威勢良く景気をつける音楽がいいかな、と思い、ここしばらくリムスキー・コルサコフの「スペイン奇想曲」を聴いておりました。

1. アルボラーダ
2. 変奏曲
3. アルボラーダ
4. シェーナとジプシーの歌
5. ファンダンゴ・アストゥリアーノ(アストゥリア地方のファンダンゴ)

出だしの華やかさに続き、ソロが名人芸を次々と披露するところは、やっぱり景気がいいです。中間部、闘牛場ふうのファンファーレの後、ヴァイオリンが思わせぶりな(?)一節を披露。最後も華やかに盛り上がって終わります。意外にたくさんの種類の打楽器が使われているのですね。景気の良さは、そのあたりにも感じられるのかもしれません。

演奏は、CDではジョージ・セル指揮クリーヴランド管弦楽団(SONY SRCR-2557)や、カレル・アンチェル指揮チェコ・フィルハーモニー管弦楽団の演奏(DENON GES-9226)を聴いております。この曲目にしては珍しい顔ぶれですが、いずれも立派な演奏です。セル盤は明晰でモダンな、くっきりとした演奏ですが、煽情的な妖艶さはやや乏しいかも(^o^)/
セル盤の場合、むしろコダーイの「ハーリ・ヤーノシュ」やプロコフィエフの「キージェ中尉」などのほうがメインなのでしょう。こちらは抜群の名演、むしろボロディンの歌劇「イーゴリ公」やリャードフの「魔法にかけられた湖」などのロシア管弦楽作品を聴ける点が珍しいところか。

このほかに、たしか、ピエール・モントゥー指揮北ドイツ放送交響楽団の演奏による17cmLP(コンサート・ホール SMS-528)もあったはずですが、残念ながら今は所在不明です。

参考までに、演奏及び録音データを示します。
■セル/クリーヴランド管 15'07" (1958年2~3月、クリーヴランド、セヴェランス・ホールにて録音)
■アンチェル/チェコ・フィル 15'15" (録音年、録音場所:不明)
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