電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

BS-2で「三屋清左衛門残日録」を見る

2007年07月11日 05時17分59秒 | -藤沢周平
昨日の火曜の夜、BS-2で藤沢周平の「三屋清左衛門残日録」(*1,2)を見ました。清左衛門が小姓組から近習組に上がったばかりの若い頃、ライバルだった男を主君に讒言したために、彼が左遷されたのではないかと気に病みます。彼を訪ねて謝罪しようとするのですが、ついに言えません。清左衛門は自己嫌悪に陥り、吹雪の夜に涌井の前で行き倒れになりかかります。旧友にも、息子にも嫁にも話せない自分の過ちを、誰かに話したいのだが、妻は亡くなり、話す相手がいないのです。

年甲斐もないわがままを、聞いてくれる相手がいない孤独感を受け止めてくれたのは、涌井の女将のみさでした。原作とはまた違った意味で、とても色っぽい、いい場面でした。金曜日は宴席などが入ることがあり、夜7:45からの放送開始だと厳しい場合もありますが、火曜ならだいじょうぶ。「蔵出しエンターテインメント」と題した金曜時代劇の再放送、こうしてみると、藤沢周平作品がけっこう多いのですね。来週が待ち遠しいです。

(*1):藤沢周平『三屋清左衛門残日録』を読む
(*2):BS-2で「三屋清左衛門残日録」を見る
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