評価 (3点/5点満点)
・ひとたびリーダーになると、今までのように自分が頑張ればいいというわけではない。
・下手に頑張り過ぎると、周囲がお手並み拝見とばかりに引いてしまう。
・周囲に対して事細かく指導し過ぎると疎まれる。
・自分では考えられないような凡ミスを繰り返したり、期限を守らないルーズな仕事ぶりのメンバーたちのことで日々悩みに悩む。
・注意しても指導しても改善しない。
・過去に自分が受けてきたのと同じように部下に接すると、パワハラと言われてしまう。苦しい。
この本は、初めて管理職になった人、これからなる人を対象に、これらの悩みを解決するヒントをまとめたものです。
そのキーワードに「優れたマネージャーは可変である」という考え方があります。プレーヤーは自分のスタイルを貫くことが良いことですが、マネージャーはチームのダイナミズムを高めていくために、敢えて自分のスタイルを変えていくことが必須になります。
組織やチームが立ち上げ期なのか、安定期、あるいは変革期なのかによってもマネージャーに求められるスタイルは違ってきます。それを同一人物のマネージャーが使い分けなければなりません。また、チームメンバーがどんなスタイル、タイプの持ち主が多いのかによっても、マネージャーとしてのスタイルの出し方が変わってきます。どういうスタイル、タイプの人の前でどのように振る舞うかの視点が、マネージャーには重要になってくるというわけです。
本書では、優秀なマネージャーになる人の40の習慣と、4つのマネジメントスタイル(仕事人・管理者・起業家・調整役)が紹介され、これまでのプレーヤーとは意識も行動も変えないと、マネージャーとして成果は出せないことを痛感します。
【my pick-up】
◎優秀なマネージャーとなる人はプロセスをコントロール
部下から新しい提案を受けたとします。それが良いものであれば採用しますが、同時に「代わりに何をやめるか」を聞いてください。新しいことを始めるときには、代わりに何をやめるかを決めないと、どんどん仕事は増えていきます。「やる」と「やめる」はセットにすることを原則にしておくのです。「やめる」を最終的に決めるのは、本人ではなくマネージャーです。