厳選!ビジネス書 今年の200冊

2008年ブログ開設から、紹介したビジネス書は3,000冊超。
1日2,000PVの仕事力を上げる書評ブログ。

2022年57冊目『ROIC超入門』は、最近注目の経営管理指標ROICを一般のビジネスパーソン向けに解説

2021-12-26 15:16:16 | おすすめビジネス書

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評価 (3点/5点満点)

いま、多くの会社が経営管理にROIC(投下資本利益率)の導入を進めていますが、導入はしたものの、現場への浸透に苦労しているという声をよく聞きます。

 

・財務会計の基本であるB/SやP/Lとはなにか

・ROICと似た名前であるROAやROEとなにが異なるのか

・会社の成長や世の中の動向によって、管理会計がどのように変わってきたのか

・ROICがなぜ必要になったのか

・ROIC経営が何を管理すべきなのか

 

ROICを現場に浸透させるには、以上のようなことを理解してもらう必要があるでしょう。

この本では、ROICを導入すること、すなわち「利益中心の経営管理から資本効率を意識した経営管理へ」とはどういうことかを、できるだけ平易に説明しています。

 

ROICに関する書籍としては、これまで『ROIC経営』(2017年)が有名でしたが、本書はタイトルのとおり、経理財務や経営企画部門以外のビジネスパーソンでも理解できる入門書となっています。

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2022年56冊目『IBM流シンプル会議』は、会議のムダをなくす本質的な7つのテクニック

2021-12-26 15:05:54 | おすすめビジネス書

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評価 (3点/5点満点)

この本では、IBMのCPS(カスタマー・プランニング・セッション)という会議手法が紹介されています。

会議のムダには7つの類型があり、それに対応するCPSの「7つのルール」を守ることで、ムダをなくすことができるというものです。

 

会議の7つのムダとそれを解決する7つのルール

1.不規則発言⇒「Listen」(人の話を聞け)

2.散漫⇒「Think」(考えろ)

3.冗長⇒「Talk net」(簡潔に話せ)

4.テーマのスリップ⇒「1 subject at a time」(1テーマに絞れ)

5.不明瞭⇒「State clearly」(明確に述べよ)

6.他人事⇒「Be Decisive」(自分の意思で決定せよ)

7.対立⇒「Unanimous agreement」(全会一致で合意せよ)

 

以上の7つのルールの実践のための具体的なコツが多数示されています。

 

「短時間で議論の掘り下げが行われ、そして決める」

このような会議の実現は、企業の生産性向上にとって極めて重要な課題であり、本書はその課題を解決するシンプルかつパワフルなテクニックを提示してくれています。

 

【my pick-up】

◎「対案なければ賛成」を確認

「相手の意見以上の対案が出せなければ、賛成する」という原則が決められています。これはつまり、誰かの意見に反対しようと思ったら、なぜ自分の案の方が優れていると思うのか、論拠を明確にして他のメンバーを説得しなければならないということです。

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2022年55冊目『若手育成の教科書』は、抜擢を通じて本人が自発的に育つ環境を整える

2021-12-26 14:51:12 | おすすめビジネス書

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評価 (3点/5点満点)

サイバーエージェントの「抜擢⇒自走」による人材育成方法を紹介します。

 

若手育成で一番大切なのは、「成長実感という根拠のある自信をつけさせること」です。

そのために、企業でできる唯一の手助けは、「若手が自分で成長できる自走環境」を整えること」だと言います。

 

会社や上司が人を「育てる」のではなく、本人が自発的に「育つ」。

若手が育たないと悩んでいたら、彼らを積極的に抜擢しているか、本書を参考に振り返ってみましょう。

 

【my pick-up】

◎普段から「自分の言葉」で話させる

自分で「やりたいです」と手をあげる(主体的に動く)ためには、自分の意見を言う、自ら発言する(主体的に話す)習慣が不可欠です。「自分の言葉で話す機会がない」というのは、「自分の頭で考える機会さえない」かもしれないのです。自分の言葉で話す機会を、上司が与える必要があるのです。これが受け身脱却の第一歩です。

◎今の若い人たちは成長を欲している

失敗の少ない仕事を任せてばかりでは、成長意欲の高い若手は会社から去ってしまいます。また恐ろしいことに、上司であるあなた自身の成長も、若い人たちは冷静にウォッチしています。若手の危機感とは、「ここにいたら成長できない」というものです。自分はもちろん、上司や先輩たちが成長しない会社に未来はあるのだろうか。成長できない会社にいる意味はないので、時間の無駄だと思えばすぐに離職してしまいます。一方、上司が大きなチャレンジをして成長し続けている姿を見せていれば、部下も「目指したいロールモデル」としてあなたの背中を追い、ともに成長していきたいと望むはずです。そしてハイリスク・ハイリターンの抜擢をおこなうことで、能力のある若手は会社に残り、さらに大きな成果を上げることでしょう。

◎面談では過去の話ばかりしてしまいがち

「育成のための面談をおこなっていますか?」と聞くと、ほぼ9割以上の方が「やっていません」と首を横に振ります。面談は、若手の学習を助ける場として活用できるのです。大事なのは、未来を話すことです。期待がセットになるよう、一緒に未来を考える。

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2022年54冊目『日本人が外資系企業で働くということ』は、外資系企業の特徴を知ることで、日本企業のほうが合っていると気づく人もいるかも

2021-12-21 14:30:09 | おすすめビジネス書

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評価 (4点/5点満点)

外国系企業に関して、酸いも甘いもひっくるめたその実態、勤めていなければ分からない現場の悩み、そもそも日本企業と何が違うかといった点を、経営手法、組織・人事、文化的特徴、日本とのカルチャーギャップなどの視点から述べた1冊です。

 

外資系企業の共通点(P.189~195)

・個人主義に基づくジョブ型管理

・文化、社風の重視

・フラットな組織、少数精鋭、大きい個人の裁量

・人事の基本は「個人」ベースの成果主義

・グリーディ(貪欲さ)

・コミュニケーション能力

・日本人っぽくない人が「普通の人」?

 

一旦、外資系企業の自由の価値を知ってしまうと、日本企業における集団倫理のもとでの理不尽な不自由は、我慢できなくなる人もいるかもしれません。(逆に、自分はやはり日本企業のほうが肌に合っているという方もいます)

将来外資系企業への就職を考えている方だけでなく、日本企業で変革を求めている方も、経営・人事・組織上で参考になると思います。

 

【my pick-up】

◎「出向者のジレンマ」を超えるための自己アピールを

「出向者のジレンマ」という言葉をご存知ですか?いったん本社出向者を現地に派遣すると、その後任も本社から、次の後任も・・・となかなか現地化ができない現実を指します。

本社出向者は期間限定で現地法人に滞在します。通常は3~4年でしょう。本社に帰ることが前提ですから、赴任中に実績をあげて帰国後の良いポストを狙います。限られた期間で実績をあげることの中では「現地人の育成」、あるいは特に面倒な「現地人と本社とのネットワーク確立」は低い優先順位となります。

現地で採用された人材がより高いレベルを目指す場合は、このジレンマを断ち切るためにも、自分を本社出向者と本社側の人間に認識させる必要が出てきます。少なくとも「私は〇〇さん(本社出向者)の後任になれるだけの能力があります!」とのアピールはすべきです。

◎発言してこその存在価値

「〇〇さんは、会議中一切発言しなかったけど、なぜ出席する必要があったのか?」

話を聞いているだけでは存在価値はゼロです。とにかく「話して話しまくること」「相手を押し退けてでも話す」です。

◎「3年」をめどにキャリアのPDCAを回し続ける

新しい職場や業務にチャレンジした場合、普通は慣れるのに1年、2年目で改革や積極的なアクション、3年目でやっと定着。これくらいが標準です。それをプロセスの途中で投げ出す人は、「やったつもりになっている」と思ってしまいます。このタイプの人は、コロコロと外資系企業を渡り歩くいわゆる「外資ゴロ」にも見えますし、1つのことを完結させるのが不得意な人、人間関係構築が下手な人とも思われるでしょう。

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2022年53冊目『「自分にしかできないこと」以外、捨てなさい』は、自分が本当にやりたいことに集中するための余白をつくる

2021-12-21 14:18:50 | おすすめビジネス書

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評価 (3点/5点満点)

嫌なものを賢く捨てる方法や、成功するために必要なチャンスの拾い方などを、時間・仕事・人間関係・メンタルに沿って紹介しています。

 

著者の臼井由妃さんは、以前経営者として「マネーの虎」というTV番組に出演されていましたが、8年前に社長業に別れを告げ、執筆と講演、コンサルタントへ転換。住まいも東京から熱海に移し、プライドや見栄・メンツを捨て、嫌な人とはきっぱり手を切り、つまらない付き合いを捨てたそうです。

 

「捨てる」とは、自分が本当にやりたいことに集中するための「スペース(余白)」をつくること。

実績や成功体験、散々な結果、なれ合い、不要なもの・・・みんな捨てましょう。それらは、過去の産物でしかありません。

 

仕事もプライベートも正解などないのだから、割り切ることが必要(P.112)

多くの人が不要なものたちに縛られる人生を送る中で、皆さんは自由に人生を謳歌することができます。

 

誰もができることをするだけの人は、必要でなくなる時代。あなたにしかできないことに自分の時間や資源を使いましょう。

 

【my pick-up】

◎「天引き時間」からスケジューリングする

基本20時に就寝。起床は3時。これらは前もってスケジュールに組み込んでいる「天引き時間」です。

仕事も限られた時間に集中して終わらせる。長い時間をかけたらいいものができるという「幻想」から解放されました。判断や決断も、以前とは比べものにならないくらい早くなりました。

「あらかじめ自分で決める」のですから爽快。「時間ができたらやりたい」では一生できません。

◎リモートワークで浮いた時間は、自分の価値を高めよう

リモートワークで、移動時間という概念がなくなりました。心身ともラクになったという人が多い。

リモートワークで浮いた通勤時間は天からの贈り物。読書、資格取得・・・「やりたいことをすべて叶える人」になります。

◎仕事と遊びの区別をあえてしない

なぜ、仕事は「つらい」と感じるのか。それは他人の利益のために、必ずしも自分がやりたいことではない仕事もやらなくてはならないから。仕事とは「他人の人生を生きている時間」であるから楽しくないのだ。

理想は自分では遊んでいるつもりなのに、周囲は仕事をしていると認識してお金を払ってくれるという状況。「まじめに、楽しく」やりたいことを全部やる!

◎締め切りは驚かせるためにある

他の人と仕事で差をつけるのは難しくても、「締め切り」なら差がつけられやすい。「プロ」はそのことを理解しています。

プロは、できる限り早く納めて、「信じられない」と相手を驚かせ、その様子を見て仕事の達成感を倍増させるのです。

◎午前中にやるべき仕事を終え、午後はやりたい仕事をする

やるべき仕事=その日の予定量は、ランチの前にはほぼ終わります。そういう構えで仕事をしている人とそうでない人とは、集中力や創造力、決断力など仕事に必要なパワーが格段に違ってきます。

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