厳選!ビジネス書 今年の200冊

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2019年102冊目『VUCA時代の仕事のキホン』

2019-03-30 21:58:05 | おすすめビジネス書

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評価 (3点/5点満点)

VUCAとは、

「Volatility」(変動性)

「Uncertainty」(不確実性)

「Complexity」(複雑性)

「Ambiguity」(曖昧性)

の頭文字を取った言葉で、あらゆるものを取り巻く環境が複雑性を増し、想定外の事象が次々と発生するため、将来の予測が困難な状態を指す言葉です。

VUCA時代においては、仕事の本質は大きく変わっていないものの、その形式は大きく変わっています。つまり、これまでの仕事の形式を刷新しつつも、地に足の着いた仕事のやり方が求められているのです。

また、イノベーションは小さな工夫の積み重ねからこそ生まれるもので、ここでいう小さな工夫が、本書でお話しする「キホン」です。

シリーズ140万部超のベストセラーとなった『99%の人がしていないたった1%の仕事のコツ』と同様、ちょっとした言い方や依頼の手順、少しの工夫だけで、生産性は劇的に向上します。ちょっとした仕事の工夫のなかに、これからの時代を生き抜くヒントがあることが分かります。

時流にアンテナを張り、流行を見極めて新しい知恵を取り入れながらも、地に足のついたキホンを着実にやっていくことが大切なんですよね。

【my pick-up】

◎人への「お願いごと」は最優先

周囲の人の力を借りる上で大切なのは、「とにかく依頼を早くかけること」です。私は相手の出勤前に、人へのお願いごとは済ませるようにしています。朝起きて、何よりも優先して「頼みごと」のメールをするのです。こうすることで、時間のロスが一気になくなります。自分の仕事を後回しにしてでも、依頼を優先すべきでしょう。

◎リーダーシップとは、半分以上が演技

リーダーは、自分が思っているより、周りから見られているもの。仮に何気なくため息をついても、周りにいる人は「もしかして、自分のことではないか」と気にするものです。そういう無用な気遣いをさせない責任もリーダーにはあるのです。リーダーとなったからには、自分の気分が乗らない日でも、メンバーが安心できる雰囲気を醸し出すことを心がけましょう。

◎毎晩12時までには寝る

私は、1日6時間は寝ないと、翌日のパフォーマンスに響くタイプです。朝の起床時間から逆算して、必ず12時までに寝るようにしています。どんなに残務があろうが、よほどのことがない限り、それは変わりません。

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2019年101冊目『1日3時間だけ働いておだやかに暮らすための思考法』

2019-03-30 21:46:47 | おすすめビジネス書

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評価 (3点/5点満点)

この本の役割は、思考の技術を伝授することではなく、読むプロセスを通して読者の意識を上下左右、様々な方向に誘うことにあります。

自分の力で考えられるようになると、100あるタスクの中から、本当に行うべきたった1つの答えが見つかります。著者は今、1日の仕事時間を3時間と決めていますが、10年前と比べ、その成果は3倍になっているとのこと。それだけ考えて本質を見抜くことは、コスパが最も高い方法なのですね。

AIやロボットの隆盛、仕事の生産性向上という昨今の状況から、「考える」ということをどう定義し直せばよいのか?本書は読む本というより“浴びる〟本として、考えるとはどういうことかを〝感じる〟ことができるように書かれています。

また、努力もコスパも意識せず、今あるもので満足する「期待値コントロール力」が主流の時代になるとも述べています。幸せとは物量のことではなく一体性のこと。人と心がつながったとき、もしくは期待と実態が一致しているとき、人は幸福を感じられるのです。

ですから、他人に降りかかる不幸を誘うSNSは極力やめるべきだと私も思います。

【my pick-up】

◎「情報デトックス」で強制的に思考する時間を作る

私は、22歳の頃から新聞を読んでいない。今の記事はそもそもピントが合っていないと思われるし、事実かどうかすらわからない。新聞とは毎日軽トラックで化学調味料満載の不健康な食材を運んでいるようなものであり、思考活動の妨げになると考えている。情報流入量を常に意識して、「思考量>情報量」という状態を維持することが大切である。

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2019年100冊目『Up to You 「よくばりに生きる」ためのキャリア戦略』

2019-03-22 20:16:24 | おすすめビジネス書

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評価 (3点/5点満点)

クリスティン・エドマンさんは、スウェーデンの大手カジュアル衣料専門店、H&Mの日本法人立ち上げに携わり、2008年から8年間、日本法人の社長を務めた方です。2017年6月からはフランス系ラグジュアリーブランド、LVMHファッショングループジャパンの「ジバンシィジャパン」のプレジデント&CEOを務めています。

ワーキングマザーでもある彼女が、最初は「仕事とプライベートの両立なんて無理だ」と思っていたのが、大きく考えを変えることになった経緯が綴られています。

産休や育休、保育園などの制度以外の重要な部分、「女性が自信を持つこと」についてはあまり議論されておらず、仕事とプライベートの両立を実現するかどうかはあなた次第、‘Up to You’だというメッセージが伝わります。

また、両立を躊躇する女性に対して、「それでもやってごらん」と挑戦を促し、育成しようとするマネジャーといった、サポート環境も必要です。

仕事では全体の80%の成果につながりそうな重要な20%に絞り込んで取り組み、家族と一緒に過ごす時間を作ることの重要性を、本書では強調しています。

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2019年99冊目『ハッキリ言わせていただきます!』

2019-03-22 20:06:57 | おすすめビジネス書

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評価 (3点/5点満点)

元文部科学事務次官の前川喜平さんと、大阪国際大学准教授で全日本おばちゃん党代表代行のの谷口真由美さんが、政治・教育・社会など日本社会の理不尽さにツッコミを入れ、その向き合い方について激アツで対談します。

日本を見た場合、批判できない人がたくさんいます。批判しているつもりで、単なる悪口になっている人も少なくありません。考えてみたら多くの人は、批判の重要性や作法などをきちんと習った覚えがないのかもしれません。

「批判のお作法 5か条」

第1条:批判されてもキレない

第2条:批判は事象・事柄・発言などについてすべし(人間性への攻撃はNG)

第3条:批判は事実に基づいてすべし(根拠が思い込みや固定観念はNG)

第4条:批判は愛が必要。その先によりよくなる○○(○○には社会、会社、学校、地域などがあるべし。うっぷん晴らしはNG)

第5条:批判には責任がともなうべし(公益通報などの匿名性は守られなければならないが、安全地帯からの匿名での言いたい放題はNG)

批判は、社会の本質を見極める力でもあります。健全な批判は、健全な社会の指標です。批判の作法を身につけ、きちんとした批判が起こる社会になりますように。本書にはそんな思いが込められています。

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2019年98冊目『成功する人は、なぜリーツ・カールトンで打ち合わせするのか?』

2019-03-22 19:56:43 | おすすめビジネス書

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評価 (3点/5点満点)

この本は、水野俊哉さん『年収1億円の人は、なぜケータイにでないのか?』の続編にあたります。

今回は富裕層の生態を観察して分かった40個のルールが書かれています。

たとえば、タイトルにもある「リッツ・カールトンでMTGを」は、そこで見たこと、話したこと、聞いたこと、すべてが財産になり、今いる世界と富裕層の世界との距離を縮めてくれるというもの。

つまり、成功者になりたければ成功者の近くに行き、話を聞き、彼らと知人友人になり、できれば彼らをビジネスパートナーかお客さんにするべきなのです。

人は富裕層として生まれるのではなく、だんだん富裕層に近づき、気がつくと富裕層と呼ばれるように進化します。

まずは富裕層の集まる場所に近づき、彼らと同じ場所に身を置き、彼らを観察し、彼らと同じ空気を吸って吐いてみましょう。

【my pick-up】

◎成功者ほど夜遊びをしない

最近のトレンドとして私自身が感じるのは「成功者ほど、実はあまり夜遊びをしていない」ということだ。一次会できっかりと会食は終わらせて、21時前には解散する。成功者たちが夜遊びをしなくなった最大の理由。それは「交際時間をむやみやたらと長くするよりも、きちんと休養を取って翌日に備えるほうが仕事のパフォーマンスが高い」ということに、多くの成功者たちが気づき始めているからだろう。私自身も月に数回、大事なクライアントとの会食やミーティング、スタッフとの親睦会を設定する以外、仕事に関連する飲み会を入れることはほとんどない。残りの日々は、夕方には自宅に帰り、ゆっくりと過ごすようにしている。それでも仕事に支障はないし、クライアントとの関係も良好だ。飲み会でのなれ合いは不要。それが成功者のトレンドになりつつあることを、ぜひ知っておいてもらいたい。

◎成功者は電話を好まない

近年は「成功者ほど電話を嫌う」傾向がある。一番の理由は、効率化が進む昨今、電話によって業務を妨げられることを嫌う人が増えたからだろう。通話をしている際はシングルタスクになるため、作業効率が悪いのだ。電話中心のビジネスは時代遅れになりつつあることを、ぜひ知っておいてほしい。

◎成功者は人気のビジネス書を熟読している

近年は、海外のビジネス書が社会全体のトレンドを生み出す傾向がある。最近だと、ロンドン・ビジネススクールの教授であるリンダ・グラットンとアンドリュー・スコットによって書かれた『LIFE SHIFT(ライフ・シフト)』などがいい例だろう。同著の流行によって「人生100年時代」が話題になり、人々が人生設計を見直す動きが生まれた。今後、時代の動向を読み、予測するうえで、海外の翻訳ビジネス本は欠かせないアイテムの1つといえるだろう。なお、海外のビジネス書のトレンドを知るためにも、まず本屋に行く習慣をつくるのがおすすめだ。大型書店に行ってビジネス書の棚をチェックし、手に取ってみる。最低でも週に1回。この習慣を身につけるだけで、社会のトレンドが少しずつ頭に入ってくるはずだ。

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