評価
(3点/5点満点)
この本では、「すぐやる」ことをスキルとして捉え、そのスキルを向上させる具体的方法が紹介されています。
「すぐやる課」という部署を設けている役所もありますが、「すぐやる」ことは出来が多少悪くても、それだけで相手に対して大きな影響(満足)を与えることができます。あまり悩まずに、ある程度考えたら失敗も覚悟で実行に移すことです。
【my pick-up】
◎すぐやる体質をつくる
残業や休日出勤、仕事の持ち帰りを当たり前のこととして時間の制約を外してしまうと、脳の基本回転数(頭の回転の速さ)は上がらないことになってしまいます。
私は基本的に残業をしません。夜は夜で予定を入れているという理由も大きいかもしれませんが、「残業をしない」という前提で1日の行動パターンを固めているため、時間内にやってしまう習慣が身に付いているとも言えます。そのためか、仕事が終わらずに残業をしてしまうときなどイヤな汗が出てくるのを感じます。
◎1つ1つの仕事に集中する
今この仕事を片付けようと思ったら、他の仕事のことは一切考えずに集中します。そして、この1時間はメールチェックをやめようと決めたらメールもチェックしません。できれば電話にも出ません。
どうせ外出していたら、かかってきた電話には出られないのですから、外出しているつもりになって電話に出ないことにし、その時間に集中して仕事をするのです。
◎嫌な仕事こそ、すぐ片付ける
私が身に付けた「嫌なことをさっさと片付けるコツ」は、気持ちを入れないようにするということです。変に感情移入をせずに、やらなければいけないことを淡々とやるようにします。そして、一生懸命ベストを尽くし、それでもダメなら仕方ないと、どこかで諦めの気持ちを持ちながらやるようにするのです。
◎自分の時給を計算する
私は「絶対に残業しないぞ」と決めて、自分なりのデッドラインを設定し、それまでに終わるように仕事を配分するようにし、とにかくスピード重視で仕事に臨みます。
◎仕事にかかる時間を知る
仕事にかかる時間がわかるようになれば、時間を短縮するように努力することもできます。これは、自分の仕事にかかる時間を把握しているから立てられる目標です。
◎アイデアを磨く
アイデアを磨く方法として、例えば書評ブログを書くなんていうのはどうでしょうか。本の1冊1冊には、著者の経験や知識がたくさん詰まっているので、勉強になりますし、たくさんの情報をインプットすることができます。さらにその内容をまとめたり、それに対する自分なりの意見を書くというアウトプットを繰り返せば、「考える」訓練としてとても有効です。
◎真似してオリジナルになる
最初真似をしたとしても、自分というフィルターを通った瞬間に、それは自分のオリジナルになります。真似をしようとしても、そこには自分の考え方、スキル、知識、経験、性格など、様々な要素が加わって、結果的にはオリジナルなものになるでしょう。それがわかっているから、私はさっさと真似をします。
ビジネスはゼロからのオリジナリティにこだわるよりも、スピードが重要ですし、それ以上に売上を上げることが大切です。ビジネスにおいては、真似だろうが何だろうが、とりあえずアクションを起こしてみることが大事です。そこをクリアできてはじめて、オリジナルなモノが生まれるのです。
◎企画書は短時間で仕上げる
キレイで完璧な企画書を目指すよりも、ゴールに向かって仕事をうまく進めるための、まずは最初の叩き台という意識で、企画の魅力を最大限に見せつつ、ツッコミどころ満載な企画書をつくることを目指していいのではないかと思っています。
キレイで完璧を目指すよりも、意識したいのは、企画書をいかに早く(速く)つくるかということ。短時間で仕上げるコツは、シンプルにわかりやすく書くだけにするということです。量としてはA4で1~2枚といったところでしょうか。
◎リラックスできる時間をつくる
1年くらい残業や土日出勤は当たり前という生活をしていたのですが、そうすると逆にダラダラと長く仕事をしてしまうようになるんですよね。仕事が終わらなければ、休日を使えばいいやと思うようになってしまい、メリハリがなくなります。さらに、仕事ばかりで外に出なくなったので、人との付き合いが一気に少なくなりました。外に出なくなると面白い人に会うチャンスがなくなり、面白い考えに触れることがなくなり、人脈をつくることもできず、仕事に活きるはずの良い刺激やチャンスがなくなってしまいます。
だから、今の私は平日の日中を仕事に集中する時間にして、夜はいろいろな人たちと会って、楽しんだり刺激を受ける時間にしています。そして、週末をのんびり過ごして英気を養うようにしているのです。私は週末に付き合いに誘われることもありますが、そこは基本的にお断りします。