評価 (4点/5点満点)
この本では、仕事を通して20代で突き抜けていくための法則を伝えます。20代のうちに仕事を通していち早く突き抜け、伝説となるような仕事を数多く残し、他には替えがたい存在になりたいという人は必読です。
20代でチャンスをつかみ、突き抜ける人の10の違い
1.スタートが違う
2.チャンスのつかみ方が違う
3.当事者意識が違う
4.目標設定力が違う
5.時間の使い方が違う
6.解釈力が違う
7.好かれ方が違う
8.伝え方が違う
9.スキルの盗み方が違う
10.読書力が違う
単なる優秀な新人ではなく、伝説となる新人にとってはこれくらいは当たり前なのだという基準です。
20代の中でも特に、入社3年以内に身につけておくと、以後の組織での立場が有利になる考え・行動ばかりです。
【my pick-up】
◎朝のゴールデンタイムを活かせ
朝9時が始業だとしたら、試に一度、7時半や8時に出社して9時まで集中して業務をこなしてみてください。始業となる9時までに仕上げるという意識が働くことや、電話などで集中力を断ち切られることが少ないこと、そして頭が活性化している時間帯であることによって非常に効率よく仕事が進むはずです。始業となる9時にはすでにエンジンがフル回転の状態ですから、9時にやってきてそこからPCを立ち上げる人とは違いが出て当然です。一番出社ですから、誰がどんな順番で出社してくるかがわかるようになります。そのうち特に早い二人の先輩は部署の大黒柱的な営業マンで全社でもトップを争っている人だったのです。私は全国トップレベルの営業マンの秘密を見つけたような感覚になりました。振り返ると朝早く出社して仕事をすることが、仕事の効率を高めるだけでなく、新人の自分の存在をアピールしチャンスを切り拓くものであったのは明らかでした。
◎伝説の新人は、読書力が違う
読書をすることによって知識が増えたり、自分の考え方に軸となるようなものができると、仕事の生産性やクオリティは必ず上がり、その結果、時間が生み出されます。時間がないから読書ができないのではなく、読書をしないから時間がないのです。読書から学べるものの大きさは、あらゆる学びの中でも最も大きなものの一つです。私たちが考える「最低基準」は、週1冊、1年で50冊というものです。なぜ週1冊かというと、週1冊となれば読書を日常の習慣にせざるを得ないからです。読書が習慣になっているかどうかで、人生は変わります。読書が習慣になるとわかりますが、週1冊は、決して多くはありません。やはり突き抜けている人はインプットの量が圧倒的に違います。そしてその核となっているのが読書なのです。読書量を増やして何年かたってわかったのは、読書をしている人からは、相手が読書をしているかどうかが会話によってすぐわかるということでした。相手が読書をしていない人だと感じたら、会話のレベルを相手に合わせて下げるしかないのです。読書によってチャンスが拡大するという実感は、読書を重ねた人しか味わうことができません。読書をしない人は読書をしないことでチャンスを逃しているという感覚すら持つことができないのです。あるデータでは、読書量や勉強時間がほぼ倍の人が、3倍の年収を得ているということです。私たちは幸いなことに、多くの先人たちが人生をかけて学んできたことを数時間の読書で学ぶことができる時代に生きています。この学びの中には、どんな時代においても不変のものがあります。これを社会人となって初めの数年で学び、仕事と人生の基礎を作り上げることが重要です。やがて仕事で結果を残している人が共通して読んでいる「定番」の本がわかるようになります。そして、こうした定番の本をしっかり読み込み自分のものにしていくと、人との会話の質が変わってくることに気づくでしょう。現在、私は本を読んで面白いと思ったことや、印象に残ったフレーズは一つのドキュメントにまとめています。そのワードファイルを開くと、何十枚分にもなった言葉たちがそこに蓄積されています。これを時々プリントアウトして空いた時間に読んだりすると、以前に読んで大切だと思ったことが蘇り、様々なことがつながる感覚を得ることができます。100冊、200冊と増えていくと、困ったときはここに立ち返ると必ず答えが出るはずという自信が生まれてきます。重要なところだけを読み返すだけでも、思考の骨格が強化されることも実感することでしょう。