amazonへのリンクはこちら
評価 (3点/5点満点)
この本は、前向きにハードワークに取り組む皆さんに、ストレスの多い働き方を「レジリエンス」のある働き方に変えるにはどうすればいいかをお伝えするものです。
レジリエンスとは、逆境や困難、強いストレスに直面したときに、適応する精神力と心理的プロセスのことで、NHK番組の『クローズアップ現代』でも特集が組まれました。
レジリエンスを鍛える習慣には以下の3つがあるそうです。
1.ネガティブ連鎖をその日のうちに断ち切る習慣
2.ストレス体験のたびにレジリエンス・マッスルを鍛える習慣
3.ときおり立ち止まり、振り返りの時間をもつ習慣
仕事の効率化の追求やワークライフバランスも大事ですが、時にはハードに働くことも自身の成長のために必要です。ただし、心が折れて仕事に取り組めないことにならないよう、本書から学べることは多いと思います。
【my pick-up】
◎おすすめできない気晴らし法
仕事でのストレスを起因としたネガティブ感情の気晴らし法として、あまりおすすめできないのが「飲み会」「カラオケ」「ギャンブル」の3つです。
飲み会は、仲間との交流には役に立ちますが、感情の気晴らしには向いていません。アルコールが入って気が緩むと、会社への不満や上司についての愚痴が出てしまい、仕事での嫌な気分を思い出しかねないからです。
カラオケは、仕事仲間と一緒にいると、仕事からディタッチすることができません。ただ、歌う行為そのものは「音楽系」の気晴らしですので、友人や家族とカラオケに行けばプラスの効果が期待できます。
◎感謝の習慣をもとう!
感謝の研究で興味深いのが、相手に感謝の気持ちが伝わらなかったとしても、自分が「ありがとう」と感じるだけでポジティブ感情が豊かになり、さまざまな効果を受けることができることです。
感謝をするという行為は、マナー以上に自分が幸せになり健康になるための秘訣でもあるのです。
◎ときおり立ち止まって「場」の選択をする
まじめな人ほど、今いる「場」から離れようとしないのです。
私は自分が選んだ「職種」にはこだわり続ける価値はあるとは思いますが、「職場」の選択が間違っていた場合は、それに執着し続ける必要はないと考えます。なぜなら、場の選択を間違うと、いくらハードに仕事をしても報われないからです。
レジリエンスの高い人は、おそらくほとんどの人が自分の人生で最も長い時間を過ごすことになる「職場」選びも、現実的な視点で合理的に行います。もし間違っているとしたら、よりベターな「場」に軽やかに移る柔軟さをもっています。