厳選!ビジネス書 今年の200冊

2008年ブログ開設から、紹介したビジネス書は3,000冊超。
1日2,000PVの仕事力を上げる書評ブログ。

2021年65冊目『あなたはなぜ誤解されるのか』は、非言語情報を使って自分を演出し、人間関係の誤解を減らす

2021-01-31 15:24:55 | おすすめビジネス書

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評価 (3点/5点満点)

ベストセラー『人は見た目が9割』の著者・竹内一郎さんが伝授する「私」を演出する技術です。

「残念な人」は、多くの場合、非言語情報が原因です。実は、「残念な人」の中には「言っていること」はまっとうな人も多い。言葉だけなら、反感を持たれるはずはない。問題は、自分がどんなタイミングで、どんな表情で、どんな言い方で言ったか、です。

この本での提案は2つです。

・社会の中では自分が果たすべき「役割」を演じる必要がある。(部長には部長の、社長には社長の、総理には総理の役柄に相応しい情報を発すれば受け手の満足度は上がる)

・非言語情報によって、相手に誤解されていること、相手を不快にしていることがあり、それを極力減らす必要がある。(情報伝達には、必ず相手が受け止めたくなる状況になっていなくてはならない。ちょっとした「演出」でその軋轢は減らせる)

 

本書を読むと、自分をちょっと演出できれば誰でも印象は変えられるんだなと分かります。

 

私は本書で「自分をちょっとだけ演出すれば、誤解や人間関係のストレスは大幅に減らせる」という提案をしたい。読者に「今までそんなこと考えもしなかった」ということに一つでも気づいてもらって、自分流に工夫できるメソッドを提案したいのである。(序章より)

 

私たちの目には、人間の行動のすべてが映っています。「誤解を極力減らす術」「私を演出する技術」は、すべて自分の目の前に教材が揃っているのです。

自分の目で見て、よいと思ったことを、自分で身につけて学ぶ。知識を身につける本ではなく、実践できるようになるための1冊です。

 

【my pick-up】

◎褒め上手は考え方が偏りがち

「良いところを褒める」だけの人が出てくる。まったく叱らないのである。しかしその人は、実は相手のことは爪の垢ほども考えていない。自分の保身のことしか頭にないのである。軋轢を回避しているだけの人だから、結果は芳しくないことが多い。褒めるときは褒める、叱るときはきちんと叱る。そういう姿を見せている人を、周囲は「責任感のある人」と見る。

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2021年64冊目『行動の品質』は、行動の「量」「スピード」「質」のバランスを自覚して最大の成果を出す

2021-01-31 15:13:37 | おすすめビジネス書

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評価 (3点/5点満点)

成果を出す人は、決定的に「行動の品質」が高い。

成果を出さない人は、決定的に「行動の品質」が低い。

 

行動の品質を高めるためには、いくつかの必要不可欠なエッセンスがあります。

この本では、そのエッセンスをマインド面、実践面の両面からお伝えします。

 

行動の品質とは、「成果を出すために、最少のエネルギーで、最大にして最高の成果を得ようとする考え方・行動」のこと。

最速最短最少で最大最高最適な成果を出すことを最優先で考える。

努力しなくてもうまくいく方法があれば、それに越したことはない

②1つの行動がそれだけで終わらず、良い波紋を広げることを考える。

常に一石二鳥、三鳥、四鳥、五鳥を目指す

自分だけでなく、そもそもまわりを巻き込もうと考える。

自分一人でできることの少なさや小ささを知っている

 

行動の「量」「スピード」「質」のバランスを自覚したうえで、どのような行動をとっていけばいいのかを見極め、その行動をどんどん遂行できる。それが、本書で言う「行動の品質」が高いかどうかの基準になると思います。

〝成果が出ずに死んでいく〟起業家を多く見てきた著者が見いだした、圧倒的な結果を出す人の思考法&実践法です。

 

【my pick-up】

◎これから求められるのは進歩ではなくイノベーション

イノベーションは「1つのことをコツコツやっている」中では、なかなか生み出されにくいのです。なぜなら、新しいもの同士の結合だからです。

◎ビジネスにおける「答えを先に見に行く」方法

仕事のできる人であれば、答えを必ず確認します。上司から「資料をつくっておいて」と頼まれたら、次の3つは最低限確認するべきです。

①資料の対象と目的、②求めているクオリティ、③スケジュール

②については、これまでつくった資料を実際に見せて、「どのレベルでいきますか?」と聞いて確認することができます。客観的に具体的に、最初に答えの摺り合わせをしておくわけです。どこか曖昧さを残してしまうと、結果として仕事が一発で終わらなかったり、遅延してしまうことがあります。

①~③を擦り合わせたときに、「この『答え』であれば、1日でできるな」と瞬時に判断し、仕事の依頼者に対して、「明日の●△時にはできると思います。一応、本日の▲時までに少し作成をしてみてお見せするので、イメージが合っているかどうかだけコメントください」などと想定を伝えます。このような段取りまでしてくれる人が、ビジネスシーンで重宝されないわけがありません。

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2021年63冊目『ビジネススクールで身につける 会計×戦略思考』は、会計と経営をつなぐ理論と実践例

2021-01-31 15:01:18 | おすすめビジネス書

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評価 (3点/5点満点)

会計の数値(結果)⇔企業活動・経営(原因)

この両者の往復は、どうすればスムーズにできるのでしょうか。これを解き明かしていくことが本書の目的です。

 

会計数値を理解し読み解く力=会計力

企業活動を理解し考察する力=戦略思考力

この両者を結びつける力=論理的思考力

たとえば「競合比で在庫が多い」というのは特定の事象(WHAT?)を表現しただけであり、なぜ競合比で多いのか(WHY?)、競合比で多いという事象を経営としてどう捉えるべきなのか(SO WHAT?)を追求してはじめて、分析と呼べる世界に入ります。

さらには、ではどういったアクションをとるべきか(HOW?)に最終的に結びつけることで、実際の問題解決へとつながっていきます。

 

あくまで最終的な目的は過去の分析ではなく、将来に向けた意思決定であるということですね。

 

本書の前身となる『ビジネススクールで身につける会計力と戦略思考力』(日経ビジネス人文庫)が出版されたのは2007年。

今回の単行本化で、以下のようにリニューアルされています。

・取り扱うケース企業は、習得したい会計の各ポイントを学ぶのに最も適していると考える企業を再考し、適宜変更。

・「5つの力」「バリューチェーン」に加えて、「マーケティングの4P」を新たなフレームワークとして採用し、フィットネス・ジム業界のマーケティング政策の違いが決算書の数値にどのような違いを与えるかを考察。

・任意適用化によって移行が進むIFRSと日本会計基準について、「分析」の観点で押さえておきたい9つのポイントに関して、企業事例を交えて新たに解説。

 

本書を読み、PLとBSの基本、戦略のフレームワークをマスターされた方は、自社や他社のケースメソッドを用いて、より高い視座から会計を議論しましょう。

すべては、経営者の視点から数値をとらえるためです。

 

【my pick-up】

◎企業が語る営業利益率10%の目標

「世界では利益率が10%以上なければ、立派な会社だとは言ってもらえない」

売上高営業利益率10%の目標は、特に製造業における優良企業のベンチマークとして国内でよく用いられる数値である。

ではなぜ10%なのだろうか。端的に言えば、投下した資本と売上高が等しければ、売上高営業利益率10%は、投下資本営業利益率(ROIC)10%を意味している。これが投資家の要求するリターン(資本コスト)に見合っているか否かによって、最終的な判断は行われるべきである。

◎自社オリジナルの利益を語る企業が増大

IFRSを採用した企業には、事業利益、コア営業利益などの名称を用いて、「もし日本企業を採用していた場合の営業利益」に近いオリジナルの利益を使用する企業が増えている。

IFRSに移行した各社が独自の利益を語り始めた結果、決算書の他社比較がやりにくくなった、という見方もできる。一方で、各社がKPI(最重要指標)をして使用している利益に着目することによって、自社をどのように見て欲しいかというメッセージとして、企業活動や経営戦略を理解する一助になると前向きに捉えていくこともできよう。

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[受験]2021年 熊大附属中の塾別合格者数

2021-01-28 13:59:51 | お知らせ

英進館と早稲田スクールのホームページより。

2021年は英進館の勝利。

次は、熊本高校と濟々黌高校の合格者数が両者どうなるか。

英進館がとうとう早稲田スクールを抜く時代が来るのかな?

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2021年62冊目『ザ・ラストマン』は、大企業の「最終意思決定者」としての覚悟と行動が見える

2021-01-28 13:27:35 | おすすめビジネス書

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評価 (3点/5点満点)

著者の川村隆さんは、70歳を目前にして、日立製作所の社長への就任を要請されました。当時の日立製作所は、7000億円を超える赤字を抱えている状態。

そんななか、「ラストマン」=「最終意思決定者(最後に責任を取ろうとする意識のある人)」として、自分がやるしかない覚悟でありながら、楽観的に淡々と実行を続ける意識・行動が本書で語られています。

(2015年刊行の同名の単行本を加筆・再編集)

 

日本では、部長になったりするときの挨拶でも、「こんな変化をもたらすために来ました」と言わない人が多い。たとえば海外に赴任したときにも、現地で「なんとか皆さんの協力をいただいて、無事勤め上げたいと思います」などと挨拶をする。それは〝バツ〟です。辞めるときの挨拶で、「私は大過なく終わりました」。これも〝バツ〟です。「大過ない」ことなどは当たり前で、「何をやり切ったんだ」というところが大事なはずです。本当にそういうときに、「私はこの部門のここを直すために来ました。3~4年ぐらいでそれをやり遂げたいと思います」と、こう宣言するのが〝マル〟なんです。部下の協力をもらって何とか穏健に3年暮らして元の部署に戻るために来たのではないんだ、ということを、表明することが大事なのです。(P.256~257)

 

日本でもアメリカでも、一流大学を卒業して大企業に入る人は少なくなってきています。リーマンショック後に、大企業は「悪」だというイメージが強くなったからかもしれません。

しかし、川村さんはそれでも大企業は社会に貢献できる存在であり、大企業でしかできないことも多々あると言います。世界の多くの国で貧困からの脱出に向けて技術やスキル、知識などを提供するのが、大企業の社会的な存在意義でもあります。

 

日本全体に「真面目なのだが受動的な人々」と「熱意なき職場」が蔓延し、痛みのある改革に取り組まなかった反省もあります。

自分が普段何となくしている仕事でも、どこで誰を救うために役立っているのかを考えてみましょう。

自分たちの組織をどういう形に持っていきたいのか、どう変えていけば最適なのかを、若い人も中堅層も経営層も含めた皆で能動的に考え、実行すれば、日本経済を回復させることも可能だと思います。

 

【my pick-up】

◎必要以上に群れない

社内の人間と必要以上に群れるのは、ムダが多くなるだけ。メリットは少ないと思います。それなら、早く家に帰って家族と過ごしたり、自分の勉強のために時間を使ったほうがいいと思います。職場の仲間と良好な関係を築くのは大事ですが、必要以上に群れていると、柵(しがらみ)が生まれ、内向き志向になるので却って危険です。職場の外に出会いを求め、職場にいると知り得ないような情報に触れられる場をつくるほうが、自分のキャリアアップにもつながるのではないでしょうか。

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