厳選!ビジネス書 今年の200冊

2008年ブログ開設から、紹介したビジネス書は3,000冊超。
1日2,000PVの仕事力を上げる書評ブログ。

2020年161冊目『いざという時に結果を出す 本番力』

2020-07-31 18:07:13 | おすすめビジネス書

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評価 (3点/5点満点)

20代で外資系教育企業でセールスを経験し、世界142か国で第2位の成績を収めることができた著者、和田裕美さんが、世の中の多くの成功している人が使っている能力「本番力」について紹介します。

本番にさえ強くなれば、能力以上の成果を手にできる。

努力が120%報われる。

圧倒的に評価が上がる。

信用を勝ち取ることができる。

チャンスをつかめる。

和田さんご自身も、「世界2位」というたった1回の大成果のおかげで本を出すことができ、この肩書きのおかげで食べていけると言います。ただし、本番力を発揮して成果を上げるまでには、いろいろな苦労や経験があった様子が本書からうかがえます。

コミットして前のめりになって、あなたの人生の本番で成果を見せてください。

ちなみに本書は、もともとの当初の予定では、2011年に出版された『本番力~本番に強い人が必ずやっている26の習慣』という本を新書にするということでしたが、原稿の3分の2を新しく入れ替え、まったく新しい単行本として生まれ変わったとのことです。

【my pick-up】

◎人に会わないときこそ「本番力」が必要なわけ

会社の会議であれば、後ろのほうに座って上司と目が合わないようにしていればよかったかもしれませんが、Zoomの場合は全員の顔がパソコン画面いっぱいにずらっと並んでしまいます。それも新入社員であろうと役職者であろうと同じように並ぶので、とても比較されやすいのです。つまりはリアルな会議より顔を見られることになります。

各個人が目立ってしまうからこそ、余計に積極的に手をあげて発言するほうが前向きなイメージを持ってもらえるし、そもそも他の人と「同じ階層」で顔出ししているので、手をあげる人とそうでない人は並んで比較されてしまいます。周りに人がいなくても手をたたき、うなずき、笑ったりして、できる限りのリアクションをすること。こういう動きのある表現も本番力のひとつです。このオンラインという機会を利用して、今まで以上に発言し、ちいさな声の人はあと少しだけ声のボリュームをあげることが必要になります。

家にいる時間が長くなればなるほど、コミュニケーションの取り方がわからなくなって、どんどん人前に出るのが怖くなり苦手意識をもつようになってしまいます。今はだからこそ、一歩前に出るときなのです!

◎とにかく「手をあげる人」になると決める

ここはもうつべこべ言わずに、さっさと手をあげる人になるしかない。より一層おどろくほど人生への影響は大きいです。朝礼でひるんでしまっていては、人前で話すことなんて、月に到着するくらいの彼方になってしまいます。とにかくやる。やるんです!そうしないと、「やっぱり今日はいいや」と勝手に自分で自分との約束をやぶってしまいかねないのです。

実際にやってみたら、みんな聞いてくれるし、ときに拍手ももらえるし、褒めてもらえたり、注目を浴びたりとネガティブな妄想とは真逆のことが起きて、なんだ怖くないんだと気づけます。

◎すべては「先取り」でいく

すべては「先取り」でいく。とにかく待ち合わせ場所、会議室などは一番にいくことで緊張度合いが低くなります。あとからくる人に自分から「おつかれさまです!」と元気よく挨拶したらもう、その場を自分のホームにできていることになります。遅れていくとアウェイ。先にいくとホーム。こんなことだけで本番に備えることができるのです。

ぜったいに受け身になって声をかけてもらうのを待たない。すべて自分からです。相手が上司でも部下でもどっちが先にするべきとかはどうでもいいのです。

◎緊張するのは「圧倒的な受け身」だから

人前で極度に緊張してしまう人にある共通点は、「圧倒的な受け身」です。「見られている」「聞かれている」「声をかけられる」「褒めてもらえる」という立場から「見ている」などという立場に変えていくのです。

よく考えたら、「見られている」と思う受け身の心理って、とっても自意識過剰ではありませんか?そこであなたに、「思うほどあなたのことを見てないよっ」って言ってあげるので、安心して「見る側」になってください(笑)。

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2020年160冊目『20代だから許されること、しておきたいこと』

2020-07-31 17:55:45 | おすすめビジネス書

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評価 (3点/5点満点)

20代は不思議な時期です。〝人生100年時代〟と言われる現代では、まだ5分の1を過ぎた程度。しかし、この季節に見たもの、聞いたもの、体験したこと、夢見たこと、夢破れたことが、その後の人生を決める。そんな強さと怖さを秘めています。

この本は、20代の「許される時期」に何を考え、どう行動すべきか。同じく「しておきたいことの多い時期」に、具体的に何をどうするべきかについて語っています。

・自分らしさを肯定し、数の力や他人の言動に振り回されることがないように。

・職業や肩書きに執着せず、人生で成し遂げたいことに向かって邁進できるように。

・自分の目で判断し選び抜く力を身につけて、どんな場所へ行っても通用する人になれるように。

20代の「許される時期」に腰を軽くして挑戦し、「しておきたいことの多い時期」に自分の土台をしっかりと作って自我を確立する。

自己基盤がまだできていない時期だからこそ、悩みも不安も多いはず。その中で「ブレない」「流されない」「迷わない」ための自分軸を通す方法が理解できると思います。

【my pick-up】

◎残業は極力しない

少しずつ自分の裁量が増えるにつれ、できる限り残業を避けるようにしました。恒常的に会社にいることもやめました。私は長い会議、遅くまでの残業から新しいものが生まれるとは思えなかったのです。いつもと同じ会議室の壁を眺めているのは、自分や仲間の連帯感を確かめたり、「やった感」を満足させることに重きを置き過ぎているのではないか。若者よ、早く帰ろう。プライベートを大切にしながら、仕事の質を高めていこう。

◎淡々と生きる、飄々と生きる

嫌なことがあってもそれに執着せず、「淡々と」した態度を取ることです。機械のように、淡々と掃除をする。不安に怯える心を抜き、企画作成マシーンと化して、淡々と企画書をつくる。「がんばろう」という気持ちすら抜いて、体だけが勝手に動くような心境になれば、腰は上がるものです。

また、達成した喜びを十分に享受したら、早めに「飄々とした日常」に戻すことが大切です。「飄々」は、感情をあまり出さず、心に余白があります。「淡々」は、心に余白があるというよりは、心の動きに左右されないイメージです。

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2020年159冊目『働く女性のやる気スイッチ』

2020-07-25 16:49:30 | おすすめビジネス書

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評価 (3点/5点満点)

社員の平均年齢27歳、女性9割のサマンサタバサで、執行役員を10年以上務めた著者・世永亜実さんが、「女性が生き生きと夢中になって働くために、周囲は何ができるか」についてヒントを提供します。

女性が置かれている状況は男性とまったく同じではありません。改善されてきたとはいえ、依然として男性よりも女性のほうが、結婚や育児などのライフイベントにキャリアが影響されやすいのではないでしょうか。

また、一人ひとりの個性もある一方で、女性には女性としての特性や傾向があり、それを活かすやり方もあると思います。

いかに彼女らの「やる気スイッチ」をつけ、モチベーションを持続させ、「いつの間にか仕事に夢中になっていた」という状態を作ってあげられるか。

そのためには、ちょっとした「発想の転換」が必要になります。

本書では、女性だけでなく、新人や若手の育成法、年代別・タイプ別のマネジメントについても触れています。

【my pick-up】

◎「これができていないよね」よりも「こうやればもっとできたね」

私はマネジャーとして、「怒る」ことは絶対にしません。怒らなくても、本人が一番よくわかっている。「ここがすごいね」という肯定から入ります。何かしら良かった点は必ずあります。その上で、「これができていないよね」という言葉を、「ここはこうやればもっとできたね」という提案に切り替える。何がどういけなかったのかを一緒に確認するのを面倒がらないことが大切です。何度教えてもできないのであれば、それは伝えるほうが悪いのだと私なら考えます。その新人は、何が問題点なのか気づけていないのです。そして最後は、明るく終わること!「次に期待してるからね」と笑って一言。

◎「とりあえず不満を聞くリーダー」よりも「すぐ行動するリーダー」

ただ、「とりあえず聞いてあげればいいだろう」「スッキリしたみたいだから、もう大丈夫だろう」という態度でいると、すぐに見抜かれます。表面的な解決策だけですませようとしても、そのようなごまかしは利きません。しっかりヒアリングをしたら、「すぐ行動する」ことが大切です。私自身はスタッフから相談されたことには最優先で取り組んでいました。長い目で見れば、そのほうが早いからです。「すぐ行動する」のは、「自分の目はあなたに向けられているよ」と示す強いメッセージなのです。

◎「ミスの気をつける」よりも「ミスを出さない仕組みを作る」

「今日は何をしないといけないんだっけ?」最初の1、2年はこうして毎朝ノートを見ながらその日のタスクを確認してくれたことが、その後の財産になっています。仕事の段取りを組む、タスクを整理する、といった仕事のスキルの基礎作りができたのです。まずこのアナログなやり方を叩き込んでおくことで、当事者意識を持って、自分で仕事の優先順位を判断し、コントロールする力を身につけられるのではないかと思います。最初のうちは、こうして毎日3分でもいいので、「今日は何をするんだっけ?」と確認してあげることも大事です。私がこうして教えた新人たちは、今では管理職になって同じように若い子たちを育てているようです。

◎20代は「下積み」よりも「土台作り」

サマンサタバサでは30代前半で部長になるというのは決して珍しくありません。多くの社員が入社2、3年目で、早くも小さなチームのリーダー的な役割を任されるからです。その時から、チームメンバーを「使う」のではなく、「育てる」という意識も持ってもらいます。「自分が28歳で課長になったのなら、私が育てているスタッフには、27歳で課長になれるくらいの経験と自信を持ってほしい」彼女らはそれくらいの思いで、後輩たちを育ててくれているのです。チームリーダーをやってみると、どうすればメンバーがついてくるか、どうすれば信頼を得られるのかを学べます。実際にやってみることで、「やっぱりあの人が言うことにはみんな耳を傾けてくれるんだな」などと、自分の上司へのリスペクトも生まれるのです。

◎ワーキングマザーの5分は想像以上に貴重

「ちょっとだけ」と5分引き留めるだけで、いつもの電車を逃し、お迎え時間に遅れてしまうのです。「ちょっとだけ」なら、明日の朝に回したり、どうしても急ぐなら後でメールをしたり。いろいろな代替策により、たった5分が生む想像以上のストレスを回避できると、長く続くワーキングマザーと会社の二人三脚はうまくいくと思っています。

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2020年158冊目『あえて数字からおりる働き方』

2020-07-25 16:37:26 | おすすめビジネス書

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評価 (3点/5点満点)

新型コロナウイルスが流行し、オンラインファーストの社会への変化も加速する今、どうすれば、この激動の時代に組織に依存せず、1人でも、つながりながら自由に働くことができるのでしょうか?

「いいね!」やフォロワーは数値に変換してしまうと、一人ひとりからの「有り難う」の意味が薄れ、いつの間にか、たくさんの「いいね!」やフォロワーが欲しいと数を追いかけるようになります。

大事なことは「他の誰かではなく、あなたに仕事を頼みたい」という、誰かにとって意味がある存在になることです。

・自分が誰かから「有り難う」と言ってもらえるGIVE(ギブ)を繰り返すこと

・ギブを繰り返すことによって、特定の誰かにとっての「意味のある」存在になること

・特定の誰かにとって「意味のある」存在になることを重ねていくこと

あえて数字を追う世界からおりることで、「意味のある自分」を見つける-。

それがこの本の構造です。

世の中には複数の価値観が有り得ます。なにか1つに依存してしまっている状態から自立するためには、「依存しない」のではなく、「複数に依存先を増やす」ことが必要ではないでしょうか。

【my pick-up】

◎なぜギブが大事なのか

〝相手視点〟に立つギブは、好きな人への贈り物のために、普段ならしない花屋に行くという行為によって、自分を変化させます。ギブすることによって、あなたは相手との関係をつくると同時に、自分の視点を広げることができるのです。

◎演繹法タイプの日本の教育

ほとんどの日本人には、帰納法の訓練が足りていません。マリオカートは、路肩に乗って急カーブしたり、コースでないところにジャンプして最短コースを走ったりと、「演繹能」の制約条件から外れた発想ができる人ほど、好成績を得られるゲームです。これからは、演繹と帰納の、ちょうど中間にある考え方が求められます。それが「abduction(アブダクション)」です。少数のデータから帰納法で特徴の仮説を出し、その仮説に基づいて小さな演繹法で他の異なるグループに転用することで、仮説を検証する。演繹法ばかりをやってきた我々にはアブダクションを鍛えるために、まずは小規模な帰納法を訓練する必要があるのです。

◎質問は、一番得をする情報収集ツール

収集できる絶好のタイミングで手を挙げられるのはひとつの才能です。なぜなら、質問は情報収集ツールでありながら、自分を印象づける行為でもあるからです。〝こういう発言をすれば自分のことを覚えてもらえるかな〟とか、〝こんな質問をしたらみんながハッとするかも〟と、自分のことを覚えてもらうために行動する。いい質問をする人は必ず目立ちますし、強い印象を残します。質問は、それそのものが情報をギブする行為です。

◎リアルでいきなり名刺交換をするより、ネットで細やかに距離を詰める

ひたすらに異業種交流会に出向いて名刺交換に時間を費やすよりも、ネットを介した「程よい」コミュニケーションを、どう設定していくかを考えてやっていったほうが、今の時代では自分に合う人や、気になる人と仲良くなりやすいこともあります。

◎「これがあれば楽しく生きられる」ものが「ライフワーク」

ライフワークを持つことで生きがいを感じられるようになれば、極端な話、会社に仕事(ライスワーク)に対して、割り切って取り組むことが出来る場合もあります。むしろ、「会社の仕事はあくまでライスワークだ」と割り切り、「自分には仕事以外にも生きがいがある」と思えると、肩の力が抜け、かえって会社でも大胆な成長ができるかもしれません。

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2020年157冊目『新・世界の常識』

2020-07-23 18:11:39 | おすすめビジネス書

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評価 (3点/5点満点)

この本では、自分をアップデートするために大事な6つの観点を紹介しています。

・世界をまるごと相手にする上で避けては通れない「多様性

・他文化の働き方を理解するために欠かせない「ビジネスルール

・相手との共感度を高めるための秘技である「教養

・最強のチームを作り、最強のパートナーを巻き込むために必要な「社交・マナー

・情報戦で出遅れないための「メディア」リテラシー

・実用的なツールとしての「英語力

今まで常識だと思っていたものは、新型コロナというパンデミックを機に一気に崩れていくでしょう。

そんななか、自分の軸さえ常に持っていれば、そして新しいものを受け入れる心構えができてさえいれば、人生はその軸を中心に適応しながら回り続けるものです。

大分の公立高校から飛び出し、ハーバード大学・ジュリアード音楽院で、ひたすら自分を更新し続けてきた著者の思考や言動が、本書から垣間見えます。

【my pick-up】

◎「筋トレ」と「ランニング」は世界共通の関心事

持久力だけでなく精神力も鍛えられるマラソンは学生にも人気で、どれほどの努力が必要かがよく理解されるため称賛される傾向にあります。どの国の人と交流する時でも、「どんなエクササイズをするの?」は話のきっかけになりますし、共感できる場合には一緒に走ったりジムに行ったりして仲を深められることもあります。自分だったら運動の話題で何を話せるか、考えてみてはいかがでしょうか。

◎「勤勉な」人は「仕事の管理ができない」人?

これまでは物理的にオフィスに行くことで、「自動的に」仕事をしている気になっていたものが、在宅勤務が始まったことにより「仕事ってなんだろう?」と本質を問い始めた人もいるのではないでしょうか。

実力主義の場合はいかに自分が有能かを見せられるかどうかが勝負です。とにかく与えられた仕事を誰が早くこなせるか、誰が任された仕事の先まで見越した成果を出せるか、という実績が求められる世界です。「上の人」の顔色を窺うことなく本質的な仕事に集中できるという大きなメリットがあります。

時々「残業で朝2時まで仕事をしていた・・・」と自慢する人に出会いますが、その人は「仕事量と時間の配分を自分で把握・管理できていない人」という認識になってしまいます。

◎手早いメールのフォローアップ術と「!」で好印象

メールを1通送ると、相手のメールボックスに自分の「足跡」を残すことができます。メールのやりとりが存在したかどうかで2回目以降の連絡へのハードルがかなり下がり、仕事を頼んでもらえる確率も上がるのです。

内容は真面目でも、「今日のお話はとても興味深かったです!」と「!」記号を1つか2つ交ぜてみると少し陽気な雰囲気がでます。相手の受信箱にメール1つを残すことが次の仕事への重要なステップになるかもしれません。

◎スマホで英語脳を育てる

音声入力を全て英語設定にしてみることを強くおすすめしたいです。英語しか話せない秘書ができたつもりで毎日話しかけてみると、質問の仕方の勉強になります。毎日の疑問を全て英語で「音声アシスタント」に質問していると、自然と英語脳で考えられるようになっていきます。

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