評価 (3点/5点満点)
ホリエモン初の「時間」だけをテーマにした著書です。
・「時間ほどかけがえのないものはない」これさえ理解してもらえれば、本書の目的の半分は果たしたも同じだ。
・たくさんのお金も、膨大な仕事も、おいしい食事も、人づき合いも、遊びも-すべては「よりよい時間」を生むための手段でしかない。
・通勤に1時間をかけ、8時間を会社のPCの前で過ごし、2時間を会議や商談に費やし、また1時間をかけて帰宅する-そんな人も「時間(=人生)の切り売り」をしている。
・仕事や会社、上司、家族など、「他人の時間」に振り回されている場合ではない。すべては「自分の時間」を起点にするべきなのだ。
本書を読んだ私の感想は、「本当の自信とは自分の心に寄せる強固な信用」であること。堀江さんが自信があるように見えるのは、ご自身が「自分の心だけはコントロールできる」と確信しているからではないでしょうか。
「過去」や「未来」に心を奪われず、いつでも目の前の「現在」に夢中になっていられるという手応え。それが本物の自信をつくると思います。
最終的には、それが堀江さんの1秒もムダにしない時間術につながっています。
【my pick-up】
◎きみは「自分の時間」を生きているか?
ぼくは手元にある時間を少しでも「自分時間」として確保したいし、人の時間を奪うことに未頓着な行動に対しては、言いようのない不快感を抱く。実際、変な人とは距離を置いて、なるべくつき合わないようにしているし、時間を奪おうとする人には声を荒げてキレることもある。いろんなところで語ってきたことだが、典型的なのは、「平気で電話をかけてくる人」だ。本人は何気なく電話をかけているだけでも、ぼくからすると、いきなり人生に割り込んできて、「他人時間」をねじ込もうとする行為にしか見えない。だからぼくはよっぽどのことがないかぎり、スマホに着信があっても、電話に出ない。これは決して非難されることではないはずだ。
◎会議中でも能動的にスマホをいじる
たとえば「朝まで生テレビ!」。あれは、建前上は討論番組ということになっているが、実際には、出演者たちが言いたいことを勝手に口走るだけのコンテンツだ。何か議論を積み上げているわけではないので、話の筋を追っていても仕方がない。だからぼくは生放送中であろうと、LINEに来ていたプロジェクト案件に返信をしたり、編集者から送られてきた原稿にコメントしたり、ハッシュタグでツイッターを検索して、視聴者たちがどんな反応をしているのかをチェックしたりしていた。
◎得意なことに集中投資しろ
「全部を自分でやろうとしない」というのは、時間術の核心である。ぼく以外でもできることは専門知識や適性がある人に任せて、ぼくは自分が得意なことに集中する。そもそも会社に赤の他人同士が寄り集まる意味は、そこにしかない。チームワークとか絆など全部まやかしだ。得意な人が得意な仕事に集中し、より多くの利益を上げる。そのために会社があるのだし、それができない会社に存在価値はない。
◎食欲・性欲・睡眠欲は「幸福を感じるためのツール」
ぼくたちには、毎日つねに幸福を感じられるように、「食欲・性欲・睡眠欲」という最高のツールが用意されているわけである。幸せというのは本来、こういう手近なものだ。睡眠時間を削って仕事をしたり、まずいものばかりを食べたり、セックスのない日常を送ったりしているのは、本当にもったいない。この3つの本能を満たしさえすれば、ぼくたちは〝そこそこ〟幸せにはなれるのだ。