評価 (3点/5点満点)
人生100年時代というキーワードを生んだ『LIFE SHIFT』(2016年刊行)の第2弾。原著のタイトルは『THE NEW LONG LIFE』です。
前著では長寿化について前向きなメッセージが打ち出されていますが、テクノロジーの進化に関しても根深い不安と懸念を抱いている人が多いという課題認識が今回の第2弾のきっかけとなっています。
テクノロジーの進化と長寿化の進展を受けて、人類は何を成し遂げたいのか、そして向こう数十年にわたりどのように繁栄したいのか。
本書では、すべての人に訪れるこのような変化を主体的に乗り切る手立てを考えます。
本書の最後には、以下の5つの行動を取ることの重要性を訴えます。
先手を打つ(変化に対処する責任はますます個人の肩に重くのしかかる。そこであなたは今すぐ行動を起こす必要がある)
将来を見据える(先々に大きな恩恵をもたらす行動を慎重に選ぶことがいっそう重要になる)
「ありうる自己像」を意識する(「ありうる自己像」の選択肢をじっくり検討し、選択肢を早く閉ざしすぎない)
可変性と再帰性を意識する(あなたがどのように老い、どのような将来の選択肢を手にするかは、今あなたがどのように行動するかによって決まる)
移行を受け入れる(今後移行の機会がますます多くなり、移行の経験がマルチステージの人生の節目になる)
今後、人生が長くなる半面、人生の多くの移行を経験するようになる結果として、ひとつひとつの活動の期間やステージが短期化します。
これは、長く生きられるようになって、自由が広がり、選択肢も増えることを意味します。
また、長い人生に一貫性と安定をもたらす上で、深く強力な人間関係が果たす役割は極めて大きいです。
コミュニティとの新しい関わり方を見いだすことの重要性が増すかと思います。