厳選!ビジネス書 今年の200冊

2008年ブログ開設から、紹介したビジネス書は3,000冊超。
1日2,000PVの仕事力を上げる書評ブログ。

2020年139冊目『2020年6月30日にまたここで会おう』

2020-06-29 19:27:32 | おすすめビジネス書

amazonへのリンクはこちら

評価 (3点/5点満点)

2019年に、病のため47歳の若さで亡くなった瀧本哲史さん。

この本はその7年前、2012年に行われた東京大学での講義を1冊にまとめたものです。

切れ味しかないような発言や、徹底したロジックに裏打ちされた主張、そして元マッキンゼーの投資家という肩書きから、「理屈のひと」というイメージが強いですが、実際に瀧本さんに深く接した人はみな、彼の本当の姿はその逆、「情のひと」であることを知っています。

サービス精神が旺盛で、ウィットと愛嬌に富んでいて、次世代にめちゃくちゃ期待をし、どんなときも目の前の仲間のためには支援を惜しまない人。その魅力的な人柄も、話の端々から滲み出ていると思います。
 
たぶん2020年までには、この国の将来ってある程度見えてると思うんですね。8年後の今日、2020年の6月30日の火曜日にまたここに再び集まって、みんなで「宿題」の答え合わせをしたいんですよ。

なので、2020年の6月30日までに、やはり何かやりましょう。僕もそれまでに何かやりますので、みんなで答え合わせをしましょう。
 
瀧本さんがいない中、2020年6月30日に再集結する動きはありましたが、コロナの影響で実現できず。しかし、当日の19時から『瀧本哲史ゲリラナイト』がyoutubeで配信されます。楽しみです。

https://www.youtube.com/watch?v=x0hOgyGKs1M

「バイブルやカリスマを否定せよ!」「自分の頭で考えろ!」
 
君たちが未来を変えろという、その普遍的なメッセージは、これから10年後、20年後もけっして色褪せることはないでしょう。本書はずっと10代・20代の若者たちを、刺激し続けるはずです。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2020年138冊目『大前研一 ポスト・コロナ時代の稼ぎ方』

2020-06-28 16:09:06 | おすすめビジネス書

amazonへのリンクはこちら

評価 (3点/5点満点)

コロナによる試練のいまこそ、経営者は冷静になって国内外の高収益企業と呼ばれている企業の戦略やマネジメントについて理解を深め、今後の自社のビジネスをどうすべきかについてじっくり考えてみる。この本は、そういう趣旨で刊行されたものです。
 
大前さんのBBT(ビジネス・ブレークスルー大学)とプレジデント社によるエグゼクティブセミナーがもととなっており、コロナ前に触れている内容ですが、今回のコロナによる試練は、企業各社の生産性向上や高収益企業家、またサイバーシステムを思い切り取り込むよい転機になるでしょう。
 
毎日出社しなくても、また対面でのやりとりでなくても影響がない業務があることを多くの企業が知ったことで、日本企業の生産性向上や働き方改革が一気に進むかしれません。
 
もはや在宅勤務への対応は、企業にとっても、働く側にとっても、必須のインフラ、スキルになりました。また、間接業務を社外にクラウドソーシングで委託することも当たり前になると思います。
 
そして本書の大きな主張は、コスト削減ではなく、売上を増やすことで高収益企業を目指すべきという点です。
「価格を高く設定しても販売量を失わない商品やサービスを持つ」
そんな戦略に成功している企業の経営者が、多数登場します。
 
【my pick-up】

◎長時間労働とは何か(佐々木常夫)

1.プロ意識の欠如

限られた時間の中で結果を出すのがプロであって、だらだら夜中までやるのは、たとえそれで結果が出せたとしても、プロではありません。アマチュアです。

2.想像力の欠如

人に会ったり本を読んだりする時間もとれないので、自分を磨く機会も失われます。そういう誰でもちょっと考えればわかることがわからないから、平気で長時間労働を受け入れてしまうのです。

3.羞恥心の欠如

時間がかかるのは自分の生産性が低いからで、恥ずかしいことなのです。それなのに、そんなことはおくびにも出さずに会社に残業代を請求するのは、羞恥心が欠如しているからにほかなりません。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2020年137冊目『勤勉な国の悲しい生産性』

2020-06-28 16:01:09 | おすすめビジネス書

amazonへのリンクはこちら

評価 (3点/5点満点)

この本では、歴史を振り返り、日本の労働者の時間に対する意識、組織に対する意識、人間関係に対する意識、仕事に対する意識を、広範囲にわたる調査、研究、文献を参考にしながら考えます。
 
・「労働生産性」は統計数値の詐術
・賃上げと価格設定は経営者の肚一つ
・自分が労働者であることを忘れてしまう消費者
・「GDP後生大事」は時代遅れの経済学
・日本人は怠け者だった!
・空気を読む個人主義が蔓延する日本
・AIにヒトの仕事は奪えない
 
など、労働をめぐる「時間」と「組織」の通念を打破する1冊です。
 
いま、デジタル一辺倒の世の中で、人間が本来もっている力を信じることができなくなっているのかもしれません。
 
働き方改革において重要なことは、大多数の「普通の社員」の感情を喚起すること、会社の理念や目標に「感動」し、「共感」を抱いてもらうことです。
 
生産性が低いとよく言われる中で、日本人は今後いかに戦えばいいのか。日本の歴史・特性を理解しつつ、社員に夢を見させて士気を再生する経営論です。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2020年136冊目『「経理」の勉強法!』

2020-06-26 21:21:24 | おすすめビジネス書

amazonへのリンクはこちら

評価 (3点/5点満点)

この本は、経理の仕事に就いて3年という方に向けて書かれています。

経理歴3年といえば、周囲からは、新人から中堅にそろそろ成長することを期待されます。

また、経理パーソンとして自分の成長の鍵を握るのは、ここからの3年の過ごし方です。
 
決算に追われる中でも自分の成長を叶えるためには、やり方を工夫することが不可欠です。

そんな今後のキャリアアップのためのメニューを「社内・社外・将来」の視点から、たくさん紹介しています。
 
また、経理3年目向けおススメ書籍リストや、経理パーソンのポータルニュースサイトのように使えるブログ(公認会計士の武田雄治さんの『CFOのための最新情報』)など、今すぐ使える情報・ツールも豊富です。
 
私も現在、経理財務をメインに仕事をしていますが、「経理」が将来、人気の職業にランクインするのが夢ですね。
 
【my pick-up】

◎簿記2級の資格をぜひ取得しよう(簿記2級は免許証、簿記3級はなくてもいい)

経理パーソンは早い段階で簿記2級をぜひ取得しましょう。簿記2級を取得した事実は「経理業務について相応の知識がある」と伝えると同時に、「数カ月程度の学習を継続してやり遂げた」ことも伝えます。感覚的には簿記2級の内容のうち実務に直結するのは3分の1程度でしょうか。とはいえ、前述の効果が期待できることと、他に代わりになる資格がないことを考えると、現状では簿記2級取得がベストだといえます。

経理を仕事とする経理パーソンにとっては、簿記3級ではやはり不十分です。簿記2級は必須と考えておきましょう。裏を返せば、簿記2級の資格とメジャーな会計システムの操作経験がある人材は、経理としての最低限の条件をクリアしているといえます。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2020年135冊目『プロフェッショナル経営参謀』

2020-06-26 21:09:07 | おすすめビジネス書

amazonへのリンクはこちら

評価 (3点/5点満点)

この本で定義している経営参謀の仕事とは「経営にとって今最も重要な問いを設定し、解くべき課題を見極め、議論の材料を経営層に突きつけて意思決定を迫ること」です。
 
センスのない参謀のケース-典型的なコケる10のパターン

1.トップの指示を鵜呑みにしてそのまま受け入れる
2.トップのいきなりの豹変についていけず混乱する
3.トップの言うことだけに乗っかり、立場の弱い少数意見を無視
4.「いいね、その方向で進めてくれ」を真に受ける
5.最初に立てた予定調和のシナリオで押し切ろうとする
6.答えの出せない問いを設定したまま堂々巡りをする
7.自分が見えている世界だけで物事を判断する
8.バカと思われたくないので、相手に聞き返さない
9.自分が抱いた違和感を封印してしまう
10.自分のチームメンバーに精鋭ばかりを集めたつもりだったが・・・
 
参謀としてのセンスに必要な7つの能力

1.「まだ見えていないものを見たい」という目
2.仮説を出し続ける力
3.シナリオプランニング的発想
4.はっとさせることへの意欲
5.オーナーシップ
6.人の心の動きを読む
7.変化を恐れない。宙ぶらりんな状態に耐えられる
 
著者はボストンコンサルティンググループ日本代表の杉田浩章さん。先の見えない今こそ、課題を自ら設定して経営層に提示し、多くの関係者を巻き込んで実行していく。そんな役割を担う人が重用されるんだと思います。
 
【my pick-up】

◎タイミングマネジメント-シニアへの相談は先にスケジュールを押さえる

日々のやるべきことをタイムマネジメントする際、重要なポイントがある。それは「シニアへの相談やヒアリングは先にスケジュールを押さえる」ということだ。ここでの失敗パターンは、「コンテンツを仕上げてから相談しよう」と考えることだ。しかしそれでは、大事なイベントまでに間に合わない。

イベントまでに議論やヒアリングが必要となるのは間違いない相手なのだから、「この時期に何らかの相談が必要になるだろう」というタイミングを読んで、まずは時間を確保することが最優先となる。「スケジュールを押さえてから相談する内容を決める」という逆の発想で段取りを組むということだ。「議論の内容が煮詰まっていなくてもいいから、もっと早く相談してくれればよかったのに」というのが上の人間の本音だ。

すべてはタイミングから考える。これがタイムマネジメントの鉄則だ。たとえ材料が十分に揃わなかったとしても、手持ちの中から何を突きつければ相手からいい知恵を引き出せるかを考え抜く。コンテンツが揃わなくても、ミーティングの目的が果たせればそれでいい。
 
◎仕事の切れ目で振り返ってリバースエンジニアリングする

1つのプロジェクトが終わったタイミングや、重要な納期やフェーズを乗り越えた区切りなど、仕事の切れ目ごとに振り返りをするといい。振り返ってみれば何らかの反省が必ずあるものだ。それが1つも出てこないなら、「自分は学ぶ能力が低い」と自戒すべきだ。

振り返りをするときは、まずは自分自身で考え抜くことが必要だ。人からフィードバックをもらうとしたら、そのあとだ。フィードバックはどちらが正しいかを判断するためではなく、「こんな視点もあるのか」とものの見方を広げるために使えばいい。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする