評価 (3点/5点満点)
著者は東北大学大学院教授(専門は教育心理学、スポーツ心理学)の北村勝朗さん。どのようにすればそれぞれの人の中にある潜在的な可能性を顕在化し、日々の生活や仕事の中で発揮できるのか?この本は、上達を妨げる思考の解説に始まり、上達の仕組み、上達の方法について紹介します。
1.上達とは、誰もが持つ可能性が発揮されることである。
素質でもセンスでもなく、プロセスの問題である。
2.上達のポイントは、発想、仕掛け、やり方にある。
可能性を最大限伸ばす視点をもって、主体的に取り組める環境を設定し、質の高い練習・学習を継続して蓄積することにより上達が可能となる。
3.上達するための実践は、わくわくする、頑張り続ける、‘もっと’を追求する、体験を積み重ねることである。
質の高い練習・学習とは、達成感や満足感を伴いながら、目標に向かって繰り返し行い、時には失敗を重ねつつも、それを克服して更なる目標に向かい続ける体験である。
技術もノウハウも、次々と刷新されていくから、学び続けなければならず、限られた時間の中で技術や技能を習得しなければなりません。だからこそ、効率的で効果的な上達の方法を習得する必要があり、その点で本書は大いに参考になると思います。
「1万時間の法則」(卓越したレベルの技能を獲得するために必要な練習時間)にも通じる内容です。