厳選!ビジネス書 今年の200冊

2008年ブログ開設から、紹介したビジネス書は3,000冊超。
1日2,000PVの仕事力を上げる書評ブログ。

今年93冊目『ブレインダンプ』

2010-06-28 21:33:20 | おすすめビジネス書
ブレインダンプ―必ず成果が出る驚異の思考法 ブレインダンプ―必ず成果が出る驚異の思考法
価格:¥ 1,575(税込)
発売日:2010-04-29

評価  (3点/5点満点)

新潟で屈指の成績アップ実績を誇る学習塾の代表・谷澤潤さんが、脳の性質に従順に、脳の機能を最大限に活用して、仕事において短期的なスパンで実益を得る方法「ブレインダンプ」を紹介します。

「ブレインダンプ」とは、「ブレイン(脳)」を「ダンプ(すべて出す)」する、すなわち「あなたの脳の中にあるものを、すべて出し尽くす」という意味で、アメリカのトップビジネスマンの間でいまや常識と化しつつある仕事のパフォーマンスを最高に高める手法です。

具体的には、次の10ステップで行います。

Step1 欲しい物、やりたいこと、なりたい状態をすべて紙に書き出す

Step2 現在やらなければならないことをすべて書き出す

Step3 仕事のアイデアをすべて書き出す

Step4 現在抱えている悩み、不安、問題、借金をすべて書き出す

Step5 15分間のインキュベーションプロセス(脳を孵化させるための休憩)

Step6 書き出した脳の中身を、比較検討する

Step7 リストを自分のポケット+PCの横に貼る

Step8 「Todoリスト」を1から順番にこなす

Step9 ビジネスアイデアを1から順番にこなす

Step10 ブレインダンプをアップデートする

ポイントは、脳が脱水症状を起こして悲鳴を上げる感覚を得るまで、脳の中にあるものをすべて紙に書き出す(Step1~Step4)ことです。一度、この作業に丸一日かけて取り組んでみましょう。その後のインプットとアウトプットに変化が起こりますよ。

【my pick-up】

◎短期的な目標は、周囲に宣言しない

長期的な目標はできるだけ周囲の人たちに話したほうがよい。周りのほとんどの人が応援してくれる。そして、役に立つ情報を与えてくれる。

けれども時間に追われながら、短期的な目標達成を試みているときには、周りには言わないほうがよい。時間に追われ短期的な成功を得なければならないときには、脳はプレッシャーとしてではなく、ストレスとしてそれを受け止めてしまう。

◎一般常識を疑ってみる

一般常識は、私たちの日常の行動基準、判断基準を示してくれる。当然私たちにとってなくてはならないものだ。けれども、日常生活の中で重宝するのと同じような感覚で、ビジネスの場でこれを当てにしてはならない。

ビジネスとは、あなたが生み出した独自の価値を世の中に示し、対価を得て提供していくものだ。そのようなものを生み出そうというときに、あなたはけっして一般常識の声を聞いてはならない。それは、いつしか雑念と化してあなたの創造力を奪い去る。あなたは、一般常識から対極のところでものを考えていかなければならない。

人々が対価を払ってくれるような価値を生み出すには、一般常識に対して「果たしてそうだろうか」と疑問をはさみ、それを覆そうとするところから始めなくてはならない。または、最初からいっさい一般常識を念頭に置かないところから、思考を進めていかなければならない。

◎アイデアが出ただけでは、まだ結果につながらない

アイデアやイメージは、いつも私たちの脳の中で、浮かんでは消え、浮かんでは消えという現象をくり返している。そして、成功者は浮かんだアイデアを逃さない。偶然浮かんだ1つのアイデアにどれだけ大きな価値があるかを知っている。だから必死になって残し、断片的なアイデアを構想に昇華させ、管理し、やがて形にしようとする。

一方凡人にはそれができない。偉大な成功者と凡人との違いはここにある。いや、ここにしかない。

◎運動は脳への刺激と考える

運動には、体を動かすことによって、脳に良質の刺激を与えるという大切な意味がある。要するに体を動かすことによって、脳もまた運動することになるのだ。

積極的に運動をするということは、日ごろ酷使している大脳皮質をリラックスさせ、それ以外の部位を働かせるという重要な役割を果たす。これによって、あなたの脳全体がバランスよく発達していくことになる。

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今年92冊目『「問題即解決」101の方法』

2010-06-26 23:02:02 | その他私が読んだ本
「問題即解決」101の方法 「問題即解決」101の方法
価格:¥ 1,470(税込)
発売日:2010-06-01

評価  (2点/5点満点)

2008年に刊行された『Think Smart Act Smart』を、経営コンサルタントでお馴染みの小宮一慶さんが翻訳されたものです。

本書でいう解決法とは、「フレームワーク」と呼ばれるもので、これを活用することで、

①仕事でも人生でも、大きな時間節約になる

②優先順位が的確につけられる

③自信が芽生えることでいい結果を生み、さらに自信に繋がるという好循環となる

という3つのメリットを手に入れることができます。

小宮さんは、「最近、読んだ中でダントツに面白い」とコメントされていますが、全体的にまとまり感がないのは否めません。逆に、紹介されている101個のフレームワークをざっと読み、使えそうなものを1つでも2つでも試してみる、というやり方がいいと思います。

【my pick-up】

◎「なんとなく」を無視するな

「直感」は信頼のおける問題解決ツールなのです。なぜならそうした感覚が、たいていは正しいことが調査でわかっているからです。

「直感」とは、これまでの豊富な「経験」から沸き上がってくるもの。

いままで人と関わってきた「経験」が、「直感」に大きな影響を与えているのです。「直感」は「経験」がなければ成り立たないものだということを覚えておきましょう。

◎何事も「30回くり返す」と頼れるデータになる

「いいことが続く」といった偶然は、どのくらいの確率で起こるのでしょうか。難しい計算をしなくても、そのヒントを得る方法があります。

同じ行動を30回くり返してみればいのです。

これだけの回数を重ねれば、比較的正確な答えが分かります。もちろん、100回、1000回とくり返す回数を増やせば正確性は上がりますが、時間のムダも膨大になってしまいます。

◎「忙しい数日間」より、「1日だけ超多忙な日」を

とにかく1日だけ頑張り抜いて、大きな成果を上げるという「アクション・デー」という新しい戦略を試してみましょう。

ある意味では「無理をする」のですが、1日だけだと思うとやり抜けるもの。

何日か連続で「かなり忙しい日」があるよりも、1日だけ「ものすごく忙しい日」があるほうが効率的なのです。

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今年91冊目『アナログ主義の情報術』

2010-06-25 22:56:30 | おすすめビジネス書
アナログ主義の情報術 アナログ主義の情報術
価格:¥ 1,575(税込)
発売日:2010-06-11

評価  (3点/5点満点)

出版プロデューサー・著述家で、「名古屋」や「県民性」をテーマにした著書が多い岩中祥史さんによる、情報との接し方、その活かし方に関する本です。

インターネットなどから得るデジタルの情報はたしかに役に立つものの、あくまで補助的な存在でしかなく、アナログこそお金も時間も手間もかかるが、情報発信の最大の武器であるというのが本書の主張です。

現場主義に徹した丹念な取材の経験が、この主張の裏づけとなっており、様々なエピソードが紹介されていてなかなか面白いです。

ほかの人が気づいていない新たな発想・視点をどんどん生み出す仕組みを自分の中に作りあげましょう。

【my pick-up】

◎女性誌を男が買えば、人目を気にしないトレーニングができ、独創力がつちかわれる

女性が女性誌を読み、男性が男性誌を読む、という常識的な行為からは、一般的な情報しか集められない。まして、独創的な情報発信など、望むべくもないだろう。

他に負けない情報収集力を持つための第一歩は、「人のしないことをする」である。

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今年90冊目『仕事と勉強を両立させる時間術』

2010-06-22 23:48:15 | おすすめビジネス書
仕事と勉強を両立させる時間術 仕事と勉強を両立させる時間術
価格:¥ 1,344(税込)
発売日:2010-06-14

評価  (3点/5点満点)

司法試験に2年、米国公認会計士(USCPA)に1年で合格し、現在は弁護士業務の傍ら、資格取得を目指す人へのアドバイスも行っている佐藤孝幸さんが、仕事のムダを徹底的に省いて効率化し、残業なしで将来の目標を実現する勉強時間を確保するための秘訣を伝授します。

ポイントは、巷に出回っている小手先のツールやスキルを活用する前に、まずは時間に対するコスト意識を身につけることが大事だと言います。

本書で、勤務時間内に仕事を何としてでも終わらせようとする決意と、「やらないと気持ち悪い」と思えるようになるまで勉強等を習慣化するクセを固めましょう。そのためには、周りに流されることなく、自分のペースを掴みそれを守ることです。

【my pick-up】

◎「面倒だ」と思った瞬間、効率は1/2以下になる

集中力を一気に下げるタブーワードがあります。それは、「面倒くさい」です。これは思っていてもダメですし、言ってしまったらもっとダメです。目の前のことが面倒だと思った瞬間、気が重くなり、体や頭が動かなくなってしまいます。

どうせやらなければいけないことなのであれば、さっさとやってしまうに越したことはありません。嫌だという気持ちの中でやるより、割りきってしまった方が何倍も楽に、そして早く終わります。あまり気が進まないからこそ、短い時間の中で集中して片付けてしまう。やはりこれが原則なのです。

◎10時に寝る

勉強、仕事、どちらでもそうなのですが、効率を高めるためにはよく寝ることです。私は常に7~8時間は眠るようにしています。これはUSCPAや司法試験などの資格勉強をしていたときもです。実際、今も夜10時にはベッドに入り、朝は5時半くらいに起きています。

夜は何もしないで寝て、日中のパフォーマンスを最大限に高めるようにしているのです。そして仕事をさっさと切り上げて、残業はせず帰る。そして帰宅後の数時間を自分の好きな時間に充てるという生活を送っています。そもそもの話、残業が多かったり勉強の時間が取れなかったりするのは、日中の仕事の仕方に原因があるのです。

◎1度決めたらブレるな

私は飲み会にはほとんど行きません。年に数回あればいい、それくらいのものです。もちろん20代の頃は飲みに行ったりもしましたが、資格勉強をはじめたくらいからは、まったくといっていいほど行かなくなりました。その理由は、その必要性を感じなくなったことと、時間とお金のムダだと思ったからです。私は、人間関係は仕事のやり方や、その結果で作れるものだと信じていますので、お酒を飲んで仲を深めようというようなことを考えたことはありません。

本当に目標達成したければ割り切ってしまうことも必要だということです。少しくらい極端に割り切った方が結果はついてくるでしょう。

目標に対して集中力をぶつけるためには、これまでと同じ生活を維持しようとしてはいけません。やはり、どこか(特に趣味などのプライベートの時間)を切り捨て、その部分を勉強などに費やすようにしなければ時間はなかなか作れません。

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今年89冊目『鈴木敏文の「話し下手でも成功できる」』

2010-06-20 21:53:24 | おすすめビジネス書
鈴木敏文の「話し下手でも成功できる」 鈴木敏文の「話し下手でも成功できる」
価格:¥ 1,300(税込)
発売日:2010-05-21

評価  (3点/5点満点)

フリージャーナリストの勝見明さんが、セブン&アイ・ホールディングスの鈴木敏文・代表取締役会長兼CEOへのインタビューをもとに、鈴木流心理学経営の真髄に迫ります。

また本書では、経済学の新しい分野である「行動経済学」から考察しても、鈴木流心理学経営は理に適っていることを証明しています。

なぜセブンイレブンは他のコンビニチェーンに比べて、1日1店舗あたりの売上が10~20万円多いのか。この本を読めば分かります。

【my pick-up】

◎「仮説・検証」を行わないと機会ロスは〝見れども見えず〟になってしまう

仮説は何のために立てるのかといえば、何もしなければ機会ロスのなっていたはずの顧客の潜在的なニースを「見える化」し、ビジネスを拡大均衡へと持っていくための方法論にほかならない。

◎なぜ、セブンでバイトをすると3カ月で経営学を語り始めるのか

セブン-イレブンでは学生のアルバイトでも始めて3カ月も経つと、経営について一家言を持つようになるといわれる。発注分担といって、学生アルバイトも担当商品ごとに自分で仮説を立て、発注し、結果を検証することを求められるからだ。

欧米のビジネススクールでも「パートタイムのワーカーがなぜ、そのような働き方ができるのだろうか」と注目を浴びる。

◎仕事は時間をかけないことで価値が生まれる

人は必ずしも時間をかければいい仕事ができるわけではありません。仕事が困難であるほど、期限をできるだけ区切ったほうがやるべき課題が明確になり、固定観念がつくり上げた限界が取っ払われて、逆に不可能が可能になるのです。

時間をかけると、その分、課題が増えるという悪循環に陥ります。

◎上司は「ボトムアップ」と称して決断を回避してはいないか

ありがちなのは上司が何ら方針を決めずに、ボトムアップと称して現場に対応を委ねてしまうケースです。方針が示されない限り、部下も仮説を立てて挑戦のしようがありません。そのため、第一線では目の前の現実にふり回されて変化に対応できず、後手に回る。上司は決断を回避し、現場はひたすら疲弊する。

この悪循環を断ち切るには、トップダウンで方針を示すことこそが上司の仕事であるという意識をもう一度、取り戻すことです。

◎失敗しても逃げてはいけない、そこからまた始めればいい

セブン-イレブンを創業したときも、難交渉の末に契約にこぎつけたものの、開示されたマニュアルや経営ノウハウは、ビジネス環境やインフラが異なる日本では通用しないものばかりでした。

サウスランド社のマニュアルやノウハウが使えない以上、すべてを自分たちでゼロからつくり上げるしかない。

もし、アメリカのノウハウがある程度使えたら、もう少し安易に考え、既存の常識を一つ一つくつがえしていくほどの徹底した取り組みはできなかったかもしれません。

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