35歳から出世する人、しない人 価格:¥ 1,449(税込) 発売日:2012-04-13 |
評価 (3点/5点満点)
様々な業種において人事及び営業を中心にキャリアを積み、独立後は人事コンサルタントとして人材サーチ(ヘッドハンティング)ビジネスに携わる佐藤文男さんが、「35歳から出世する人になるためには、20代あるいは30代のうちに何をすべきなのか?」について書いています。
今後は現在勤務している企業でそのまま「出世」して役員に登りつめる人のみならず、転職ししてより高いポジションに就くことを目指す人もいれば、独立して自分でビジネスを興すことを目標にする人も出てくることでしょう。ある意味ビジネスパーソン一人ひとりにおいての「出世」の定義が異なってきているのかもしれませんが、本書ではどの人にとっても共通的に成功できる考え・行動が紹介されています。
経験豊富な40代から50代のビジネスパーソンにも役立つ内容です。部下の育成・マネジメントをする際に、自身の足跡を定期的に振り返ることは大切だと思います。
【my pick-up】
◎1日の行動計画を明確に立てているか
1日を大切に過ごすためのポイントは、「5分間で何ができるか」という意識を常に持つことです。
1日の予定を立てても、ふとした短い時間が空くことはいくらでもあります。そんな際に、「1時間空いたから企画書が作成できる」「20分あるから電話で打ち合わせができる」「5分時間ができたからメールを1本打てる」といったように、常に時間に対してハングリーになってほしいと思います。基本的に1日は、そんな5分10分の短い時間の集積でもあるわけです。「たった5分しかない」とボーッとしている方と「5分あれば○○ができる」といつも考えて行動している方とでは、将来的には大きな差がつくことでしょう。
◎健康、体力に留意している
成功したいビジネスパーソンにとって、健康維持や体力増強はビジネス上の実務能力と同じくらい重要といえましょう。
まだ若く元気な頃から健康に気を配り、身体のメンテナンスを心がけることによって、年齢を経ても元気にバリバリと仕事を続けられる身体になるのです。健康のために何をしたらいいかというと、やはり基本は適度に体を動かすことです。特に若い方は定期的に運動をすることをおすすめします。大切なのは継続して続けることです。そのためには自分に合った長く続けやすいスポーツをきちんと選択することがまずは大切です。
食生活も大切で、カロリーの過剰摂取や栄養のバランスにも気を配りましょう。食事や栄養についての基本的な知識は、いまやビジネスパーソンの健康を維持するための必須要素です。また飲酒のしすぎは体調を崩すもとです。もし二日酔いを続けるような生活であれば、質の高い仕事をするためにも改善が必要であるといえます。
◎財務経理の知識や数的理解力がある
できるビジネスパーソンや優れた経営者の方の話を聞いていると、会話の端々に数字がさらさらと出てきます。
彼らは数字を出すことで話に具体性と説得力が増すことを知っているだけではなく、普段から数字を組み合わせて考えることで、ビジネスをより客観的に分析し、正しい判断ができると十分に理解しています。20~30代の若い頃から、こうした数字で考えるクセをつけるように意識しましょう。
特にビジネスパーソンにとって大事なのは、財務経理に関する知識です。これからのビジネスパーソンはどういう職種に携わろうとも、財務諸表を読んで会社の経営状態を理解できる能力が必須となります。一見数字と関わりのなさそうな部署の方であっても、会社を数字で理解すると、経営者的な視点を身につけることができるようになります。
財務経理の知識は、少し勉強すれば身につくものです。最低でも簿記3級、できれば簿記2級程度の知識を目標にしましょう。
◎読書の頻度は
これだけ情報過多な時代ですが、本を読むことの価値は変わっていません。読書はビジネスパーソンが教養を高めるうえで欠かせない意義あるものです。
本を読むことの大きなメリットの1つは、自分の頭を使って考えるクセをつけられることです。他人の知識や経験を得られることも、読書のメリットの1つです。
読書は思い立ったときに一気に読むのではなく、少しずつでもいいので毎日本を読む習慣をつけるといいでしょう。そのためには、外出するときも常に本を手放さないことです。