厳選!ビジネス書 今年の200冊

2008年ブログ開設から、紹介したビジネス書は3,000冊超。
1日2,000PVの仕事力を上げる書評ブログ。

2012年55冊目『35歳から出世する人、しない人』

2012-04-28 21:43:24 | おすすめビジネス書
35歳から出世する人、しない人 35歳から出世する人、しない人
価格:¥ 1,449(税込)
発売日:2012-04-13

評価  (3点/5点満点)

様々な業種において人事及び営業を中心にキャリアを積み、独立後は人事コンサルタントとして人材サーチ(ヘッドハンティング)ビジネスに携わる佐藤文男さんが、「35歳から出世する人になるためには、20代あるいは30代のうちに何をすべきなのか?」について書いています。

今後は現在勤務している企業でそのまま「出世」して役員に登りつめる人のみならず、転職ししてより高いポジションに就くことを目指す人もいれば、独立して自分でビジネスを興すことを目標にする人も出てくることでしょう。ある意味ビジネスパーソン一人ひとりにおいての「出世」の定義が異なってきているのかもしれませんが、本書ではどの人にとっても共通的に成功できる考え・行動が紹介されています。

経験豊富な40代から50代のビジネスパーソンにも役立つ内容です。部下の育成・マネジメントをする際に、自身の足跡を定期的に振り返ることは大切だと思います。

【my pick-up】

◎1日の行動計画を明確に立てているか

1日を大切に過ごすためのポイントは、「5分間で何ができるか」という意識を常に持つことです。

1日の予定を立てても、ふとした短い時間が空くことはいくらでもあります。そんな際に、「1時間空いたから企画書が作成できる」「20分あるから電話で打ち合わせができる」「5分時間ができたからメールを1本打てる」といったように、常に時間に対してハングリーになってほしいと思います。基本的に1日は、そんな5分10分の短い時間の集積でもあるわけです。「たった5分しかない」とボーッとしている方と「5分あれば○○ができる」といつも考えて行動している方とでは、将来的には大きな差がつくことでしょう。

◎健康、体力に留意している

成功したいビジネスパーソンにとって、健康維持や体力増強はビジネス上の実務能力と同じくらい重要といえましょう。

まだ若く元気な頃から健康に気を配り、身体のメンテナンスを心がけることによって、年齢を経ても元気にバリバリと仕事を続けられる身体になるのです。健康のために何をしたらいいかというと、やはり基本は適度に体を動かすことです。特に若い方は定期的に運動をすることをおすすめします。大切なのは継続して続けることです。そのためには自分に合った長く続けやすいスポーツをきちんと選択することがまずは大切です。

食生活も大切で、カロリーの過剰摂取や栄養のバランスにも気を配りましょう。食事や栄養についての基本的な知識は、いまやビジネスパーソンの健康を維持するための必須要素です。また飲酒のしすぎは体調を崩すもとです。もし二日酔いを続けるような生活であれば、質の高い仕事をするためにも改善が必要であるといえます。

◎財務経理の知識や数的理解力がある

できるビジネスパーソンや優れた経営者の方の話を聞いていると、会話の端々に数字がさらさらと出てきます。

彼らは数字を出すことで話に具体性と説得力が増すことを知っているだけではなく、普段から数字を組み合わせて考えることで、ビジネスをより客観的に分析し、正しい判断ができると十分に理解しています。20~30代の若い頃から、こうした数字で考えるクセをつけるように意識しましょう。

特にビジネスパーソンにとって大事なのは、財務経理に関する知識です。これからのビジネスパーソンはどういう職種に携わろうとも、財務諸表を読んで会社の経営状態を理解できる能力が必須となります。一見数字と関わりのなさそうな部署の方であっても、会社を数字で理解すると、経営者的な視点を身につけることができるようになります。

財務経理の知識は、少し勉強すれば身につくものです。最低でも簿記3級、できれば簿記2級程度の知識を目標にしましょう。

◎読書の頻度は

これだけ情報過多な時代ですが、本を読むことの価値は変わっていません。読書はビジネスパーソンが教養を高めるうえで欠かせない意義あるものです。

本を読むことの大きなメリットの1つは、自分の頭を使って考えるクセをつけられることです。他人の知識や経験を得られることも、読書のメリットの1つです。

読書は思い立ったときに一気に読むのではなく、少しずつでもいいので毎日本を読む習慣をつけるといいでしょう。そのためには、外出するときも常に本を手放さないことです。

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2012年54冊目『できる人は満員電車に乗らない』

2012-04-26 11:15:58 | その他私が読んだ本
できる人は満員電車に乗らない できる人は満員電車に乗らない
価格:¥ 1,365(税込)
発売日:2012-04-14

評価  (2点/5点満点)

セミナー講師やビジネス書著者を生み出すプロデュース・コンサルティングを行う松尾昭仁さんが、誰でも今からでも「幸せなできる人」の仲間入りができる、少し視点をずらし努力のベクトルを変える方法を紹介します。

満員電車での通勤は手段であって、仕事ではありません。それに、その行為自体は努力ではなく、ただ単に耐え忍んでいるだけ。会社にたどり着くために疲れ果ててしまったら、本末転倒、元も子もありません。

だから、仕事のできる人は会社の近くに自宅を引っ越したり、朝ほかの人より早く家を出て、空いている車内で座って本や新聞を読んだりして、情報のインプットにいそしみ、朝からパワー全開で仕事をスタートさせているのです。

本書で一貫して述べられている考え方は、勇気を持って人と違う行動をとること。相手の立場にたって人が喜ぶことを積極的にすること。その結果、自分ができる人に成長するのです。みんなが譲り合い、満員電車の時間帯を避けて通勤すれば、そもそも、満員の状態にはならないのです。

成果をあげるために、せっかく努力している方向が間違っていないか、確認してみましょう。

【my pick-up】

◎「右向け左」の逆成功法則

大多数の人が右を向いて、世の中の流れが右に向かっているとき、逆らって左に舵を向けると、少数派になり、そこにチャンスが見つかるのです。逆転の発想、柔軟思考です。

少数派に飛び込むと、目立ちたくなくても目立ってしまいます。これが松尾流、「右向け左」の逆成功法則です。

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2012年53冊目『損をしない思考法』

2012-04-24 12:46:59 | おすすめビジネス書
損をしない思考法 損をしない思考法
価格:¥ 1,470(税込)
発売日:2012-04-17

評価  (3点/5点満点)

川島和正さんの書籍の紹介は、『なぜ、働かないで年収1億円になれたのか?』(4月8日掲載)に続いて2冊目です。

本書は、川島さんが調べ、かつ実際に活用してみて役に立った「損をしない方法」を88種類にまとめています。皆さんが気づかないうちに損をしたらもったいないな、できればお得な生き方を知ってもらいたいな、という思いで書かれています。

「この本に書いてあることを知った上でどのように行動するかは、個人の自由でかまわないと私は思っています。」(あとがきより)

88の思考法の中から、使えそうなものを主体的に選んで実行すれば、お金と時間をより自由に使える、ワンランクアップした自分になれますよ。

【my pick-up】

◎否定的な人の集まりから抜け出さないと無意識のうちに悪影響を受ける

自分の可能性を最大限に発揮する人生を送るためには、自分にブレーキをかけてくる集団に入らないほうがいいです。また、入ってしまったとしても、なるべく短期間で抜け出すようにすべきです。

参加する集団や、普段つきあう人を選ぶときは、くれぐれも注意して選ぶようにしましょう。一緒にいる人の価値観は無意識のうちに伝染して、その価値観によって自分の人生も変わっていくので注意が必要です。

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2012年52冊目『「読む」「書く」「考える」は5分でやりなさい!』

2012-04-22 18:11:51 | おすすめビジネス書
「読む」「書く」「考える」は5分でやりなさい! 「読む」「書く」「考える」は5分でやりなさい!
価格:¥ 1,470(税込)
発売日:2012-03-16

評価  (4点/5点満点)

経営コンサルタント・小宮一慶さんの最新刊は、限られた時間の中で、時間をコントロールしながら仕事をするにはどうすればいいか?-に答えます。

小宮さんは多方面で活躍されていて、本の企画を考えたり、原稿チェックをしたり、メルマガを書いたりといった作業は、5分・10分の細切れ時間をフルに活用せざるを得ない状況だそうですが、「忙しい」感覚はないのは「時間をコントロールしている」からです。

まずは良質なアウトプットを目指さなければなりませんが、良質なアウトプットを出せる人は、仕事も速くなっていきます。本書を読めば、これまでの5分・10分が劇的に変わり、良い仕事を速く、たくさんできるようになるでしょう。

ロジカルシンキング(論理的思考力)と行動力は、優秀なビジネスパーソンになるために必要不可欠な、土台となるスキルの両輪です。

【my pick-up】

◎仕事の遅い人は、スタートが遅い

まず考えたいのは、仕事の遅い人は、「スタートが遅い」という事実です。これは、良質なアウトプットを出す以前の根本的な問題です。

スタートダッシュを決めたいなら、何はさておいても「まず手をつける」ことです。5分では何もできない、まとまった時間を作ってやらなければできないと思い込んでいるから、どうせできないと決めつけています。もちろん、5分で全部終わるわけではありません。でも、それでいいんです。肝心なのは、「やりかける」ことだからです。

やりはじめてみたら、早く終わらせられることは意外とたくさんあることが分かります。スタートが早ければ、できる仕事の量もだんだん多くなっていきます。

◎早起きする

会社で見ていても、早く出社する人の方が、仕事ができる人の割合が格段に多いのが事実です。ぎりぎりに出社して、仕事が遅く、その質も低い人などは会社から見ると最悪の人種です。

◎スケジュールとTODOを区別する

忙しい人ほど、「○時までに、○○をやる」と、やるべきことを時間軸とともにしっかりと把握しています。スタートダッシュが遅い人は、スケジュールや仕事の所要時間の把握のしかたが曖昧です。曖昧さは不安を生み、「やらなきゃ」という焦りに変わります。それを断ち切る意味でも、いつまでに何をやるかを認識し、それを念頭に仕事をするのがすごく大事なのです。

◎「ヤル気の出ない机」と決別する

仕事が遅い人の机の上は、失礼ですがたいてい汚いです。机がきれいか、汚いか。たったこれだけの差が、スタートダッシュに多大な影響を与えます。せめて、その日の仕事が終わって帰る前に、少しでいいから片づけませんか。パソコンのデスクトップが散らかっているのも同様です。机が汚い人ほど、高い確率でデスクトップが整頓されていません。

私は、空き時間でとりあえず何もすることがないときは、机周りの整理をします。

◎座右の書、人生の書を読む

根をしっかりと張りめぐらせるために必要な栄養分を得るためには、長年、読み継がれている良書を読むことが必要だと思います。ビジネスマンとしての生き方なら、名経営者として名高い松下幸之助さんや稲盛和夫さんが書かれた本が良いと思います。私は、松下幸之助さんの『道をひらく』を座右の書にしていて、毎日、寝る前に少しずつ読んでいます。もう100回以上は読んだと思います。経営についての考え方なら、ピーター・ドラッカー。『抄訳マネジメント』は経営書のバイブルにしています。その他、正しい考え方を述べたものとしておすすめしたい本は、渋沢栄一翁の書いた『論語と算盤』です。

孔子の『論語』もおすすめ。2500年も読み継がれてきた『論語』には生きる上での心理がちりばめられています。原典を読むのは難しいですが、安岡正篤先生の『論語の活学』をはじめ、分かりやすく解説した良書がたくさん出ていますから、そこからスタートすれば良いと思います。

◎手を動かす

まず、手を動かす、行動する人になるには、何かひとつでいいから、毎日続けられるものをやってみることです。あれもこれも手を出すのではなく、一点突破です。明日から、毎日、1時間早く会社に行ってみてください。それを習慣にするのです。1時間早く会社に行けば、人生が変わる。私は、大げさではなくそう思っています。

少なくとも早く来る人は、時間を有効に使おうとする意志のある人です。早く来て、やるべきことをきちんとやって、終業時刻にはさっさと帰る。そういう人は当然、上司の評価も良いはずです。

極力残業せず、就業時間中にどれだけの仕事をするべきか把握している方が時間のコントロール力には長けていると思います。事実、仕事ができる人ほど、早く来ている確率は高いです。

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2012年51冊目『頭の回転数を上げる45の方法』

2012-04-21 00:02:53 | おすすめビジネス書
頭の回転数を上げる45の方法 頭の回転数を上げる45の方法
価格:¥ 1,470(税込)
発売日:2012-02-16

評価  (4点/5点満点)

頭の回転が速い人は、知識やスキルが高いというよりも、OS(土台)レベルの能力が高い。

本書では、テクニックや知識だけを求めるのではなく、プロセスがあってこそ、それらを活かす運用能力を身につけることができるのだという思いを込めて、そのトレーニングメニューを「守破離」のステージに分けて解説します。

著者の久保憂希也さんと芝本秀徳さんはともに現在、コンサルティング事業を行っていますが、久保さんは税務・会計、芝本さんはソフトウェア開発が、その原点となっています。

以下に書いた「問題」と「課題」の違いや、「判断」と「決断」の違いなど、普段の仕事の中でなんとなく認識しているものの、うまく表現するのが難しい思考の「型」がズバッと記載されていて、かつそれを実践に移すための具体的方法を、各項目で2~3つ取り上げています。

若手だけでなく30歳以降のビジネスマンが読んでも役に立つ、思考の幅を拡げる良書です。

【my pick-up】

◎「ないものねだり」をしない

よく考えてみれば、いまの自分と同じ環境で、自分よりも多くの年収を稼いでいる人がいるはずだ。その人は自分と比べて何か特別なスキルをもっているかというと、案外そうでもなかったりする。

となると、いまの自分に足りないのは「新しいスキルや知識」ではなく、「いま置かれている環境で成果を上げる工夫をすること」なのだ。

◎問題を課題にする

問題は課題に落とし込んではじめて、問題を解決することができる。

「問題」とは、簡単にいえば「困っていること」であり、何とかしたい状況を表している。一方、「課題」は「取り組むべき事柄」ということができる。つまり、問題は「起こっている現象や状況」を指しているのに対し、課題は具体的に解決しなければならない「取り組み」を指している。問題が受動的なのに対し、課題は能動的な意味合いをもっているのだ。

◎前提条件を疑う

判断と決断は違う。決断は不退転の覚悟で行うもので、選択肢や根拠などなくていい。やると決めたらやるものだ。一方、判断とは、すでにある選択肢の中から選ぶ行為。判断のもとになる、要素や根拠を数多く知っていれば、正しい判断はできる(はず)。

選択肢を提示され、単純に「ではA案にしよう」と決めているようでは、それは仕事とすら呼べない。選択肢を疑わずに選択していること自体が思考停止状態なのだ。「選択肢がすべて正しい」という前提条件があってはじめて、その中で選択することが可能になる。

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