評価 (3点/5点満点)
リクルート出身で、現在は奈良市立一条高校校長の藤原和博さんが、生徒や先生、そして40代・50代の保護者の方たちに語りかけている10年後(2020年代)の近未来の姿とその対処法をお伝えします。
高校生の君たちは、親と違う人生を歩むと言うけれど、どこが決定的に違うのか?
不確かな時代を生き抜かなければならない君たちは、どんなチカラを身につけておくべきなのか?
2020年代中に、世の中で必要とされる能力が、「情報処理力」から「情報編集力」にシフトしていき、情報処理力:情報編集力が7:3くらいになるだろう。(P.74)
まだどんな仕事をするかを決めていないのだったら、まず学力を上げておくしかない。それが、どんな職業に就き、どんなキャリアを積み上げていくのかの決定を先送りする最低限の条件になります。特別な才能がないのだったら、勉強して情報処理力を鍛えておきましょう。(P.47)
情報編集力とは、正解のない問題に対して試行錯誤しながら「納得解」を作り出す力。(P.52)
次の5つのリテラシー(作法・振る舞い)が身についている人のことをグローバルにも通用する人材と呼ぶ。1.コミュニケーション(異なる考えを持つ他者と交流しながら自分を成長させること)2.ロジカルシンキング(常識や前例を疑いながら柔らかく複眼思考すること)3.シミュレーション(アタマのなかでモデルを描き試行錯誤しながら類推すること)4.ロールプレイ(他者の立場になりその考えや思いを想像すること)5.プレゼンテーション(相手とアイデアを共有するために表現すること)(P.72~73)
AI(人工知能)などによって仕事が消滅していく社会で、雇われる力をつけ稼げる大人になるには・・・藤原さんが語りかけ、問いかけます。
【my pick-up】
◎ロボットには学ぶ喜びを教えることはできない
子どもって、教えてる大人というよりも、学んでる大人から多くを学ぶものなんです。教育とは、伝染・感染なんだと思うのです。自ら学ぶ姿を見せてやってください。じつは、大人の学んでいる姿こそが、子どもにとって最高の教材なんですよ。