厳選!ビジネス書 今年の200冊

2008年ブログ開設から、紹介したビジネス書は3,000冊超。
1日2,000PVの仕事力を上げる書評ブログ。

今年122冊目『成功の法則92ヶ条』

2009-06-30 00:37:53 | おすすめビジネス書
成功の法則92ヶ条 成功の法則92ヶ条
価格:¥ 1,680(税込)
発売日:2009-06

評価  (4点/5点満点)

楽天㈱代表取締役会長兼社長・三木谷浩史さんによる、ビジネス上の個々の問題に取り組むときの考え・行動の基本方針92項目です。

2年前に同じ幻冬舎から出された『成功のコンセプト』の各論・技術論という扱いですが、分かりやすい表現で経営とは、ベンチャーとは何か、そして各人が仕事にどう取り組んだらいいかを教えてくれます。

本書でも、楽天市場などの「光の部分」に多くのページを割いていますが、個人的にはTBS買収攻防といった「影の部分」をどう評価し今後に活かしていくか、今後の著書に期待したいところです。

【my pick-up】

◎できるビジネスパーソンになるためには、「マインド」「スキル」「ナレッジ」が必須

特にどういうわけか日本では、社会人になった途端に、勉強をしなくなる。仕事をするようになってこそ、勉強は重要な役割を果たす。ナレッジ、すなわち知識が大切だというのはそういう意味だ。たとえ自分がスキルに恵まれていなくても、勉強によってかなりの部分を補うことはできる。

◎精神的エネルギーレベルを下げるな

僕の場合は、運動が効く。だから、よくジムにいく。1週間に2回から3回、1時間半くらい汗を流す。サウナに入って心拍数を上げてから、有酸素運動を30分、さらに何種類かの筋力トレーニング。たったこれだけのことで、シャワーを浴びる頃にはかなり気合いが入っている。

◎数字からトレンドを読む

数字に強いことは、経営者の絶対条件だ。

数字を見ているだけで、仕事の現場で何が起きているかから、世の中がどう動いているのかまで、ある程度想像することができる。

◎資産の多重利用が、利益を伸ばす

企業には多種多様な資産がある。その資産を、ひとつの方法だけでなく、様々な方法で利用して、より大きな利益を上げるのが、資産の多重利用だ。

コストを下げ、顧客満足度を高めるためにも、資産を徹底的に多重利用しよう。これからの時代は多重利用できない資産、つまり稼働率の悪い資産は淘汰されていく運命にあると僕は予測している。儲からないビジネスは、だいたい稼働率が悪いものだ。

◎圧倒的なコスト差を創造した企業は必ず勝利する

無駄な仕事を減らして2分の1にする。仕事にかける人を減らし2分の1にする。仕事にかける時間を減らし2分の1にする。

そこまで減らすには、仕事の方法論を根本から変える必要がある。

◎自分のネットワークで時流をつかめ

自分の仕事だけで手一杯の生活をしていると、どうしても世間が狭くなる。

世の中の生の情報に触れるために、会社の仕事をさっさと終わらせて、もっと世間に出よう。同僚との話は会社でもできる、それよりも異業種の人々の話を聞く機会を増やすべきだ。

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今年121冊目『一流になる力 ビジネスで勝ち残るための教科書』

2009-06-28 20:21:51 | おすすめビジネス書
一流になる力 ビジネスで勝ち残るための教科書 (講談社BIZ) 一流になる力 ビジネスで勝ち残るための教科書 (講談社BIZ)
価格:¥ 1,470(税込)
発売日:2009-06-11

評価  (3点/5点満点)

経営コンサルタント・小宮一慶さんの最新刊は、20代から30代、そして40代前半のビジネスパーソンに向け、上流と下層の差が大きく開く「二極化社会」において大切な、「いい仕事をしよう」「お客さまのために仕事をする」といった正しい考え方とそれを具体化する技を紹介しています。

また、小宮さんはご自身の著書の中で、日本経済新聞の月曜朝刊に掲載されている「景気指標」をチェックすべしとよく言われていますが、本書ではその具体的な見方・読み方を教えてくれます。

【my pick-up】

◎日本のホワイトカラーは楽をしてきた

大多数の日本企業のホワイトカラーは、人脈を広げたり勉強してスキルを身につける努力をせずに、企業内部での世渡り力の向上(と、そのために夜は仲間との飲み会)ばかりやっている人が多いために、歳とともに実力が増すどころか、歳とともに社外で役に立たなくなってしまっているのです。

◎経営者は反省を求めてセミナーに来る

人には「自分」や「本能」というものがあって、放っておくと自己中心になってしまいます。そうならないためには誰かに注意してもらい、もしぶれていたら元に戻さなくてはなりません。

◎二流の経営者・上司の下に一流の部下は育たない

今30代ぐらいの人で、「自分は一流になりたい、それだけの力はある」と思うなら、上司が二流の会社にいてはいけません。

学歴やキャリアとは関係なく、部下の能力が一流だと見極めて、「こいつを使うのが会社のためになる」と言える人は、一流です。しかし普通は言えません。なぜなら、実力のある部下を引き上げたら、自分の地位が脅かされるからです。実力のない人間ほど、下を潰そうとするものです。

部下は上司の背中を見ているのです。尊敬できない上司に「がんばれよ」と言われた部下は、「おまえこそがんばれよ」と内心で思っているものなのです。

◎上から無理を言われたとき

会社を辞められる実力をつけなければいけません。何を言われても辞められない立場だとしたら、「それだけの実力がない自分が悪いのだ」と思わなくてはなりません。

◎転職の前に自分の実力を見極めるには

自分に外の世界で通用する実力があるかどうかは、「過去3年ないし5年の間に、同業他社からスカウトの声が掛かったか」で知ることができます。

◎時間を制する者はお金も制す

年収2000万円組と500万円組では時間の使い方にもはっきり差があって、特に違いが大きかったのは、5分、10分をどう使うかということでした。

年収500万円の人は細切れの時間ができると、休むのに使っています。一方、2000万円の人は、休むのにも使っているのですが、「少しだけでもいいから本を読もう」など、自己啓発のために役立てようとする傾向があります。

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今年120冊目『半分売れ残るケーキ屋がなぜ儲かるのか』

2009-06-25 21:30:37 | おすすめビジネス書
半分売れ残るケーキ屋がなぜ儲かるのか―お金は裏でこう動く 半分売れ残るケーキ屋がなぜ儲かるのか―お金は裏でこう動く
価格:¥ 1,000(税込)
発売日:2009-04-09

評価  (4点/5点満点)

・不況でもリストラせずに儲かる会社は何が違うのか?

・半分売れ残るケーキ屋がなぜ儲かるのか?

・普段はほとんど店内に客がいないルイ・ヴィトンなどの高級ブランド店が高収益なワケ

・客が長居すると喫茶店は潰れるが、マンガ喫茶は逆に儲かるパラドックスのからくり

・1日平均200冊の本が発行されているが、書店や出版社は儲かっているのか?

・プロ野球選手の年俸は、なぜあんなに高いのか?

・Jリーグのビッグクラブ、浦和レッズはなぜ儲かっているのか?

・なぜ相撲だけ八百長問題が絶えないのか?

など、本書では気になる身近な業界・商売の儲けのしくみを、会計を使って面白く解説しています。

著者の柴山政行さんは公認会計士ですが、会計の知識がない人にも、ビジネスの「なぜ?」といったミステリーを解き明かすために、会計はとても有効なツールであることを、分かりやすく教えてくれます。

また、単なる会計の入門書としてだけではなく、ビジネス全般の新たな視点や発見も獲得できる1冊です。

【my pick-up】

◎売れ残りが多くても、ケーキ屋が潰れないワケ

ケーキ屋では、かなりの数のケーキが売れ残って廃棄され、製造コストや販売コストがある程度かかっても利益が出るように値段がつけられている。

1個のケーキを作るのに、安いところでは15円、高くても50円くらいの材料費ですんでしまう。

◎本1冊に対する各者の取り分は?

書店22%、取次8%、著者の印税10%、出版社33%、製造原価27%

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今年119冊目『仕事のポーション』

2009-06-24 15:20:14 | その他私が読んだ本
仕事のポーション ビジネスパーソンのための疲労回復術 仕事のポーション ビジネスパーソンのための疲労回復術
価格:¥ 1,575(税込)
発売日:2009-06-20

評価  (2点/5点満点)

著者は、アメリカ・コロラド州在住で、ストレスの高い企業における生産性の向上を専門とする国際的コンサルティング会社代表のローラ・スタックさん。

本書では、充実した生産的な人生を送るのに必要なエネルギーを得る方法を、体(健康・栄養など)、行動(習慣・スケジュール・選択など)、環境(身のまわり)の側面から示しています。

項目が多岐に渡るため、1つ1つの中身が薄い感は若干ありますが、気になった個所からどんどんアプローチしてみると、複数項目の相乗効果が生まれるかも知れません。

【my pick-up】

◎長時間労働を習慣にしない

毎週長時間働いていると自慢する人に会っても、わたしはあまり感銘を受けません。むしろ、それは仕事の能率が悪い証拠ではないかと思われるからです。

◎受信メールボックスは空にする

つまらないメールは開く前に削除。削除済みアイテムフォルダも1週間に1度は空っぽにしましょう。

受信メールフォルダのメールを増やさないようにする。返事を書いたメールはすぐに受信メールフォルダから排除します。削除してしまってもいいですし、別のフォルダに移動させてもいいでしょう。

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今年118冊目『全脳思考』

2009-06-23 12:44:50 | おすすめビジネス書

全脳思考 全脳思考
価格:¥ 2,100(税込)
発売日:2009-06-12

評価  (3点/5点満点)

『非常識な成功法則』などの著書でお馴染み、神田昌典さんの最新刊は、クオリティの高い思考を行い、顧客や同僚、そして自分自身の期待を超える企画・提案ができるようになることを目的としています。

過去のデータの整理・分析をベースにした、いわゆる左脳中心の思考モデルだけでは限界があり、ロジカル思考からクリエイティブ思考までの一連の良質な思考を、シンプルな1枚のチャートに凝縮させた「全脳思考モデル」で身につけます。

本書は500ページ近くありますが、まずさっとポイントを押さえたい方は、「全脳思考モデル-クイックバージョンの5ステップ」(P.155~182)を読んで下さい。概要は以下のとおりですが、実際のチャートを見ないと理解しづらいかも知れません。本書の図表を参照するとともに、できれば全文読破にチャレンジしましょう。

また、この「全脳思考モデル」は、顧客思考が無理なく一貫してできるというメリットもあります。

【my pick-up】

◎全脳思考モデル クイックバージョンの5ステップ

ステップ0 準備

横長の長方形を書く。

横軸は時間、そして縦軸は状態の変化を表す。

横軸に顧客を満足させる具体的な期限を設定する。

ステップ1 顧客の未来

「未来における、顧客の120%HAPPYな状況」を詳細に描写する。

チャートの右上に、顧客のHAPPYな姿をイラストで描く。

イラストに吹き出しをつけて、120%満足している顧客が、その喜びをどのように表現しているかを考える。

この段階で大切なことは、顧客を誰にするかという決定と、120%HAPPYになった未来に、顧客はいったい「誰に」「何を」「どのように」言っているかである。

ステップ2 顧客の現在

ステップ1と同じ作業を、今度は「現在」の時点で行う。

ステップ3 クライマックス

顧客が「現在の満たされない状況」から「将来の120%HAPPYな状況」にいたるまでの道筋を描く。

クライマックスを考える。クライマックスとは、「120%顧客がHAPPYになる、直接のきっかけになるような出来事」だ。

ステップ4 気づきのホップ・ステップ

クライマックスに登っていく、段階的なアイデアを出す。

ステップ5 オープニング

顧客に提供する最初の情報もしくは体験を考える。

オープニングとは、まずは顧客に振り向いてもらうための関心をつかむメッセージとなる。

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