成功の法則92ヶ条 価格:¥ 1,680(税込) 発売日:2009-06 |
評価 (4点/5点満点)
楽天㈱代表取締役会長兼社長・三木谷浩史さんによる、ビジネス上の個々の問題に取り組むときの考え・行動の基本方針92項目です。
2年前に同じ幻冬舎から出された『成功のコンセプト』の各論・技術論という扱いですが、分かりやすい表現で経営とは、ベンチャーとは何か、そして各人が仕事にどう取り組んだらいいかを教えてくれます。
本書でも、楽天市場などの「光の部分」に多くのページを割いていますが、個人的にはTBS買収攻防といった「影の部分」をどう評価し今後に活かしていくか、今後の著書に期待したいところです。
【my pick-up】
◎できるビジネスパーソンになるためには、「マインド」「スキル」「ナレッジ」が必須
特にどういうわけか日本では、社会人になった途端に、勉強をしなくなる。仕事をするようになってこそ、勉強は重要な役割を果たす。ナレッジ、すなわち知識が大切だというのはそういう意味だ。たとえ自分がスキルに恵まれていなくても、勉強によってかなりの部分を補うことはできる。
◎精神的エネルギーレベルを下げるな
僕の場合は、運動が効く。だから、よくジムにいく。1週間に2回から3回、1時間半くらい汗を流す。サウナに入って心拍数を上げてから、有酸素運動を30分、さらに何種類かの筋力トレーニング。たったこれだけのことで、シャワーを浴びる頃にはかなり気合いが入っている。
◎数字からトレンドを読む
数字に強いことは、経営者の絶対条件だ。
数字を見ているだけで、仕事の現場で何が起きているかから、世の中がどう動いているのかまで、ある程度想像することができる。
◎資産の多重利用が、利益を伸ばす
企業には多種多様な資産がある。その資産を、ひとつの方法だけでなく、様々な方法で利用して、より大きな利益を上げるのが、資産の多重利用だ。
コストを下げ、顧客満足度を高めるためにも、資産を徹底的に多重利用しよう。これからの時代は多重利用できない資産、つまり稼働率の悪い資産は淘汰されていく運命にあると僕は予測している。儲からないビジネスは、だいたい稼働率が悪いものだ。
◎圧倒的なコスト差を創造した企業は必ず勝利する
無駄な仕事を減らして2分の1にする。仕事にかける人を減らし2分の1にする。仕事にかける時間を減らし2分の1にする。
そこまで減らすには、仕事の方法論を根本から変える必要がある。
◎自分のネットワークで時流をつかめ
自分の仕事だけで手一杯の生活をしていると、どうしても世間が狭くなる。
世の中の生の情報に触れるために、会社の仕事をさっさと終わらせて、もっと世間に出よう。同僚との話は会社でもできる、それよりも異業種の人々の話を聞く機会を増やすべきだ。