厳選!ビジネス書 今年の200冊

2008年ブログ開設から、紹介したビジネス書は3,000冊超。
1日2,000PVの仕事力を上げる書評ブログ。

2012年28冊目『同業の弁護士から「どうしてそんなに仕事ができるの」と言われる私の5つの仕事術』

2012-02-27 11:01:58 | おすすめビジネス書
同業の弁護士から「どうしてそんなに仕事ができるの」 と言われる私の5つの仕事術 同業の弁護士から「どうしてそんなに仕事ができるの」 と言われる私の5つの仕事術
価格:¥ 1,470(税込)
発売日:2012-02-01

評価  (4点/5点満点)

著者の谷原誠さんは、ニュース番組などで法律専門家として取材を受けたり、25冊以上書籍を出版していたり、メルマガ読者が18,000人いたり、Facebookページのファンが4,000人いたり、法律事務所とは別に会社を経営していたりと、多方面で活躍されている弁護士さんです。

仕事ができる人とできない人の違いは、習慣の違いであり、仕事に対する考え方の習慣、思考方法の習慣、まず行動してみる習慣、諦めないで工夫し努力する習慣、それら正しい習慣を身につけた者が成功し、怠惰な習慣を身につけた者は落ちぶれていく。そして、その差はどんどん拡大していきます。正しい習慣を身につけるのは、日々のコツコツとした努力とその積み重ねだと、谷原さんは指摘します。

仕事で成功するための他人との差別化は、何も大きなことを考える必要はなく、誰もが考えているけれどもなかなか実行できていないことを、あまり手を広げずに愚直に継続することです。実行する大切さを教えてくれる良書です。

この本の最後に紹介されている「仕事術がアップする書籍」は、どれも成功法則の古典として一度は読んでおきたいものばかりです。

【my pick-up】

◎目標を達成するために、何を犠牲にしますか?

新しい目標というのは、今の生活を続けていたら成し遂げることはできません。なぜなら、目標達成のためには今の24時間に目標達成への時間を上乗せするからです。

私の経験から言えることは、自分の決めた目標をやり抜くには、何かを犠牲にしなければいけない、ということです。つまり、代償を払う必要があるのです。

「1日1時間」の勉強が必要だとわかったら、「今の生活のうち、○○の1時間を捨てる覚悟があるか?」と自問自答しましょう。つまり、会社の同僚との飲み会は断る、テレビを見る時間を減らす、睡眠時間を削る、というように覚悟を決め、捨てるべきものは捨てなければいけません。

目標が大きければ大きいほど、大きい代償を支払わなければなりません。目標を立てることは誰でもできますが、最後までやり抜くことができる人しか達成はできないのです。

◎常にボールは相手に投げてしまう

私は、相手に返す必要のある仕事は、どんどん返してしまうようにしています。じっくりと考えなければいけない案件などは別ですが、短時間の作業で相手に返すことのできる仕事は、自分の手元に置いておいても、いたずらに時間を浪費するだけです。

相手の力が必要な仕事は、相手にボールを返してしまえば、手持ちの仕事はどんどん減っていきます。ボールが再び返ってくるまでは、その仕事を放っておくことができます。

◎感情をコントロールするには相手に期待しすぎない

一般のビジネスシーンでは、感情に支配されてしまい、怒ったり、イライラしたりしている人をよく見かけます。こうした怒りやイライラの多くは、相手に対する期待の高さに起因しています。

仕事でイライラしないためには、相手に期待しすぎないことです。あえて、相手の期待値を下げるようにすると、怒りがわいてこなくなります。

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2012年27冊目『要点を理解して、きちんと自分の知識にする読書の習慣』

2012-02-25 00:00:17 | おすすめビジネス書
要点を理解して、きちんと自分の知識にする読書の習慣 (アスカビジネス) 要点を理解して、きちんと自分の知識にする読書の習慣 (アスカビジネス)
価格:¥ 1,470(税込)
発売日:2012-02-09

評価  (3点/5点満点)

著者の宮口公寿さんは、「宮口式記憶術」として記憶術のセミナーを開催されています。

本当の記憶術とは、しっかりと自分の知識にすることで、本当に理解していることにはじめて繋がり、理解していなければ新しく生まれた課題に対して応用が効かないと主張しています。

本書では、宮口さんが多数のセミナーで教え改良してきた、しっかり自分の知識にする方法を紹介します。読書という行為から元を取る方法や、かけた時間とお金を何倍にもして取り返す方法といった、実用的な内容です。

理解しているから記憶できる。理解なくして記憶はできません。理解するのが面倒くさいから、理解ができないから、すべて一字一句覚えようとするのは、この理解の部分がボトルネックとなって、躓いてしまいます。

【my pick-up】

◎本は自分の思考をかき混ぜるツール

アイデアはあなたのすでに獲得していた知識を読書という作業を通じて思い起こすものなのです。読書という新しい刺激によって、芋づる式にあなたの奥底にあるアイデアが想起されるのです。

◎分厚い本だと身構えてしまう!?

世の中は相対的評価です。自分だけがうまくいかないことはありません。他の人たちよりも、あと一歩進んでいるかどうかこそが重要なのです。

◎読書は、自分の心の奥底と対話ができる数少ないチャンス

読書は、自分の心の奥底と対話ができる数少ないチャンスです。何のために読書をするのかを明確にし、常に要点を理解するということを意識しながら、読んでいく。読んだ内容を自分で再構成して、アウトプットできるまでに高める。

その作業の中から、自分が本当に何を望んでいたか、気づくことが数多くあります。読書を通じて、〝自分は本当に何を思っているのか〟ということに気づき、またとない人生の気づきを得ることができるのです。

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2012年26冊目『誰からも頼りにされる上司の仕事のすすめ方』

2012-02-22 22:29:49 | おすすめビジネス書
誰からも頼りにされる上司の仕事のすすめ方 (アスカビジネス) 誰からも頼りにされる上司の仕事のすすめ方 (アスカビジネス)
価格:¥ 1,575(税込)
発売日:2011-12-12

評価  (3点/5点満点)

本書のタイトルである「誰からも頼りにされる上司」とは、今いる組織の中で顧客や社会への価値を実現していく実現力を持った人だと、著者の赤楚宏幸さんは言います。

この本では、組織の中で顧客(社会)への価値を実現している上司が実践している50の仕事術を次の6つの項目に分類して書いています。

①ぶれない軸を持つ

②全体を見通せる力をつける

③メンバーを行動へと駆り立てる

④信頼をベースにしたチームを作る

⑤日々チームで結果を出す

⑥自らを成長させる

組織の中で働くことの醍醐味は、困難を乗り越えてひとりでは成し遂げられないことを実現できることにあるのではないでしょうか。チームのリーダーになるということは、その醍醐味を味わえるチャンスを得たと考えられます。

部下の成長、上司である自分の成長、そしてチーム全体の成長、この3倍の成長を享受できるリーダーの楽しさを今回の1冊から学び取りましょう。

【my pick-up】

◎ポジティブに決めて、楽しむ

仕事をポジティブに楽しむことができるのは、ある程度のリーダーシップを発揮できる人の特権かもしれません。ここで言うリーダーシップとは、与えられた仕事をやるだけの受動的な人から、主体的・能動的に仕事を「作っていく人」になることを意味します。

リーダー職を単に「給料はたいして変わらないのに、責任だけが重い」と捉えるとつまらない仕事になってしまいますが、リーダーシップをとることで「自分の思うようにビジネスが展開できるチャンス」と捉えられれば、仕事をポジティブに楽しめるようになります。

◎指示よりも問いかける

まず「問いかける」こと。それはメンバーに主導権を握らせることであり、主体的な行動を促します。組織の課題を「自分事」として捉えるきっかけになるのです。

次に「自分たちで語らせる」ということです。自分の意見をみんなが聞いてくれるという経験は、自信を生みます。自信はさらなる主体的な行動へとつながります。

そして最後に「自ら語る」ということです。それも、「上から目線」ではなく、メンバーの思いを共有した形で、リーダーも同じ思いなのだ、ということをメンバーに伝えていきます。共有は信頼を生みます。

◎「聞いてもらった感」を作る

会議では発言の質を求めることも大切ですが、一人ひとりが確実に何か言葉を発するということに注力してみましょう。特に、会議で決めたはずなのに、いざ実行となるとやらないというメンバーがいるチームは、発言者の数を増やしましょう。リーダーができることとしては、次のようなものでしょうか。

・とにかく口を開くように促す

・扱っている議題と関係がないことであっても話してもらう(途中でさえぎらない)

・話していることに関心を示す

・深掘りする質問を投げる(前の人と同じ、という意見でも「へぇ~、どのあたりに共感した?どういうことかもう少し聞かせてもらえる」と掘り下げるなど)

◎本との出合いを増やす

例えば、1日3時間は仕事を通じた実体験、そこに読書によるインプットで1時間補うということで、できるだけ早く「1万時間の壁」を越える。また本を読むことによって、書いた人の経験を「疑似体験」できるので、パフォーマンスを効果的に上げる方法をより短時間で見つけることもできるでしょう。

◎いい習慣が自信を作る

私がやっていることとしてランニングがあります。メリットとしては、免疫力が高まり、風邪などの小さな病気をしなくなることです。スピードよりも続けることです。時間はゆっくり30分も走ればいいでしょう。

目標を持ちたくなったら、ぜひレースに出ましょう!昨今のランニングブームは、「ありたい自分」に近づきたい、こんな自分になりたい、と考え行動する人が増えたという側面も強いように感じています。

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2012年25冊目『決算書の9割は嘘である』

2012-02-19 17:20:00 | おすすめビジネス書
決算書の9割は嘘である (幻冬舎新書) 決算書の9割は嘘である (幻冬舎新書)
価格:¥ 798(税込)
発売日:2012-01-28

評価  (3点/5点満点)

元国税調査官の大村大次郎さんが、国税調査官の「企業の本質を見抜く決算書の読み方」を紹介します。

国税調査官の仕事は、企業の申告書や決算書を見て、不審な点があれば税務調査を行い、追徴税を取るというものです。決算書の真偽を徹底的に調査されるのは、粉飾が発覚したときの検察の捜査か、税務署の税務調査くらいしかないのです。国税調査官は、「嘘でコーティングされた決算書」の中から、「本当はちゃっかり儲けている会社」を見つけ出し、追徴税を課さなければなりません。

そもそも決算書の仕組み自体に、嘘や間違いが生じやすい要素があります。決算書の作り方というのは、詳細まできっちり決められているものではなく、あいまいな部分も多々あるのです。それに、決算書は企業が〝自分で作るもの〟です。となれば、企業は、あいまいな部分を自分のいいように解釈して決算書を作ってしまいます。企業の決算書の中には、「わざと業績をよく見せかけているもの」もあれば、逆に「わざと業績を悪く見せかけているもの」もあります。利益を多く出して株主を喜ばせたい企業もあれば、利益を少なくして税金を抑えたい企業もあるからです。

筆者は「決算書は9割が嘘だから、そんなものを見ても役に立たない」と言っている訳ではありません。決算書の嘘に騙されることなく、重要な情報だけをうまく読み解くことができれば、日頃のビジネスに大いに役立つことでしょう。ポイントは、嘘をつきやすい部分(売掛金など)は十分注意して、嘘のつきにくい部分(現金・預金など)をじっくり観察することです。

また決算書というのは、単にその企業の業績を表すだけのものではなく、企業体質が如実に表れます。保守的な企業、野心満々な企業、社員に優しい企業、社員に厳しい企業etc、決算書を追っていくことで、企業の本質や将来性が見えてきたりもするのです。

【my pick-up】

◎決算書の嘘には「非合法的嘘」と「合法的嘘」がある

決算書のほとんどは嘘であると前述しましたが、これは決算書のほとんどが「法的に逸脱している」という意味ではありません。実は決算書の嘘には、「合法的な嘘」と「非合法的な嘘」があるのです。「非合法的嘘」というのは、脱税や粉飾決算のことです。売上や経費の数字を故意に書き換えて、決算書を操作するわけです。「決算書の嘘」は、みなこの「非合法的嘘」ばかりだと思われがちです。しかし、厄介なことに、決算書は法に抵触しないで嘘をつくこともできるのです。前述したように会計というものには、あいまいな部分、グレーゾーンの部分があり、企業の恣意的判断に任せられているところが多くあるのです。

決算書を上手に読み解くことは、これからのビジネス戦略では欠かせないことだといえます。そして決算書を上手に読み解くコツとして「決算書の嘘を見抜く必要がある」と筆者は述べているのです。

◎企業を知るには「株主構成」がもっとも重要

創業者が経営の実権を握っている企業は、粉飾よりも脱税が多くなる傾向にあります。なぜなら、こういう企業は、収益を上げて株価を上げる必要はあまりないからです。また、役員報酬の税金は、会社が利益を計上して配当を出すときの税金よりも、かなり安くつくのです。

一方、銀行などの支配下にある企業では、オーナーである銀行の心証を良くするために、一生懸命に収益を上げようとします。当然のことながら、脱税をするよりは、粉飾の方向への会計操作を行います。

◎決算書は〝流れ〟を見なければ意味がない

1社の決算書を数年分比較してみると、その会社が嘘をついていた場合は、会計の矛盾があぶり出されてくるのです。企業が決算書に何らかの細工をした場合、どこかの勘定科目が異常に増減するのです。

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2012年24冊目『「ダラダラ癖」から抜け出すための10の法則』

2012-02-17 14:18:51 | おすすめビジネス書
「ダラダラ癖」から抜け出すための10の法則―集中力を最高にする時間管理のテクニック (BEST OF BUSINESS) 「ダラダラ癖」から抜け出すための10の法則―集中力を最高にする時間管理のテクニック (BEST OF BUSINESS)
価格:¥ 1,575(税込)
発売日:2012-01-13

評価  (3点/5点満点)

本書の原著は、1980年の刊行とともにアメリカ中で話題となり、多くのエリート・ビジネスマンに「時間革命」とも言うべき意識改革を巻き起こしました。その後、1993年に改訂版が出版され、今日まで読み継がれています。本書の翻訳は1999年に『24時間をどう使うか!』として三笠書房から刊行され絶版となっていましたが今回、日本経済新聞社出版社から新たに出版されました。

著者であるメリル・E・ダグラス氏は、「タイム・マネジメント(時間管理)」の権威として知られる人物です。長年、「時間の生産性」「仕事の効率化」について研究しており、その方法論、ノウハウは、政府・企業・教育機関など、あらゆる分野で応用、実践されています。

本書の大きな特長は、今日からすぐ実践でき、大きな効果をあげる「時間を生かすための10の法則」を分かりやすく解説している点にあります。

①「仕事のできる人」が実践する時間の上手な作り方

②「コマ切れ時間」を一つに集める

③仕事の「流れ」を加速する「ひと工夫」

④仕事が格段にはかどる「優先順位」のつけ方

⑤「浪費時間」を再生する方法

⑥頭のいい「仕事計画」の立て方

⑦「いざという時」のために使える時間を貯金する

⑧最短時間で最大の結果を生む「速・仕事術」

⑨「ゴール」を作って「引き延ばし癖」を克服せよ

⑩「時間習慣」が人生を豊かにする

まずは自分の現在の時間の使い方をきちんと把握し、いかにムダな時間を多く過ごしているかを認識することが改善の出発点です。

【my pick-up】

◎「緊急事項」と「重要事項」を峻別する

われわれは緊急なことにはめったに疑問を抱かない。それらがほんとうに緊急なのか、あるいは緊急そうに見えるだけなのかを確かめもしないで、その仕事を第一番に優先してやってしまう。そして緊急でもない時に緊急であるかのように反応する習慣を、いつの間にか身につけてしまうことが多い。

しかし、一見緊急そうなことの多くは、実はそう見えるだけなのである。われわれに必要なのは、重要なことを優先させる知恵と勇気と自己訓練である。緊急事項にふりまわされることを避けることができれば、われわれは時間的な板ばさみ状態から抜けだすことができる。

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