評価 (3点/5点満点)
400のプロジェクトを同時に進めるデザイナー、佐藤ナオキさんは仕事において「スピード」を非常に重視しているそうです。
それは、実際にスピードを重視すると、仕事の質が高まるから。そんな佐藤さんが身をもって学んだ「やり方次第で仕事のスピードはいくらでも上げられる」こと、「スピードは仕事の質に転化する」ことを紹介する1冊です。
本書では、特にPART1の「超高速で仕事をこなすための基本動作」のところが、どの業種・職種のビジネスパーソンにも役立つと思います。
・私がいう「スピード」とは純粋な処理速度ではなく、「同時に処理する能力」に近い。
・私は常に「目の前の仕事だけに集中する」ことを習慣づけている。
・やりかけの仕事を増やすとそれだけ脳の処理速度が落ちてしまう。抱えるプロジェクトの数が増えたくさん仕事をするようになるほど、「意識しなくても忘れられる」ことの効用は大きい。
・数ある仕事の中からやることを選ぶ際は、「空いている時間内に完結させられる仕事かどうか」を選択基準の一つにしている。
・前倒しで仕事を進めておく習慣さえあれば、数ある選択肢の中からその時点で自の気分に一番合う仕事を選べる。
デザイナーによる仕事術といえば、佐藤可士和さんの著書がメジャーですが、今回の佐藤ナオキさんと相通じる点は、たんなるデザイナーとしてではなく、クライアントとの関わりは経営コンサルタントに近いのではないかと感じました。