評価 (3点/5点満点)
これからは、これまで多数を占めてきた「中流」はいなくなり、「低収入ハッピー組」と「高収入ビジョン組」に分かれます。
この2極化現象のなかで対策を取らない中流層には下落圧力がかかるため、ほとんどの人が下の方に行くことになります。今後は、低収入だけどハッピーなスタイルに移行する人が増え、低収入ハッピー組が多数派になるでしょう。
この本を読んで欲しいのは、何もしないで時代の下落圧力に流されるのはイヤだ、何とかしたいけどどうしていいか分からないという人です。
現在起きている最大の変化は、コミュニティの再編です。
これからは個人が自らの気持ちに即して、複数のコミュニティに属し、離れ、活動していきます。生まれた国にずっととどまって生きるのではなく、各国を移動する人が増える。肉体は移動しなくても、インターネット上のサイバースペースでは移動する。人格接触としてのコミュニティと、非人格接触としてのインフラ。価値の場所の変化としての非物質的価値の拡大。非人格機能しかないような仕事は、人間がやる必要がないので、機械に置き換えられていきます。
あなたは、「自分は何をするか」を考える
本書は、皆さんの思考を刺激するために書かれています。
【my pick-up】
◎「正しい内容」より「響くコミュニケーション」
これからの時代のコミュニケーションの肝は、極端に言えば「間違ってもいいから響けばいい」です。客観性より主観性の時代では、正しい話でも響かなかったらダメなんです。正しければいい時代はもうとっくに過ぎ去っています。間違っていても響く人に、人はついていきます。「だって私はそう感じるんだもん」で十分だからです。見た目と声と雰囲気がよければ内容が空っぽでも響くわけです。そういう時代なんです。相手の主観的な価値観に触れるかどうか。「なんか好き」「なんかいい」と思ってもらえるかどうかです。