厳選!ビジネス書 今年の200冊

2008年ブログ開設から、紹介したビジネス書は3,000冊超。
1日2,000PVの仕事力を上げる書評ブログ。

2015年122冊目『「首から下」で考えなさい』

2015-07-31 23:22:18 | おすすめビジネス書

amazonへのリンクはこちら

評価 (3点/5点満点)

原著は、シカゴ大学心理学部教授(認知科学)のシアン・バイロック氏の『HOW THE BODY KNOWS ITS MIND』。

この本には、人間の脳と心が外から影響を受けたときの例がたくさん登場します。どんな人でも、体の首から上は、首から下の部分からたくさんの刺激を受けています。人間の体と脳の間にははっきりとした境界線を引くことは難しい。その境界線があいまであることをうまく利用して頭と体を使う方法が、本書に詰まっています。

今のようなオフィスに座りっぱなしの仕事のやり方では、最高のコンディションでパフォーマンスしたり、考えたりということができなくなります。体を使って脳を活性化させる方法を学びましょう。

体と脳のつながりを知るという興味深い体験をしながら、自分をさらに磨き、仕事も生活も恋愛も充実させ、人生を輝く素敵なものにする大きなヒントが隠された1冊だと思います。

以前、『脳を鍛えるには運動しかない』(2009年・NHK出版)という本が注目を浴びましたが、それにも通ずる内容でした。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2015年121冊目『新「ビジネス書」のトリセツ』

2015-07-30 15:21:13 | おすすめビジネス書

amazonへのリンクはこちら

評価 (3点/5点満点)

水野俊哉さんの『「ビジネス書」のトリセツ』(2009年刊行)がリニューアルされました。

ビジネス書には仕事や人生のあらゆるシチュエーションで役に立つ知識が書いてあるし、ビジネス書で身につけた知識を正しく仕事や人生において実践することで、生きるスキルがアップする。

(中略)

実際に僕自身、あるきっかけでビジネス書を多読する習慣ができてからは、人間関係・時間・お金・健康をきちんと管理できるようになり、あれほど自堕落で放埒な生活を送っていたのが嘘のように、早朝から仕事をし、ムダ遣いもしなくなり、適度な運動を欠かさず、人間関係も劇的に良くなった。(はじめにより)

そんなビジネス書の素晴らしさを紹介していますが、今作は「本を読んで書く方法」について詳しく書いてあります。

まずは、最新のビジネス書の表から裏までを解説し、シチュエーション別にどのように本を読むことができるのかという一風変わったテクニックから、ビジネス書の効果的な読み方、活用法、時間の取り方、読書に便利なグッズ、ベストセラービジネス書の「書き方」まで流れていきます。

「はじめに」「まえがき」の重要性は以前から言われていますが、最近さらにその書きぶりに力を入れる傾向があり、良し悪しを見極める格好とのことです。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2015年120冊目『外資系エグゼクティブの逆転思考マネジメント』

2015-07-28 21:46:10 | おすすめビジネス書

amazonへのリンクはこちら

評価 (3点/5点満点)

仕事や部下の管理に重点を置く「管理思考マネジメント」

常識の中には様々な妥協が含まれていることが多く、あえて常識を逆転する「逆転思考マネジメント」

エクセレントマネージャーは、「逆転思考マネジメント」によって、成果を出し続けるチームをつくっています。それは、決して奇をてらったものではなく、あるべきマネジメントの本質が根底にあるのです。

管理思考と逆転思考に対比しながら、部下の自律心や成長を養い、部下と意思を統一して強固な関係を築き、チーム文化を創造するための43のルールが理解できます。

【my pick-up】

◎管理思考は「頑張れ!」で思考を停止させる、逆転思考は「工夫しろ!」で脳を動かす

「頑張る」という言葉は、実は史上最強の思考停止言葉であることを、上司は自覚しておく必要があります。厳しいビジネス環境下で、少しでも高い価値を提供することによって競争を勝ち抜くためには、頑張るだけではなく「工夫する」必要があるのです。「頑張っている?」という質問に対しては、「頑張っています」と答えれば済みます。しかし、「工夫したの?」に対しては、実際に工夫していない限り「工夫しました」と答えることはできません。「頑張ってくれ」ではなく、「工夫しろ」を言われて初めて脳が動き始めるのです。気合いによって一過性の成果は出るかもしれませんが、継続的に成果を出すためには工夫するチーム体質が必要なのです。

◎管理思考は部下の成長を見守る、逆転思考は部下の成長にコミットする

私は、部下の成長を支援するために、毎年このような質問をしていました。「去年、あなたができなかったことで、今年できるようになったことは何ですか?」上司の力を借りながらでも、「そういえば、少しは成長したかも」と気づくことが、モチベーション向上のためのエネルギーとなります。上司の対応としては、部下がどのようなことを言おうが、「そうだね」と一旦受けとめることです。たとえ、部下の水準がまだまだだと思っても、ここで否定的な反応をすると、部下は二度と本音を言わなくなります。そこまでの変化を認め、「もっと良くなるためにはこうしたらどうだ」とアドバイスをすればよいのです。

◎管理思考は締め切りまで十分な時間を与える、逆転思考はギリギリの時間で「平熱」を上げる

部下の平熱を上げる(=仕事における当たり前のレベルを上げる)ためにエクセレントマネージャーがすることは、自分の仕事のペースに部下を巻き込むことです。たとえば、部下のメールに迅速に返事を返す、部下の依頼には迅速に応える、自分の仕事の進捗を部下と共有する、絶対に「あれ、どうなりました?」とは言わせないなど、とにかく圧倒的なスピードを見せつけます。スピード感はビジネス・パーソンにとっての基礎体力です。将来、部下自身がエクセレントマネージャーへと成長していくためにも、いまのうちに、このような筋トレをしておくことが必要です。ただし、このとき大切な注意点があります。「忙しい」「大変だ」「難しい」、この3つの言葉を絶対に口にしないことです。「普通にやっていますが何か?」といった飄々とした姿だからこそ、平熱の高さを感じるのです。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2015年119冊目『ボスコン流どんな時代でも食っていける「戦略思考」』

2015-07-26 18:26:05 | おすすめビジネス書

amazonへのリンクはこちら

評価 (3点/5点満点)

著者の牧野知弘さんが、ボストン・コンサルティング・グループ(ボスコン)を受けた際、当時の代表・堀紘一さんからの質問は、

「日本でトイレットペーパーって1日どのくらい消費されているものなんだろう?」

というもの。

ボスコンでは多くの業種の方を相手に仕事を行います。自分が知らないことだらけの異業種の方々を相手にする。知らないではなく、問題に対してどのようにアプローチするか、その思考能力が試されていたのです。

この本では、牧野さんがボスコンをはじめとして、その後勤務した三井不動産や独立で身につけた、「戦略立案のための切り口の見つけ方」「戦略および処方箋の考え方・つくり方」「決断の手法」「戦略を遂行する意欲と行動」「アフターフォロー」を紹介します。

人様の気持ちや状態に寄り添い、一緒に問題を解決し、新たな道を歩むことがコンサルティングの神髄です。本書から、コンサルティングという仕事の意味と目指すべき道を知り、それを読者の仕事にも役立てることができると思います。

コンサルタントがビジネス書でよく紹介する理論やツールだけでは、人様の心の奥底にまで寄り添うことはできないと認識した1冊です。

【my pick-up】

◎「一生懸命」なんてあたりまえ

私の同僚や部下の方からもずいぶんと言われました。「私は一生懸命やっています。だから評価してください!」おそらくこの理屈は単純作業に従事する労働者では十分に評価されるべき要素なのでしょうが、付加価値を創出するような業種では、ほとんどまったく評価の対象にはならないことに気付きました。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2015年118冊目『入社5年目から差がつく「優秀社員」の法則』

2015-07-25 21:47:23 | おすすめビジネス書

amazonへのリンクはこちら

評価 (3点/5点満点)

この本では、社内における「優秀」という評価の実態はいったい何なのか、そして優秀な社員になることの意味と、優秀であり続けるためにすべきことは何なのかを紹介します。

あなたの評価を左右する14の特性

相手にストレスを感じさせない「ダンドリ力」/「あれはまずいでしょ」のNG行動がない/社内人脈づくりに執着していない/自分の能力をひけらかさない/いつでも人に見られている自覚がある/「よくぞ言ってくれた!」の名言を発せる/会議で「落としどころ」ではなく「方向性」を示せる/役員の会話で名指しされる/時代で変わる優秀さの基準を察している/仕事を「やり切る」信頼感がある/過去の成功体験は割り切って捨てている/誰に対しても媚びない姿勢を貫く/暗黙の前提条件をわかっている/根こそぎ違う「指導法」を提示できる

「優秀社員」に必要な13のスキル

自分は運がいいと思い込む/「何か一言お願いします」は大チャンスと心得る/社外人脈をひけらかすみっともなさを知る/経営陣の「テーマ」をきちんと押さえよう/意識すべきは自分の「のびしろ」/大きな動向をつかむには役員秘書から/幹部の敵対関係を押さえ地雷を避ける/トラブル対応で上司を喜ばせる技術/ひとりではなくチームで成功させる/人の強みを立てるいいパスを出す/ネガティブ発言をいなすセンスを磨け/社内人事に対する発言は愚の骨頂/差別化できる趣味を嗜む

優秀と評されることで仕事はやりやすくなります。新たな仕事が次々に舞い込むことで、他の社員と比べてどんどん成長していきます。

人事を専門とするコンサルタントの著者ならではの、人事や評価の実情も知ることができますよ。

【my pick-up】

◎意識すべきは自分の「のびしろ」

与えられた時間を目いっぱい使って、「精いっぱいやっています。もうこれ以上は無理です」と言う人は、周りから見てもただ「十分やっている、頑張っている人」としか映りません。それはそれで評価はされますが、「優秀」と言われることはありません。そして何より大事なのは、そういった「のびしろ」を持っていると自分自身が思っているかどうか、という点です。「自分の担当している仕事でいっぱいいっぱいで、これ以上新しいことを任されても無理です」「今のやり方でうまく回っているのに、これ以上何を望むのでしょうか」と言うのは間違いです。目の前の仕事にばかり固執しても、何も生まれません。

◎人の強みを立てる、いいパスを出す

発言しない人にも話を振り、物事がスムーズに運ぶよう導くファシリテーション力が必要となります。一番手っ取り早いのは、「Aさんはどう思いますか?」とストレートに聞く方法。「Aさんはこれまで広報を担当してきて、その立場からこの件については感じることもあると思うのですが・・・」といった具合に、その人の強みをうまく立てながら意見を求める方法が効果的です。

◎理不尽な人事異動から解放される

どのような人が、人事異動の対象になりやすいのでしょうか。社内でまったく別の部署にしばしば異動させられている人に共通して言えるのは、「相手先が受け入れてくれる人材」であるということ。逆を言えば、「問題児」ではない人だということです。たとえば「あの人はいつ何がきっかけでキレ出すかわからない」という人がいた場合、異動となってもどこも受け入れてはくれません。「異動ができる」ということは、少なくとも「人並みの仕事はできる」という社内での評判があるということです。ただしその一方で、「どうしても残ってほしい」「彼でなければこの仕事はできない」と思わせるくらいの「優秀さ」は持っていない。だからこそ、移されてしまう。理不尽な人事異動をされやすいのは、会社の中で「替えの人材はいるけれど、別に居てもらっても構わない」という、比較的「平凡な社員」であることが多い。一方、本当にダメでどうしようもない社員は、実は動かすこともできず、最後の手段としては辞めてもらうしかないのです。では社内で有名な「優秀社員」はどうなるか。人事異動となれば、周りはその異動になんらかの意味を持たせたがります。人事異動をさせる人事部も経営陣も、「優秀社員」の異動は適当には決められず、慎重になります。当然、理不尽な人事異動の対象になることは決してありません。

◎「優秀さ」とは「ローカルな優秀さ」に過ぎない

各自の持っている「優秀さ」の源は、多くの場合、「社内の仕事をスムーズに進めるために必要な能力」であって、それ以上でもそれ以下でもありません。会社が変わると通用しなくなることを、理解しておいたほうがいいでしょう。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする